2007年4月 1日 (日)

大河ドラマ「風林火山」・第13回 「招かれざる男」

前回のレビューから
ずいぶんと間が空いてしまいましたが,
久々に大河ドラマの感想をば。
 
  
○山本勘助 VS 鬼美濃
 
先週,
ゴリさんこと甘利虎泰の策謀により,
鬼美濃の異名を持つ原虎胤@宍戸開と
文字通りの真剣勝負をする羽目になった
山本勘助晴幸@内野聖陽。
 
しかし,
正面から戦い挑んで勝てるわけはないってんで,
あれやこれや理屈を付けて
勝負の場所を
湖に浮かぶ小舟の上に変更させることに成功。
 
それにしても,
それがしは走ることもままなりませぬ,って
今まで馬追いかけて十分に走っていたじゃありませんか,
勘助殿。
 
勘助の引き伸ばし策で
頭に血が上っていた原虎胤は,
何でもいいから早く勝負がしたいということで,
舟上の勝負に同意,
春日源五郎が漕ぐ舟で
勝負場所になるもう一隻の舟へ。 

もうこの辺りで,
湖畔で見つめる晴信や信繁は
勘助の策に気づいたような表情。
 
勘助に引き続いて
小舟に乗り移った原虎胤は,
いきなり勘助に切りかかりますが,
勘助はこれを交わしつつ,
隙を見て刀で船底をグサッ。
そして
驚く原虎胤を尻目に,
源五郎の漕ぐもう一隻の舟へ
義経八艘跳びばりに飛び移ります。
こりゃ
タッキー義経もびっくりですな。
 
残された底の抜けた小舟は
浸水してブクブクブク・・・・
 
勘助は,
沈んでいく小舟の中で
あせる原虎胤に対し
文字通りの助け綱を投げてから
湖畔の晴信と武田家臣団に
「兵者詭道也」とアピール。
 
それまで
勘助の能力を疑っていた武田家臣団も
血を流さずに勝利を収めたことで
勘助のことを一応は
認めるようになったのありました,
めでたし,めでたし。
 
とまあ,
本来は主人公が知恵で勝利を収めるという
痛快ストーリーのはずなんですが,
自分的には
小舟に穴を開けて浸水させるというシーンが,
昨夜視聴した「地獄少女 二籠」第二十五話と
オーバーラップして,
何か憂鬱な気分になってしまいました(笑)。
(「地獄少女」見ていない方は
何のことか分かりませんね,
すいません。)
  
 
○勘助,三条夫人に嫌われる
 
その頃,
晴信の次男・次郎(後の竜芳)が
疱瘡にかかってしまい,
三条夫人の必死の祈りにより,
命は助かりまするも失明。
 
その数日後,
躑躅ケ崎館の敷地内で,
勘助が教来石景政と一緒にいるところに,
三条夫人が太郎(後の義信)を連れて
通りかかります。
 
最初は
新参者の勘助に
気軽に声をかけていた三条夫人でございましたが,
勘助の左目の失明が
子供時代の疱瘡と知って顔色を変え,
親しげに勘助の顔に触ろうとした太郎を
無理やり引き止めちゃいます。
 
これが,
後に武田家の家中における
敵対勢力同士になってしまう両者の初対面というわけで,
いかにも分かりやすい演出でごわしますな。
 

○次回は「孫子の旗」 
 
次回で遂に風林火山の旗が誕生。
今のOPは
武田菱の旗ばっかり出てくるわけですが,
(風林火山の旗は最初のほうで一回のみ登場)
次々回のOPからは,
風林火山の旗がもっとたくさん出てくることを
ちょっと期待したいかも。
 

○おまけ・その頃の「巧名が辻」
今週の話は天正15年(1546年)。
山内一豊の誕生は,
この年ないし前年とされています。
 
勘助が鬼美濃を沈む船にはめた頃,
尾張の国・黒田城では
まだ赤ちゃんの一豊様が
すやすやと眠っていたというわけ。

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2007年3月 4日 (日)

大河ドラマ「風林火山」・第9回 「勘助討たれる」の感想

当ブログの「風林火山」レビューですが,
当面簡易版で行くことにします。
あしからず。

 
で 
今週は「勘助討たれる」というタイトルだが,
勘助の登場シーンは少なめで,
どっちかというと晴信が中心の話。
それも
信虎と晴信の対立が決定的になる過程が
描かれていくんだが,
どうも地味な展開。
 
特筆すべきは
由布姫(諏訪御寮人・武田勝頼の生母)の初登場くらいかな。
ちなみに,
諏訪御寮人は本名が伝わっておらず,
この「風林火山」では由布姫となっているが,
88年「武田信玄」では「湖衣姫」(@南野陽子)だった。
いずれも
原作者の命名だそうな。
 
初登場といえば,
晴信の嫡男・太郎(後の義信)も登場。
こっちの父子も
やがて対立していくんだよね。
 
ところで,
オープニングでは
太郎と並んで
「武田次郎」もクレジットされていたけど,
いたかな?
 
 
次週は「晴信謀反」。
ようやくメジャーな歴史的展開に
突入してくるずら。

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2006年12月10日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・最終回「永遠の夫婦」

「功名が辻」もいよいよ最終回という直前になって
こんなニュースが。
前回放送分の高台院のセリフに
時代設定上のミスがあったとのこと。
視聴者からの指摘なんだろうな~。
私は
ぜんぜん気が付かなかった。
見ている人は本当に良く見ているもんだ。
 
 
気を取り直して
最終回の内容をば。 
 
オープニング前の解説コーナーは
先週のダイジェスト+@。
(先週はなかった「左手が動かん」という
山内一豊のセリフ部分が付加)
 
去年の「義経」には
OP前の解説がない回が2回あったが,
(壇ノ浦の回と最終回)
「功名が辻」は全話解説付きだった。

 
OPのキャスト・クレジットだが
久々にいっぱいいっぱいという感じで,
祖父江新一郎は他の一人とまとめてクレジット。
スカスカになるんじゃないかという
私の懸念は大外れだった。
もっとも,
名前に「(回想)」の付く役がたくさんあって
ちょっとアレレ?という感じ。
 
 
本編の方だが,
倒れた一豊は一命は取り留めたものの
左手の自由が利かなくなる。
そこで
医者「祖父江徳心斎」が京から呼ばれ,
一豊を診察することに。
この徳心斎こそ新右衛門の次男・徳次郎の
成長した姿だった。
実際,この俳優さん(古本新之輔),少年時代の子役とよく似ている。
それにしても
どこかで見たことがあるな~と思って調べてみたら,
去年の「義経」でも今井兼平を演じていたのだった。
(源義仲の重臣で,
義仲の討死直後,口から刀を刺して自害する役だった。)
 
 
この後,
堀尾吉晴(茂助)がわざわざ河中山城(高知城)を訪ねてきて
中村一氏の子・一忠と重臣の間の騒乱に対し
兵を出して介入するよう誘いに来るというエピソードが挿入される。
もちろん,
一豊が何か言う前に千代が断固拒否。
 
この中村一忠と重臣(一忠が誅殺した家臣・横田村詮の一族)の間の騒乱,
及び堀尾氏が一忠の要請を受けて兵を出したことは史実のようだ。
ただ,
堀尾氏と中村氏の領地は隣同士であり,
それで堀尾氏は兵を出せたわけで,
海を越え,他の大名の領地を通らねばならない山内一豊が
兵を出すなど徳川氏の了解がない限りは論外だと思う。
吉晴が一豊を訪ねるこのエピソード自体は
堀尾氏,中村氏のその後を解説するために創作された
ストーリーじゃなかろうか。
 
 
その後,
家康は将軍職を秀忠に譲り,
諸大名は江戸に上って秀忠に謁見。
秀忠を演じるのは中村梅雀で,
西田敏行とは
95年「八代将軍吉宗」で親子役を演じて以来の
親子役となる。
(「吉宗」では,
8代吉宗@西田敏行,9代家重@中村梅雀
という組合せ。)
また,西田敏行は
00年「葵徳川三代」で秀忠を演じているので
新旧秀忠役の顔合わせでもある。
「功名が辻」では新旧役の顔合わせが多いやね。
 
NHK本家の公式HPのトピックスでは
家康逝去のシーンで
家康と秀忠のバトルが繰り広げられるようなことが
書いてあったので,
事前にとても期待していたのだが,
後半に出てくる家康逝去シーンは実にあっさりしたもので,
ちょっと拍子抜けだった。
 
 
さて,
新将軍お披露目の後,
家康と謁見した一豊は
養子・忠義と家康の養女との婚儀にOKサインをもらい,
喜び勇んで土佐に帰国,
家臣たちに告知するが告知中に再び倒れる。
 
もう回復の見込みはないから二人きりにさせてあげましょう,
という何とも冷たいような暖かいような徳心斎の言葉を受けて,
家臣たちや湘南は別室に控え,
一豊と千代は寝室で最後の晩を過ごす。
 
のどが渇いた,という一豊に
口移しで茶を飲ませる千代。
考えてみると
キスシーンは初めてではなかろうか。
 
翌朝,添い寝していた千代が起きてみると
一豊は冷たくなっていた。
 
慶長10年9月20日,山内一豊,逝去。
 
 
千代は髪をおろして見性院と名乗り,
京に移住する。
だけど
なぜか千代の髪はこの後も長いままなんだよね。
 
 
この後は
歴史的展開が猛スピードで描かれ,
大坂冬の陣・夏の陣がものの数分程度で経過,
あっという間に家康の逝去まで到達。

祖父江新右衛門はどうなったんだろうとか,
(一豊の親代わりだったんだから何歳なんだ?)
この間まで活躍していた井伊直政はどうしたんだとか,
(史実としては家康の将軍就任前に死去)
視聴者にはいろいろと疑問はあると思うのだが,
スルーされた。
 
 
最後に千代は
戦で命を落とした魂をなぐさめるために
尼姿で旅に出る。
この服装は多分
法秀尼@佐久間良子の着ていたものでは
なかろうか。
 
ある日,千代は
一豊と始めて出会った尾張の川にたどり着く。
 
そして 
初会合時の回想シーンに突入。
 
 
(一豊)
→(少女時代の千代の足にわらじを結びながら)
  少し大きいが良かろう。
(千代)
→(石の上に腰かけたうしろ姿。あれれ,何だか背が高いぞ?)
(一豊)
→少し言ったところに法秀という尼がいるから
  そこに行って
  山内一豊に言われて来たと言え。
  ワシの名が山内一豊じゃ。お前は?
(千代)
→(カメラが正面に回って顔が明らかに。仲間由紀恵!)
  千代でございます(にっこり)
 
 
 
何と,
少女時代の千代が仲間由紀恵になっていたのだ。
これは驚いた。
公式HPにあった視聴者への「プレゼント」とは
これだったんだね。納得。

たしかこの時(永禄3年(1560年))の
千代(生年は1557年(弘治3年))の年齢は
3歳だろお?とか
いろいろと突っ込みはあるとは思うが,
私的には
この「プレゼント」を喜んで見させていただきました,はい。
 
 
回想終了後,
川辺を歩く尼姿の千代が
いつの間にか
海辺を歩くパッチワークの着物を着た千代に代わる。
 
千代を待ち受ける若き日の一豊が登場し,
千代を負ぶって歩いていくシーンで「完」。
 
 
 
以上,
ちょっと過去フィルムを使いまわした回想シーンが多い
最終回だったが,
最後の川辺での千代・一豊の初会合の回想シーンが
素敵だったので
私としては満足のいく最終回だった。
 
 
 
これで当ブログの「功名が辻」レビューも終了。
最後に
最終回の「功名が辻チェック」をどうぞ。
 

○今週の功名度→☆
  特になし。最終回だからね。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  川辺の回想シーンは本当に驚いた。
○今週の隠密度→ゼロ
  六平太は思い出してももらえなかったな。
  小りんはどこかで生きているんだろうか。
○今週の内府度→☆
  秀頼に嫉妬したんだって。
○今週のお笑度→☆
  家康・秀忠親子のコミカルなやり取りが
  あるもんだとばっかり思ってた。
 
 
 
来年の大河ドラマは「風林火山」。
おそらく
最高視聴率49.8%を誇る88年大河「武田信玄」と
何かと比較されることになると思うけど,
(ちなみにこの時の山本勘助役は西田敏行。
そういや,余り関係ないけど
勘助の子・勘市の役をひかる一平がやってたっけ。)
毎回レビューしたくなるような
面白いストーリーを期待したいところだ。

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2006年12月 3日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第48回「功名の果て」

先週のレビューで
スカスカにならないかと
心配したOPのキャストロールだが,
今週も
六平太と祖父江新一郎が
しっかりクレジットされていて
実は生きていたのかも,とビックリ。
でも
本編を見たら・・・・・
確かに「出演」していたけどさ。
 
 
本編のほうは,
今週も次回のラストシーンからスタート。
 
「相撲の大寄せ」による偽計で
反抗的な一領具足の頭目らを虐殺した一豊に
失望した千代は
ついに一豊に暇乞い。
京の寺にいた養子の湘南を土佐に呼び寄せ,
浦戸城を出て
吸江庵という古寺で一緒に生活を始める。
時に湘南クン16歳。
ちなみに
湘南を演じている三浦春馬は
「14才の母」(日本テレビ)で
主人公の彼氏の役を演じている俳優だ。
坊主頭にすると分からんな。
 
 
その頃,
伏見城では黒田如水(官兵衛)が家康に謁見。
関ヶ原の合戦時の北九州平定の動きを
咎める家康に対して
丁々発止のやり取りをして弁明,
無事に乗り切る。
 
第34回以来の再登場となった官兵衛だが,
しばらく話題にもならなかったにもかかわらず
前回くらいから
急に家康から警戒され始めた。
これは
前回,六平太が言っていた
一領具足の力を削がねばならない理由,
つまり,
長宗我部が島津,黒田と力を合わせて
徳川に反抗したら再び大乱になるので,
それを防ぐ,
というのと平仄を合わせるためだと思われる。
 
 

さて,
千代の家出後も
諦めきれない一豊は
吸江庵に祖父江新右衛門を遣わして説得したり,
河中山城(高知)城の新築現場に湘南を呼んで
説得を依頼したりするが,
なかなかうまくいかない。
 
そんなある日,
血相を変えた吸江庵に飛び込んできた康豊が
一豊が病に倒れたことを知らせる。
驚いた千代は湘南と共に浦戸城に急行,
寝所に伏せる一豊に面会し,
(湘南クンは足止めをくらって寝所に入れず)
「死んではなりませぬ」と手を握ると・・・
ムクッと起き上がり,土下座する一豊。
千代を呼び寄せるための仮病だったのだ。
何というベタな作戦じゃ。
別室の広間で 
家臣たちから真相を聞かされた湘南クンも
あきれ返る。
 
ともあれ 
一豊は千代に向かって謝った上で
黒田,島津が長宗我部と手を組んで家康に逆らったら
またまた天下は大乱になる,
それは避けたかったので長宗我部の力を削ぐために
一領具足の虐殺をしたのだ,
などと弁明。
更に
今後は一領具足たちに開墾した土地を永代作り取らせるし
虐殺現場の種崎浜では毎年供養も行う,
慈悲深い政を行うと千代に対して誓う,
と付け加え,
千代がいないと生きていけぬ,
と泣き落とし。
これを聞いた 
千代はあっさりと一豊を許し,
一豊の胸に飛び込むのだった。 

雨降って地固まる。
めでたし,めでたし。
 
だけど。
 
一豊が一領具足に開墾地の永代作り取りを認めたって
本当なのだろうか?
原作では
千代の提案を一豊が突っぱねたエピソードはあるけど
認めたというエピソードはなかったはず。
まあ,
よくよく考えれば
ドラマ上でも
一豊が千代に実行を誓っただけであって
もしかしたら実行していないということかも
知れないんだが,
それはそれで何だかな~,と思う。
 
 
少し時間は飛んで,
慶長8年,河中山城の本丸が完成したのを機に
千代と一豊は河中山城に移る。
夫婦二人で天守閣から外を見ているとき
突然,一豊が倒れる。
本当に思いっきり頭から倒れていて痛そうだが,
目を見開いたままぴくりともしない上川隆也さんの
役者魂には拍手。
 
この後,
千代が叫んだところで次週に続く。


これであと残り1回となってしまった。
いささか寂しさを感じつつ,
最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆
  千代に酷評された種崎浜の悲劇だが,
 家康からは高評価。
○今週の愛情度→☆☆☆
  「千代がいないと生きていかれぬ」と土下座する一豊に
 千代も折れざるを得なかったようだ。
○今週の隠密度→☆
  六平太,セリフはないけどちょっとだけ「出演」したので
  星ひとつ。
○今週の内府度→☆☆☆
  一豊に養子・忠義の嫁探しを依頼される。
○今週のお笑度→☆☆
  ちょっとだけあったかな?

 
 
 
次回は最終回「永遠の夫婦」 。
 
NHKの公式HPのトピックスによると
ラストシーンで尾張の川にたどり着いた千代は
「奇跡のような幻想」を見るらしい。

具体的にどんなオチになるのか, 
ちょっと予測してみよう。
 
(「義経」オチ)
→白い光の中から
 昔へそくりで買った馬が現われ,
 持仏堂の屋根をドッカーンと破って
  天に上る。
 脇で見つめるハリボテの千代。
 
(「秀吉・総集編」オチ)
→川にたどり着いた千代(後ろ向き)が
 視聴者のほうを振り返り,
 「それでは皆様おさらばでございます。
 来年の大河・「風林火山」も心配御無用!」
 と言ってニコっと笑う。
 
(「毛利元就」オチ)
→たどり着いた川に
 あの世からの迎えの船が現われ,
 生きている人も死んだ人も一緒になって
 大騒ぎする。
 
 
以上の予測のどれかが
当たるかどうかを楽しみにしつつ,
(当たるわけない!?)
最終回を心して見ることにしたい。

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2006年11月26日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第47回「種崎浜の悲劇」

今回のOPのクレジット,
北政所と淀殿が出てこないせいもあり,
登場人物が少なすぎてスカスカ。
今週も主要人物の退場があったし,
次回,次々回のOPはどうなっちゃうんだろうか。
 
 
本編の方は,
先週のラストシーンからスタート。
 
ズドーンという鉄砲の音で倒れる千代。
一豊と家臣たちの手で
近くの小屋に運ばれた千代は
一豊の呼びかけに反応し,
命に別状はない様子。
まあ,
別状があったら史実と違っちゃうし,
あと2回残して主人公が退場するわけにも行くまいが。
 
ほっとする一豊たちだったが,
小屋に向けて更に鉄砲がもう一発ズドーン!
 
危険を冒して
戸の隙間から外を覗いた一豊の目に映ったのは
鉄砲を手にした一領具足の父娘。
余り似ていない親子だな,
と思う間もなく娘がもう一発ズドーン!
 

この後,
逃げる父娘を新一郎たち家臣が追いかけ,
すっころんだ娘を助けるために
家臣たちに立ちはだかった父親が
刺されてしまう・・・ったように見えたんだが,
死んでなかったようで捕縛。
峰打ちだったのか,
刺されても死なない超人だったのかは不明。
 
父親の犠牲のせいで
娘の方は無事脱出に成功。
この娘,
OPクレジットでは
単に「奥宮の娘」となっており,
(父親役は「奥宮弥兵衛」とクレジット)
セリフもほとんどなかったけど,
顔アップ場面もあったりして
今回の前半部分では
非常に目立った活躍を披露してくれた。
 
 
 
で,
捕縛された奥宮弥兵衛は
六平太の進言により自分の郷で磔(はりつけ)。
弥兵衛の
「土佐はおまんらの好きなようにはならんぜよ」
というセリフがカッコいい。
2代目スケバン刑事(@南野陽子)を思い出してしまった。
それにしても
一領具足は高知語で話しているのに
なぜ一豊たちは名古屋語ではなく標準語なのだ?
 
 
その後も 
一領具足たちの反乱事件は後を絶たないため,
先週,山内家家臣になった六平太は
鉄砲隊を率いて
反乱者たちを予告なしに射撃させるなど
鎮圧に走り回る。

家臣団会議では
審議もせずに射殺する六平太のやり方に
異論が出るが,
六平太は
早期の土佐平定がならないと
山内家改易の可能性すらあると反論し,
実際に家康に会って確認するよう一豊に進言。
 
不安に駆られて大坂に行った一豊は
六平太の言葉どおり
家康から土佐平定を督促されてしまい
ドビーン!という感じである。
 
 
焦りを抱えたまま土佐に帰国した一豊は
六平太,新一郎と三者で密談。
六平太は 
ある秘策を提言。
それは
土佐の国一の相撲取りを決めるために
城下で相撲大会を開くという触れを出して
一領具足の中の力の強い長たちを一箇所に集め,
鉄砲で狙い撃ちして根絶やしにするというもの。
 
自分と新一郎だけでやるので
殿は手出し無用という六平太の言葉に
一豊は少し躊躇はしたものの最終的にOKを出す。
 
六平太は計画を千代に明かさないよう
一豊に釘を刺す。 
 
密談の後,
酒にしたたかに酔った一豊は
千代の前で「敦盛」を舞う。
あの信長の好んだ「人生五十~」の能である。
残虐行為にOKを出してしまった自分を
信長になぞらえているということだろう。
 
 
そして
相撲大試合の当日。
 
一豊は千代を
新しい河内山城の築城現場に誘い出す。
なぜ
相撲試合を見に行かないのか
といぶかる千代に対して
一豊は
相撲試合は一日限りだが
城は子々孫々まで続くからだと説得力の乏しい説明。
それならば,
普通は一日限りの方を優先しないか?
千代も
言葉では納得したと言いつつ
すっきりしない様子。
 
 
相撲大試合の会場では
各地から力自慢が既に集合。
 
会場の板塀の後ろには
鉄砲を持った兵たちが発砲準備。
 
そして
六平太の合図により
ズドーン!ズドーン!ズドーン!
 
次々と倒れる一領具足の力自慢たち。


築城現場で鉄砲の音を聞きつけた千代は
相撲試合の場所での異変を察知,
止める一豊を振り切って相撲会場に走る。
 
 
その相撲会場では
撃ち殺された力自慢たちの死体を
検視していた祖父江新一郎が
死んだ振りをしていた力自慢の一人に
刺される。

虫の息で「殿のお顔を・・・殿のお声を・・・」と
呟く新一郎を見ていられなかったのか,
六平太は小刀で新一郎を刺して介錯。
 
 
息を切らして相撲会場に駆けつけた千代が見たのは
累々と横たわる一領具足の力自慢たちの死体の間に
立ち尽くす六平太の姿。
 
六平太は
呆然とする千代に向かって
自分の役割は終わったと述べた上で,
例の鉄砲玉の破片を示し
ここに毒が仕込んであると説明。
 
そして最後に
「千代が好きだ。」という
長いこと言いたかったセリフを遂に口にした六平太は
毒入りの鉄砲玉を噛んで倒れ,
千代の腕の中で息を引き取っていく。

このシーン,
「功名が辻」の最大の見せ場&名場面かもしれない。
原作では
千代は自身は相撲場に赴かずに
侍女に様子を見せに行かせて事実を知って卒倒するのだが,
今週のこの展開は,
原作以上の出来栄えになっていると思う。
 
六平太の死が自害というのは
かなり意外だった。
私的には
きっと
あの「奥宮の娘」に撃ち殺されるんだろうと
予想していたんだが,
大外れ。
 
 
そして,
ラストシーン,
六平太の死体の前で涙ぐむ千代に向かい
「千代,許せ」と言葉をかける一豊に対し,
「お暇をいただきとうございます。」と千代が答えたところで
次週に続く。
一豊をキッと睨み返す千代が恐い。
 
 
 
ところで,
先週のレビューで触れた
千代が撃たれるという原作にないシーンが
なぜ設けられたのかという疑問なんだが,
結局のところ,
今週の展開だけでははっきりしなかった。
自分的には
一豊による一領具足虐殺行為の
背中を押す出来事なんだろう,
と予想していたんだが,
千代が撃たれたという事実について
事件後に
一豊も家臣たちも一言も触れていないことをみると
どうも違うようだし。
うーむ。
 
 
 
では,最後に「功名が辻チェック」をば。
 
○今週の功名度→☆
  「おてんとう様の下で堂々と功名を・・・」は
  過去の話になってしまったのか。
○今週の愛情度→なし
  今までで最悪。
  ということで,
  「功名が辻チェック」始まって以来の愛情度なしに。
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  六平太,遂に退場。
  香川照之さん,熱演ご苦労さま。
○今週の内府度→☆☆
  一豊にプレッシャーをかけただけ。
○今週のお笑度→なし
  今回みたいなハードな展開では
  ギャグがないのも無理からぬところ。

 
 
次週は第48回「功名の果て」。
千代が山内家を出てしまうという
これまた原作にはない驚きの展開らしい。

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2006年11月12日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第45回「三成死すとも」

今週のOP前の解説コーナー,
解説じゃなくて単なる前回のダイジェストだった。
 
 
本編の方は三成が実質的な主役の回である。
 
勝利の宴会の翌日,
大津城の家康の下に訪れる東軍諸将たちは 
門前で縄をかけられて晒し者にされる三成の姿を見る。
 
多くの武将たちは無言で通り過ぎるが,
以下の3名は三成とやり取り。
大要は次のとおり。
 
(福島正則) 
→それが豊臣5奉行の成れの果てか。
 何故死なぬ?
(三成)
→英雄たるもの,
 最後の最後まで機会を待つものだ。
 
(小早川秀秋)
→(正面から見れずに格子戸の陰から除く)
(三成)
→(気が付いて)うぬは義を捨てて朋友を裏切った。
 あの世で鬼となったらそなたは生かしてはおかぬ。
 
 
で,最後に我らが一豊殿。
(一豊)
→(羽織を脱いで三成にかけてやる)
(三成)
→そなたは勝ったのだから,俯く事はない。
 そなたの奥方は淀の方様の覚えがめでたいそうだが,
 我の遺言をお伝え願いたい。
 徳川家康を頼みにしてでも
 豊臣家と秀頼様をお守りくだされ,と。
(一豊)
→承ってござる。
 
 
このシーンは「功名が辻」原作本ではなくて,
(原作は敗戦後の三成にはほとんど触れていない)
同じ司馬遼太郎センセイの小説「関ヶ原」にあるもの。
ただし,
小説「関ヶ原」において
三成に羽織をかけてやるのは
一豊ではなくて黒田長政。
まあ,
「功名が辻」にこのシーンを入れるのならば,
一豊にこの役を振るのは仕方がないところか。
それにしても
三成としては
千代は淀殿の”覚えがめでたい”という
認識だったのか。
確かに
千代は何度となく呼び出されているしな~。
会うたびに冷たい態度をとられていたけど。

 
なお,小説「関ヶ原」は
TBSが昭和56年の正月時代劇ドラマとして
映像化しており,
上記の敗戦後の三成と東軍諸将のやりとりも
じっくりと描かれているので,
機会があれば是非ご覧いただきたい。
(確か,
二,三年前に再放送されていた記憶が。
DVD化もされているはず。)
 
 
この後,
三成は家康と対面。
家康は天晴れな戦いぶりだったと感服して見せるが,
三成は無言で家康を睨み返す。
そのまま,
しばらく両者は睨みあっていたが,
最後に家康は「さらばじゃ」と席を立つ。
三成は最後まで一言も発しなかった。
・・・・はずなのだが,
なぜか
NHKの公式HPのトピックスでの
中村橋之助さんのインタビューでは
無言で睨み合った後に
家康から「言い残すことは?」と聞かれて
思いのたけを全部言い切ったことになっている。
あれれ?
私の聞き落としか???
 
 
さて,
大坂に戻った一豊は
千代・家臣と感動の再会を果たした後,
三成の言葉を伝えるべく淀殿に面会を求めるが,
あえなく拒否される。
ちゃんと”三成からの言伝がある”と事前に言わないから
そうなるんだと思ったのは私だけではあるまい。
というか,
三成は
奥方(千代)から伝えて欲しいという趣旨で
ああ言ったんじゃないかという気も。
 
困った一豊は
千代を通じて淀殿に話を通すことに。
最初からそうすればいいのじゃ。

千代の面会希望には淀殿も応じ,
無事,千代から三成の言葉を伝えることに成功。
淀殿は千代の前で初めて涙を見せ,
三成の最後を見届けてほしいと千代に頼む。
 
 
その頃,
三成は裁きを待っていた。
ここで,
「時を遡れば」ということで,
三成が関ヶ原の戦場を脱出した後の
回想シーンの挿入。
 
近江の三成の領地の領民が三成を洞窟に匿うが,
やがて田中吉政軍の山狩りに遭遇し,
領民に迷惑をかけないように
三成が領民を諭して自らの居場所を教えさせるという
エピソードが
予想以上に丁寧に描かれていて良かった。
前回,
三成があっさり捕まってしまったんで,
当然省かれるかと思っていたよ。
ちなみに
これも「功名が辻」原作にはないシーンである。
 
 
慶長5年10月1日,
町人に変装した千代・一豊が見物人に混じって見守る中,
三成は斬首に処せられた。
 
処刑の直前,
三成と処刑人の間で次のようなやり取りあり。

(三成)
→のどが渇いた。湯を所望したい。
(処刑人)
→湯などない。柿ならばあるが。
(三成)
→柿は痰の毒だ。
(処刑人)
→これから首を切られようとする者がなにを言う!
 ハハハハハ!
 
で,
この後,
三成が
「大志を抱く者は最後まで命を惜しむものだ。
お前のような者には分かるまいが。」
などと言い返す,
というのが有名なエピソードで,
過去の大河でも描かれているんだが,
今回はこのセリフがないままザクッ!
フェイントだった。
 
親子で「功名が辻」を見ている御家庭で,
親御さんが子供に
次の三成のセリフはこういうんだよ,
とか説明していたら
言わないでおわっちゃったんで,
親の権威が失墜,
ということが全国で起きていそうだな。

それにしても,
この最後のセリフを抜くのなら
なんで柿のエピソードを入れたんだ?
もしかして
遠回しなギャグだったのけ?
 
 
三成関係の話は以上だが,
今回はもう一つの重大イベント,
「土佐22万石拝領」が発生。
この件は次週のレビューで触れるとしよう。
 
 
では今週も最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
 
 
○今週の功名度→☆☆☆☆☆
  土佐22万石拝領。
  石高には異説があるみたいだけど,
  その話は次週以降のレビューで。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  「御命の持ち帰りこそ功名の種でございます」
  超久しぶりにきいたね。
○今週の隠密度→☆☆☆
  千代に警告するのはいいんだが,
  せめて一晩くらい夢を見させてあげても,
  という気がした。
○今週の冶部度→☆☆☆☆☆
  さらば,義の人よ。
今週のお笑度→☆
  柿の話のフェイントがギャグとは思えんしな~。

 
来週は第46回「土佐二十万石」。
いよいよ最終章に突入。
 

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2006年11月 7日 (火)

大河ドラマ「功名が辻」・第44回「関ヶ原」

今回はサブタイトルどおり
関ヶ原の戦いがメイン,
というよりそれのみである。
 
大河で本格的に関ヶ原の戦いが描かれるのは
「葵徳川三代」以来らしい。
 
 

今週の演出の特色は,
ナレーターの三宅民夫アナご自身が
画面に登場し,
プロローグで関ヶ原における両軍の配置を説明,
更には本編の途中でも登場して両軍の動きを解説したこと。
まるで
「その時歴史が動いた」みたいで,なかなか面白い試みだった。
本編の中にまで
NHKのアナが登場しちゃったのは
前例がないんじゃなかろうか。
 
 
で,本編のほうだが,
東西両軍の着陣が完了したのは,
合戦当日の慶長5年9月15日の午前6時頃。
 
三宅アナは
「後世の軍人によると圧倒的に西軍有利」と触れていたが,
この軍人というのは
明治政府の御雇い外国人の一人で
プロイセン軍人のクレメンス・ウィルヘルム・ヤコブ・メッケルである。
(明治政府は普仏戦争でのプロイセン勝利を受けて,
軍制をフランス流からプロイセン流に変更しつつあった。
なお
メッケルは結果的に東軍が勝利したということを聞いて,
戦争における情報の収集・分析の大切さを改めて力説したそうだ。)
 
実際,
西軍の各軍は関ヶ原の各山に陣取って
桃配山の徳川軍本体以外は平地にいる東軍を
ぐるりとコの字型に囲んだ形になっており,
配置を見る限り西軍有利というのは素人目にも明らかといえる。
(近代の軍隊のように
司令官の命令で手足のごとく動けることが前提であるが。)
 
陣の配置以上に重要な両軍の数だが,
三宅アナの解説によると
東軍7万5千に対して西軍10万とこれまた西軍優勢。
 
 
で,
肝心の我らが一豊殿の山内軍(東軍所属)2千は
西軍の毛利軍が陣取る南宮山の麓で
毛利軍の見張り役である。
 
戦闘開始後,
西軍優勢との報が届けられ,
あせる一豊のもとに
南宮山から降りてきた六平太が登場。

吉川みたいな内応者など信じられない,
南宮山の麓からは動けない,
と言う一豊に対し,
六平太は「馬鹿者!」と一喝,
東軍劣勢ならばお前が押し出して合戦に行け,
千代のためにも行くんだ,
と説得。
千代のことを持ち出された一豊は,
翻意して前に出ることを決意するのだった。
 
一豊@上川隆也と六平太@香川照之の
久々の激しいやり取りは見ごたえ十分。
見逃した方はぜひ再放送を見てほしい。
最近の六平太は,
千代のもとに密かと現われて
忠告めいたことをささやいて去っていくばっかりだったが,
やっぱりこれが真骨頂だ。

一豊は家康に掛け合った上で,
宇喜多軍ら西軍中心部隊との交戦が行われている地域に
押し出す許可をもらい,
いざ進軍開始。

 
その頃,
西軍優勢と見た三成は
突撃の合図の狼煙をあげるが,
南宮山の毛利軍の先鋒隊である吉川広家は
家康に内応するとの約束を守り,
軍を動かさないため,
その背後の毛利本隊も動けないまま。
 
同様に動かない島津義弘のもとには
三成自身が出向いて攻撃開始を要請するが,
義弘は拒否。
ストーリーと関係ないが,
他の武将たちは出身地にかかわらず
標準語なのに,
島津家だけは鹿児島語で話すってのは
どうなんだろう?
 

 

 
同じ頃,
松尾山に陣取る小早川秀秋は
東軍,西軍のいずれに付くべきか迷っていた。
そこに
今度も六平太が登場。
秀秋から「六平太」と直に呼ばれ,
六平太が秀秋を「殿」と呼んでいるところを見ると,
今は毛利本家ではなくて
小早川家に仕官しているみたいだ。
 
六平太は秀秋に軍勢を動かすよう勧めるが,
西軍に付いて関白になるのも悪くない,と迷う秀秋。
やっぱり馬鹿殿として描かれているが,
仕方がないところか。
 
ちなみに,
先週のレビューで触れたとおり,
六平太役の香川照之さんは
89年大河「春日局」で小早川秀秋役を演じているので,
このシーンはくしくも新旧秀秋の対峙である。
 
と,その時,
迷う秀秋のところに,
徳川軍から”催促”の大砲が
ドドーンと何発も着弾。
いくらなんでも
大砲を撃ち込んで催促するか,普通?

※一般には徳川方が鉄砲を撃って催促したと言われているが,
 それすら逆効果の可能性が高いということで
 史実としては疑問視されているようだ。


ともあれ
大混乱に陥った秀秋陣営は
家康に味方することに決めて,
西軍に向けて進軍を開始。
これにより
西軍は崩壊,
東軍・徳川方の勝利となったのは
周知のとおりである。
 
東軍のずっと後ろの方から
どうにか出てきた山内軍も
何とか戦場に間に合い,
一豊も久々の槍働き。

 
 
敗れた三成の方は
からくも戦場から脱出。
三成役の中村橋之助さん,
「毛利元就」での月山富田城の戦い(毛利元就役),
「武田信玄」での三方が原の戦い(徳川家康役)
に続く三度目の敗走シーンである(たぶん)。
 
その後,三成は岩屋に潜んでいるところを
田中吉政によって捕縛される。

「何ゆえにかくも素直に捕まったのか,その謎は次週」(三宅アナ)
 
 
 
今週のレビューは
千代の動向に全く触れずに終わったな。
たまにはこういうのもいいか。
 
 
では,最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆
  一応,槍働きはできたな。
○今週の愛情度→☆☆
  またまた夫婦一緒のシーンなし。
  というか,
  千代の登場シーンが少なすぎ。
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  一豊を説得し,
  秀秋をそそのかして大活躍の六平太。
  中納言殿と直に話せるとは
  やはり只者ではないな。 
○今週の冶部度→☆☆☆☆
  負けはしたが大善戦。
今週のお笑度→なし
  特にない・・・よな?
 
 
次回は第45回「三成死すとも」。
司馬センセイ原作の小説「関ヶ原」には
大津上の門前に縄目のままつながれた三成に
東軍諸将が順々に声をかけるというシーンがあるが,
もしかしたらそれをアレンジした展開か?

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2006年10月31日 (火)

大河ドラマ「功名が辻」・第43回「決戦へ」

今週は関が原の戦い直前の
東西両軍の諸大名の動きを中心に展開。
 
 
一豊は
先週,千代から受け取った
三成の書状を開封せずにそのまま
家康に提供。
一豊が家康に付いたことを喜ぶ千代の文も
添えられていたため,
一豊は家康から強く感謝される。
 
実のところ,
この千代の文は
一豊が東軍に味方した場合に
家康に好印象を与えるための千代の策略であった。
(一豊が以前から家康に付くことを強く望んでいたという
実際とは齟齬する記載がある。)
一豊自身は三成の書状に
このような千代の文が添えられていたことに
気づいていなかったらしい。
 
仮に一豊が西軍の味方を選択していたら,
自身で三成の書状を開いて読んでいたんだろうが,
その場合,
添えられた千代の文を読んで
千代の策略が理解できただろうか?
「何じゃこりゃ?わけわかめ~」
ということになりそうな気がとってもする。
 
 
この後,
自陣に戻った一豊のところに,
細川忠興,福島正則,堀尾忠氏が順番に訪問。
今回のストーリー上,不可欠な忠氏はともかく,
前の2人が何しに来たのかは
今ひとつ不明。
 
忠氏は一豊に対して
父の堀尾吉晴(茂助)から
徳川方に付くことと,
本拠地・浜松の城や領地など一切合財を
家康に明け渡すことを
厳命されたと話す。
さすがは茂助だと感心する一豊。
 
 
西軍の大阪城の方では
4万の大軍を率いる毛利輝元が入城。
行軍する毛利軍の姿も
ワンシーンだけながら登場。
ちゃんと「一文字三星」の旗印が
はためいていたのには少し驚いた。
このシーンのためだけに
用意したんだとしたら拍手ものだが,
97年の大河「毛利元就」で使われたセットの
再利用だろうな,やはり。
 
入城した毛利輝元は石田三成の案内で
豊臣秀頼と淀殿に面会する。
この時点で輝元は37歳のはずだが,
今回の輝元はちょっと貫禄がありすぎかも。

 
 
話を徳川方に戻すと
下野・小山の家康の陣では
三成の挙兵を聞いた家康が
同行の諸大名を集めて今後の動向を決めようとしていた。
いわゆる「小山評定」である。
 
帰りたければ国許に帰ってもいいわよん,
という家康の言葉に対して,
諸侯のほとんどが雪崩を打って
家康に味方することを宣言したというのは
周知の話だが,
小山評定は
我らが一豊殿の一世一代の見せ場でもある。
先に堀尾忠氏から聞いていた
自分の城・領地を徳川に提供する話を
一豊が先陣を切って家康に宣言し,
他の諸大名も追随するというのがそれ。
 
ま,
見せ場とは言うものの,
一豊(この時点で55歳?)が
息子のような年齢の堀尾忠氏(22歳)から聞いたアイデアを
盗んでしまったわけだから,
大人気ないといえば大人気ない。
実際, 
司馬遼太郎センセイの原作では
評定の後,
一豊は忠氏からチクリと嫌味を言われている。
しかし,
今回のドラマ上では
さすがに正面切ってのアイデア盗用はマズイということなのか,
評定で緊張して喋れなくなった忠氏に代わって
一豊が先に城・領地の提供を宣言するという
いささかぬるい展開になってしまった。
忠氏は
評定の後で一豊に礼まで言っているし,
人が良いにも程があるという感じ。
 
 
話を再び大坂に戻すと,
千代が
六平太に連れられて
高台院(寧々)の屋敷を訪問したところ,
そこに
「叔母上,金吾にございます~」とか言いながら
小早川秀秋が登場。
う~ん,
たしかに小早川秀秋は「金吾中納言」と称されたようだけど,
「金吾」って名前じゃなくて
官位(「左衛門督」の別名「執金吾」)に由来するんじゃ?
 
この後,
千代と秀秋が特に会話を交わすでもなく,
両者が出会ったことに
ストーリー上どんな意味があったのかは
これまた不明。
 
ちなみに 
六平太役の香川照之さんは
89年大河「春日局」で小早川秀秋役を演じている。
秀秋というと,
どうしても馬鹿殿風の人物として描かれることが多い(今回も?)が,
「春日局」の時の香川版秀秋は
秀秋がお福(春日局)の夫・稲葉正成の主君だったこともあり,
登場期間は短かったものの,
ストーリーに強くかかわる存在で,
裏切り行為について悩む姿も見せていた。
あ,そういえば,
この時も寧々から「金吾」と呼ばれていたっけ。


話をまたまた東軍の方に戻すと
一豊たち外様大名は
家康に先んじて清洲城まで進軍していたが,
何か馳走せよ,という家康の命により,
福島正則らが
西軍配下の犬山城,岐阜城を攻撃して陥落させる。
岐阜城陥落の際には
織田家の家紋「揚羽蝶」をあしらった旗が
ばたばたと倒れるという演出がされていたが,
これは岐阜城の城主が
織田秀信つまり信長の嫡孫・三法師だったことを
示すためだろう。

 
今度は話を西軍に戻すと
大垣城に集まった西軍諸将のうち
島津義弘らは家康軍への夜討ちを提案するが,
三成は堂々と迎え撃つべきと反論。
宇喜多秀家は
三成と2人になった後,
「その方は正しすぎる。皆,いずれその方がにくくなる。」と諭す。
このセリフ,
ぜひ島左近に言ってほしかったな~。
 
 
大坂の山内家屋敷は,
千代が六平太に向かって
今回は胸騒ぎがするので一豊殿を守ってほしい,
と懇願していた。
ずいぶん勝手な願いだが,
六平太に拒絶できるはずもなく,
おそらく次回に
六平太は関が原の戦場に登場することになるはず。
原作だと
そろそろ六平太はフェードアウトしてしまう時期なんだが,
ドラマでは果たして?
 
 
最後に 
三成,家康の顔を交互に映し出し,
千代が「関が原・・・」と来週のサブタイトルを呟いたところで
次回に続く。
 
 
今週は
あっちこっちに場面が飛んで
レビューするのが面倒だったな。
 
それでは最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
 

○今週の功名度→☆☆☆☆
  ほとんど盗作アイデアとはいえ,
  家康の信頼を得ることに成功。
○今週の愛情度→☆☆☆☆
  今週も夫婦一緒のシーンはなし。
  六平太に一豊のことを頼む千代の気持ちを
  加算して4点。
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  次週,関が原を無事に生き残れるのか,ちょっと心配かも。
○今週の冶部度→☆☆
  秀頼出馬工作は失敗,
  夜討ち拒否で西軍諸将からは不信。
  「義の人」はどこまで頑張れるか。
○今週のお笑度→☆☆☆
  清洲城で家康の出軍を待つ福島正則がイラついて
  井伊直政に食って掛かるシーンくらい。
  それにしても
  「井伊の赤備」は目立ち具合十分だ。
 

 
 
次回は第44回「関ヶ原」。
一豊殿の槍働きもこれで見納めらしい。

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2006年10月22日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第42回「ガラシャの魂」

今週のOP,キャストとして嶋田久作の名が,
「小笠原少斎」という余り聞かない名前の役でクレジット。
帝都の魔人(※)がどんな活躍を見せてくれるか,
楽しみにしながら本編に突入。
(※)映画「帝都物語」(85年公開)で嶋田久作氏が演じた
   怪人・加藤保憲のこと。
   嶋田氏演じる加藤は非常に強烈なキャラクターであり,
   今でも嶋田氏といえば加藤を連想する人は多いようだ。 
   NHKの「功名が辻」公式HPの
トピックスにまで
   「「帝都物語」でおなじみ」と書かれているし。
   ちなみに
   去年公開された映画「妖怪大戦争」にも
   敵側のボスキャラとして加藤保憲が登場するが,
   演じたのは豊川悦司だった。


 
 
冒頭,掛川の久延寺で
家康と対面しながら茶を飲む一豊が,
金ヶ崎の折に
内府様にお助けいただいたことは忘れておりません,
と発言。
前回のレビューで指摘した,
公式HPの前回(第41回)のあらすじで触れている
一豊が家康に対して感じている恩義というのは
今回のこの発言で表現されているんだろうけど,
なぜ前回のあらすじに出てきたのか,
やはりちょっと疑問が残るかな。
 
 
その頃,
大阪城に入った石田三成は,
同じ五奉行の長束正家,増田長盛と協議し,
家康を討つこと,
大坂に残った大名の妻女を人質として得るために
関所等を設けて人の出入りを制限することを決定。
前回,
前田利長による家康暗殺計画を
家康に密告していた増田長盛が
今回,三成と家康討伐を協議しているので,
あれ?と思った視聴者もいるんじゃないかと思うが,
増田長盛がいささか不明瞭な行動を取ったことは
史実のようだ。
 
千代のいる山内家大坂屋敷にも
三成からの家康弾劾の書状が届くが,
千代はこれを開封せずに
自分の手紙を添えて一豊に送ることとし,
足の速い小者を選んだ上で,
手紙が見つからないように
笠の緒に仕立てて出発させる。
千代の「内助の功」のエピソードのひとつである。
 
選ばれた小者・田中孫作は
夜の山道を走り,途中の関所にさしかかる。
関所では
孫作の保護を千代から依頼された六平太が
地元民のふりをして
関所の役人に酒を献上。
六平太のバックアップの下,
孫作は難なく関所を通り抜けるかと思いきや,
役人に目を付けられてしまう。
孫作,大ピンチ!
 
が,
その時,山伏の格好をした大男が突如現われて,
「このうつけ者めが!」
と言いながら,孫作に殴る蹴るの暴力。
驚いた役人が止めると,
山伏は
興奮冷めやらぬ様子で
「この新参者のために
関所でお疑いをかけられるとは迷惑千万,許しがたし」
とさらに殴るわ,蹴るわ。
それで
関所役人もこの者たちが義経一行ではないと納得,
通過を許した・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・わけはない。

つい
一年前の大河を思い出してしまった。
スマソ。
   
 
改めて,
孫作,大ピンチ!のところから
ちゃんと説明すると,
その時,
いかにも怪しげな神主姿の男2人が現われ,
役人がそちらに気を取られたため,
孫作は無事脱出に成功。
 
この怪しげな男2人は
一豊が送り込んだ康豊と市川山城(山内家家臣)であった。
こちらは
六平太が機転を利かせて
自分が千代と祝言を挙げた時の神主様だと主張,
役人は今ひとつ納得いかないながらも通過を許可。
 
役人は
最後の最後で六平太にだまされていることに気づくが,
後の祭りであった。
 
 
それにしても
神主姿の康豊たち怪しすぎ。
あの格好でずっと東海道を上ってきたのか?
それと
千代としては
六平太に対して
孫作のバックアップを頼むよりも
六平太自身が手紙を持って行ってくれるように
頼んだ方が良かったんじゃなかろうか?


ともあれ
孫作は
関所を通過後も走りに走り,
川でこけたりしながら
ついに一豊の陣(家康の上杉討伐勢に従軍)に到着。
 
千代の手紙と未開封の三成の書状を
手にした一豊は
遂に徳川方に付くことを決断するのだった。



嶋田久作氏の演じる小笠原少斎の方だが,
細川家家臣にして,
細川忠興の命令で
細川家大坂屋敷に残された
忠興の正室・玉(ガラシャ)を監視する役どころだった。
 
細川家屋敷が石田方の軍勢に囲まれる中,
キリシタンのため自害のできない玉のため,
小笠原少斎は玉の胸を槍で突き,
玉の死を見届けた上で
自らは頚動脈を切って自害。
屋敷は炎に包まれていった。
 
しかし,
この三百数十年の後,
小笠原少斎は帝都の魔人・加藤保憲として
復活するのである(ウソ)。
 
せっかく嶋田久作氏を起用して
たった2シーンだけとは
大河スタッフもやるなというか,なんというか。
ともあれ
嶋田久作氏の演技は
短いシーンでも重厚なものであった。
 

それと
玉(ガラシャ)をめぐる人間模様なんだけど,
夫・細川忠興よりも父・細川幽斎の方が
登場シーンが多いのは何故なんだべ?

 
何だか,
今週のレビューは無茶苦茶な気もするが,
嶋田久作氏の予想外の出演で有頂天になったせいなので,
ご容赦願いたい。
 
では
最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 

○今週の功名度→☆☆☆
  最後の最後でようやく決断した一豊様。
○今週の愛情度→☆☆☆☆
  夫婦一緒のシーンなしは久しぶりかな?
  千代が手紙をせっせと送っているのを評価して
  愛情度4点。
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  関所役人をごまかす嘘として
  「千代と祝言をあげたとき」と発言。
  聞いていた康豊は何だと思ったのかね? 
○今週の冶部度→☆☆☆
  大阪城で復活。
○今週のお笑度→☆☆☆
  孫作も千代もこけまくり。
 
 
次週は第43回「決戦へ」。
関が原の戦いに突入するまで
まだまだ引っ張るみたいだ。

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2006年10月21日 (土)

大河ドラマ「功名が辻」・第41回「大乱の予感」

先週末は風邪を引いて寝ていたので,
今回は土曜日の再放送を見ての一週遅れのレビューでござる。
 
今回は,
家康による諸大名の領地帰還の許可を受けて,
一豊と千代が高台院(寧々)に挨拶に出向くシーンから
スタート。
千代は大阪屋敷に残ると聞いた高台院から,
徳川殿の動静を国許に速やかに伝えるためか,
さすがは女大名の山内家じゃ,
とちょっと嫌味を言われて,
一豊は少々不機嫌になった模様。
事実だから仕方ないんだけど。

ところで,
NHK公式HPの第41回のあらすじには,
淀殿に徳川の傘下に入るよう進言しない三成はうつけものだと
高台院が発言したとか,
山内家もそうせよということかと千代が高台院に聞き返した,
みたいなことが書いてあるのだが,
それらしい発言はなかったと思う。
他にも,
毛利が三成につけば家康がすべてではないと
六平太が言ったように書いてあるのに,
実際の放送では該当発言がなかったようだし,
(毛利云々は家康の発言にはあった)
あらすじと放送のミスマッチはどうしたことだろうか?
 
 

千代たちが大阪城から屋敷に戻ると,
堀尾吉晴(茂助)が隠居の挨拶に訪れていた。
一豊は吉晴に向かって
豊臣を見捨てるのかと責めつつも,
金ヶ崎の戦いで重傷を負った自分を
茂助はさいごまで見捨てようとはしなかった,
恩は一生忘れない,と付け加える。
(ちなみに「あらすじ」では,
一豊が思い浮かべた金ヶ崎の恩人が家康になっており,
ここでも放送内容との食い違いが発生。)
 
吉晴との話の中で,
同僚三人組のもう一人,中村一氏(孫平次)が
胸の病で床に伏せていることを知った一豊は,
千代ともども吉晴・いと夫婦と一緒に一氏を見舞う。
 
一氏の妻・としは,
千代といとに対して,
一氏は来年の桜は見られないと言われたと告げる。
千代はとしを慰めつつ,薬として熊胆を進呈。
ちなみに
今週のOPでは
とし@乙葉が(おそらく)初めて単独でクレジットされていたが,
どうやら今回が最終登場になる気配が濃厚。
 
 
数日後,
一豊は掛川に戻るが,
高台院の予想どおり,
千代は一豊にせっせと手紙を書いて,
大阪の情勢を報告。
この後,しばらくは,
千代が自身の手紙を読み上げる声が
ナレーション代わりとなって物語が展開。
先日,
本来の語り・三宅民夫アナの体調不良が報道されていたけど,
もしかしたら,それと関係があるのかな?
とちょっと気になってしまった。
(三宅アナのナレーション自体は今週もちゃんとあったのだが。)
 
千代の報告は次のとおり。
 
1.家康,大阪城西の丸に入る。
  諸大名が領地に戻った隙を突いて
  家康は大阪城・西の丸に入って政を開始。
  淀殿は
  大阪城に入るのは前田大納言(利家)というのが
  太閤殿下の御遺言のはず,と詰問するも
  前田大納言が亡き今,
  この家康しか秀頼君を守るのはおりません,
  とあっさりかわされてしまうのだった。
  何か,
  このシーンの淀殿@永作博美,
  とてもニコニコしていて,
  冷笑というよりも朗らかな笑顔という感じだった。
  それと家康殿,
  今回は”淀君”ではなくて
  ちゃんと「淀の方様」と呼んでいた。
 
2.家康,前田利長に家康暗殺計画の疑いをかける
  増田長盛が家康に暗殺計画を密告,
  家康は
  (千代いわく”どういう証拠があるのか存じませんが”)
  前田中納言利長(利家の嫡男)が背後にいると断定。
  この件での
  家康と井伊直政のやり取りにおいて,
  直政のセリフに「利家の奥方,まつ殿」という名前が
  遂に登場。
  先々週の”利家解禁”以来,
  前田家関係の名前が登場人物のセリフ中に
  怒涛のごとく出てくるようになって
  本当に喜ばしいことである。
  (皆が何かにつけ前田大納言,前田大納言と言うのは
   ちょっとくどいような気もするが)
 
それにしても
山内家程度の小大名に
これだけの諜報活動を許してしまうとは,
「功名が辻」における徳川家の防諜能力に
大きな疑問符が付いてしまうのであった。

 
少し時間が経過して, 
慶長5年の年始,
一豊を含む諸大名は大阪城に登城すると,
本丸の秀頼に拝謁したその足で,
すぐに西の丸の家康に挨拶。
 
その頃,
三成の本拠地・佐和山城では
三成が直江山城守(兼続)と会談。
家康打倒のために共に立つことを約束する。
直江兼続みたいな重要人物が
さりげなく登場したのにはちょっと驚き。
 
 
さて,
家康は年始挨拶に大阪に来なかった
会津の上杉景勝に詰問の書状を送るも
上杉からの返事は
直江兼続が作ったとされる,
家康を挑発する内容のいわゆる”直江状”であり,
家康は激怒,上杉討伐のために
東海道を本拠地・江戸に向けて下ることになる。
兼続の突然の登場はこのためだったのかな?

 
我らが一豊殿は未だ
三成に付くか家康に付くかを決めかねていたが
家康の疑いを招かないように
道中の家康を饗応することに決定。
 
一豊による
掛川・”小夜の中山”での家康饗応中,
駿府の中村一氏が家康を訪ねてきて
病身の自分に代わって
弟を家康に従軍されることを告げ,
事実上,家康配下に加わる。
この1か月後,一氏は没した。

大阪・山内家の屋敷の庭で
千代が大きな戦の始まりを予感したところで,
今週は終了。
 
 
なんか,
いつも以上に
単にあらすじを追いかけるだけの
レビューになってしまったな。
 
では最後に「功名が辻」チェックをば。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆
  とりあえず家康のご機嫌を取るのには成功。
○今週の愛情度→☆☆☆
  掛川から大阪に戻った後,
   家臣の目の前だというのに,
  久しぶりの再会で千代の手を握る一豊。
  お熱いのは大変結構なんだが,
  しかし・・・
  このシーンって,
  大阪城への年始挨拶の登城の後なんだよな~。
  一豊は,掛川から大阪に到着した後,
  一度も山内家屋敷に顔を出さないまま
  大阪城挨拶に行ったんだろうか?
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  「ぎりぎりまで,ぎりぎりまで天下を見極めろ」
  50歳過ぎても千代命の六平太。
○今週の冶部度→☆☆☆☆
  登場シーンは短かったが,
  重要人物・直江兼続と会談し,
  東西同時決起の約束を取り付けることに成功。
○今週のお笑度→☆☆
  家康がお灸を据えてもらっているシーンくらいかな。

 
 
次回は第42回「ガラシャの魂」。
枡底のまな板,開運のへそくり馬,
聚楽第行幸の際のパッチワークに続く
千代の4つ目のエピソードが披露されそうだ。

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2006年10月 9日 (月)

大河ドラマ「功名が辻」・第40回「三成暗殺」

今週はサブタイトルどおり
加藤清正・福島正則らによる石田三成の大阪屋敷襲撃事件が
ストーリーの中心。
 

冒頭,
石田三成は,
朝鮮戦役から帰国した福島正則,加藤清正,小西行長を
出迎え,「ご苦労様でございました」とねぎらう。
なぜか
福島,加藤,小西の三名は
甲冑着込んでいる上に,ザンバラ髪で泥だらけ。
帰国後,
三成に会うまで一度も風呂に入る機会が
なかったんだろうか?

福島,加藤の両名は,
ご苦労様で済むか!と激怒し,
三成に食って掛かろうとする。
行長が,
三成のおかげで無事に撤退できた,と両名を止めて収まったが,
ムードは最悪。
この直後,
三成が太閤崩御の事実を伝えると,
福島,加藤の両名は再び激怒。
彼らは太閤の死をしらなかったらしい。
うーん,
朝鮮戦役在陣中ならまだしも,
帰国後も三成に会うまで太閤の死を知らなかったって
福島,加藤の両大名の
情報収集能力はどうなってるんだ?
三成を怒る前にやるべきことがありそうだが。

さて,
怒りが収まらない福島と加藤は,
秀頼君に帰国挨拶してから領地に戻るよう
勧める三成に向かって,
日本で楽をしていた者にそんなことは言われたくない,黙れ,
と言い返し,
今度は三成に切ってかかろうとするが,
またまた行長らに止められ,
その場から立ち去ってしまう。
史実としては,
三成も文禄の役の時に朝鮮に渡っているんだけど,
福島,加藤は忘れてしまったようだ。
 
 
その頃,
千代・一豊の夫婦は,
「寧々様,いかがお過ごしでしょうか?」という
千代の気まぐれな一言から
大阪城・西の丸の高台院(寧々)を訪問。
そこで
先客として来ていた家康と出会って
ビックリ仰天。
淀殿・三成ラインに対抗するため
高台院は家康とのつながりを深めていたのだった。

 
その後,
大名同士の勝手な婚姻を禁ずる秀吉の遺訓を破り,
家康は
六男・松平忠輝と伊達政宗の娘(五郎八姫)の婚儀をまとめるなど,
自身と諸大名との結びつきを強化していく。
この忠輝と五郎八(いろは)姫って,
後に忠輝が秀忠によって改易された際に離別しちゃうんだけど,
その辺りの経緯は
87年「独眼竜政宗」で詳しく触れられている。
 

度重なる家康の盟約違反に
三成らは家康詰問の動きを起こす。
対する家康は自分の屋敷に兵を集めて合戦準備。
一豊は三成の意を受けて
堀尾吉晴(茂助),中村一氏(孫平次),生駒正親と
連れ立って家康の屋敷を訪れるも
詰問するどころか家康の迫力の前に
たじたじとなるばかりで,
逆に言いがかりを付けた者に「うつけもの」と伝えよと
言われる始末。
  

これを聞いた三成は前田利家に頼る。
先々週くらいまで
「功名が辻」の登場人物が口にすることが
タブーだった「前田利家」という名前だが,
先週のご当人の登場で解禁になった模様。
しかし,
文禄4年閏3月3日,その利家が死去。
 
その日,
激しい雷雨に怯えていた千代のところに
六平太が2週ぶりに登場。
堀尾吉晴の徳川方寝返りを伝えた上で,
山内家が徳川に付くか三成に付くかは
千代の腕の見せどころだとニヤリ。
「面白そうに言わないで!」って,
千代,せっかく情報教えてもらってそれはないんじゃ。
だが,
そんなことよりも,
六平太,どうして先週出なかったんだよ~(←先週からしつこい)


その夜,
福島正則,加藤清正,細川忠興,黒田長政らが
石田三成の大阪屋敷を襲撃する事件が発生。
 
が,
三成は一豊の手引きで
間一髪で屋敷を脱出。
三成は女装して一豊と2人で逃避行。
かえって怪しいんじゃなかろうか,
と思っていたら,
案の定,
数名の兵が怪しんで近付いてきたが,
なぜか
顔も調べずに去ってしまった。
福島,加藤らの兵たちの検問能力がこの程度では
三成の告知まで
太閤の死を知らなかったのも
無理ないかも。
 
一豊と三成は
途中で新一郎と合流した上で,
どうにか川縁にたどり着く。
そこで,
三成は一豊に助力を感謝すると共に
自分に味方することを頼むが
一豊は山内家の行く末を考えて躊躇し,
即答できない。
三成はそんな一豊に
返事は今すぐではなくていい,
来るべき決起の時には必ずお助けくだされ,と
手を握って再度頼むのだった。
三成@中村橋之助と一豊@上川隆也の
このやりとりは
短いシーンながら重みずっしりという感じ。

そこに五藤吉蔵が
三成に味方する小西行長らの屋敷周辺に
兵が徘徊していることを報告。
(その際に
吉蔵@小倉久寛がズッテーンと転んで
体を張ったギャグを披露。)
 
八方塞に見えたが,
三成は奥の手として家康の屋敷に向かうを
決意するのだった。
 
それにしても,
新一郎も吉蔵も既に山内家の重臣のはずなんだが,
今回の件で一豊の手足となって動いたのは
この2人だけ。
福島家・加藤家だけでなく
山内家の方も家臣に人材が不足しているようだ。
今からでも遅くないから
六平太をもう一度,雇った方がいいがな,一豊殿。
 
ところで,
この事件だが,
史実としては
三成が逃げ込んだ先は家康の屋敷ではなくて
伏見城だったようだ。
また,
脱出の手助けをしたのは
佐竹右京大夫義宣(この当時は常陸54万石)という大物。
 
  
ともあれ,
この事件の結果,石田三成は居城・佐和山城に隠居。
「治部少に過ぎたるものが二つあり 島の左近と佐和山の城」と
うたわれたというあの城である。
そういえば,
「功名が辻」では島左近は出てこないのかな?
何か,多数の感想系ブログで指摘があると
反映されることもあるという噂もあるので一応書いておく・・・って
もうクランクアップしてるから無理か。
 
事件後,屋敷の一室で
今後の見通しと山内家の身の振り方について
話し合う千代と一豊。
千代は,
家康は陰謀によって,
三成に兵を集めさせて決起させ,
一挙にたたいて天下を取るつもりです,と
関が原の戦いを予言するような発言。
ノストラダムス(※)にでもなったつもりか。
それにしても,
千代にあっさり見破られるのでは
家康の陰謀も大したことないんじゃないかい。
 
(※)いわゆる「ノストラダムスの大予言」で知られる
   詩集を著したフランスの人物。
   なお,ノストラダムスが53歳ないし54歳の時に
   千代が誕生した計算になるので,
   一応,両者は同時代人といえる。

 
一方の一豊は煮えきらず,
千代ならどうする?などと千代の意見を聞いた上で,
「よし,よく考えてみる!」と結論留保のまま
部屋から脱出。
千代が「旦那様!」と一豊を追い掛け回すところで
今週は終了。
ラストがラブコメ風になるとは予想外であった。
 
 


何か,今週も
単にストーリーをなぞっただけの
レビューになってしまった気がする。
スマソ。
まあ,気を取り直して,
最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 


○今週の功名度→☆☆☆
  石田三成を助けたのが
  功名にとってプラスなのかマイナスなのか
  判断が難しいがね。
   それにしても,
  どっちに付くか散々迷っているはずの一豊殿が
   三成救出だけは速攻で動いたのは
  ちょいと不思議かもな。
○今週の愛情度→☆☆☆☆
   「私とて嘘を付きまする」という千代だが
   どんな嘘を付いたことがあるのかは
  一豊の突っ込み不足で不明。
○今週の隠密度→☆☆☆
  先週出てほしかった~(←いいかげんしつこい)
○今週の冶部度→☆☆☆☆
  義の男・石田治部少輔三成,
  今週は準主役的な活躍。
  関係ないけど
  「義の男」という字を見ると
  たのきんトリオの野村義男を連想してしまうのは
  私だけだろうか?
○今週のお笑度→☆☆☆☆
  小倉久寛さんがドッテーン!と転倒。
  千代と一豊が追いかけっこ。
 
 

次回は第41回「大乱の予感」。
今週の展開だと
すぐにでも関が原の戦いに行きそうな感じなんだけど,
実際には結構引っ張るみたいだ。

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2006年10月 3日 (火)

大河ドラマ「功名が辻」・第39回「秀吉死す」

今週は
「利家とまつ」の主人公の一人・前田利家@唐沢寿明が
ついに登場。
待ちかねていた大河ファンの方も多かったのでは?

ワンシーンだけ出演ということだったので,
どのタイミングで出てくるのかと思っていたら,
オープニング前の解説コーナー中の
おひろい君(秀頼)の元服シーンで
いきなり登場。

唐沢利家に与えられた役どころは,
秀吉が失禁してしまい,
居並ぶ諸大名が静まり返ったところを,
失禁を秀頼のせいにしてごまかすというものであった。
 
一豊は同じ部屋にいたものの,
利家と言葉を交わすシーンはなし。
また,
六平太@香川照之(「利家とまつ」の秀吉役)は
今週は登場せず。
ちょっと残念。
 
もしかしたら,予告なしに
まつ@松嶋菜々子が登場したりしないかな,
などと期待していたのだが,
流石に無理だったみたい。
 
 
今週のオープニングでは
祖父江新一郎@浜田学さんが
キャストロールに単独でクレジットされてた。
前回のレビューで
扱いが小さいと批判したせいかな(そんなことないか)。
 

本編の方は,
死期が迫る秀吉をめぐる話と
一豊に側室を取らせようとする千代の画策の
二本立てでストーリーが展開。
 
 
まずは秀吉をめぐる話から。
 
秀頼元服後のある夜,
淀殿と2人で酒を飲んでいた秀吉は,
淀殿から今後は夜伽をお許しいただきたい,
と言われる。
事実上の同衾拒絶宣言である。
淀殿は
老醜を理由に
今後は秀吉を見捨てると言っているに等しいわけで,
本来は相当いやーんなシーンのはず。
だが,
淀殿が冷酷なセリフを持ち出している時に
その両頬をひっぱりながらしゃべらせるという
柄本明のコミカルな演技によって
救われている感じがする。
それにしても,
ほっぺた引っ張られながら
冷たい演技をしつづけた永作博美も
プロだな~と思った。

この後,秀吉の病状は悪化。
看病に疲れた北政所(寧々)は千代に協力を要請。
いくらなんでも
大名の奥方を看病の手伝いに呼ぶだろうか,
とも思うが,
千代が主人公の大河だし,まあいいか(なんだそりゃ)。

ある日,
北政所,千代が見守る目の前で
病床の秀吉が
何度も「お許しくだされ~」とうわ言を言いながらうなされる。
驚いた北政所に抱き起こされた秀吉は
「上様(信長)がワシの腕をつかんで連れて行こうとなさる」
と告げるのだった。
 
 
このシーンだが,次のような怪談---
 
  最晩年の太閤・秀吉が
  病床について動けなくなってからのこと。
 
  ある日の昼間,
  太閤の寝室の入り口で番をしていた小姓たちが
  寝室から「許してくだされ~許してくだされ~」という
  太閤の声を聞きつける。
 
  驚いた小姓たちが寝室に駆けつけると
  たった今目を覚ましたばかりの太閤が
  青い顔をして次のように言った。
  「先ほど,上様(信長)が枕元にあらわれて,
  『猿,悪さが過ぎたようじゃな。
   ワシと共にすぐにあの世に参れ。』
  と余の手首をつかんで
  連れて行こうとなされたので,
  余は『どうか秀頼が一人前になるまで
  ご勘弁くだされ。お許しくだされ。』
  と必死で抗っているうちに
  目が覚めた。
  まことにおそろしい夢であった。」
  
  しかし,
  本当に夢であったのかどうか,
  病気で動けないはずの秀吉の体は
  布団から半分以上もはみ出しており,
  手首には赤い痕が残っていた。
  それはまるで
  何者かに力づくで
  引っ張られたようであったという。

--------------

を元にしているんだろうか。
 
ただ,
「功名が辻」でのこのエピソードは
怪談ではなくて
どうも淀殿の囁きによる暗示によって
引き起こされた幻聴という
位置付けのように読める。
(明確にそれを描いたシーンは出てこないが,
後に出てくる
”お市の方の振りをした淀殿の囁き”から考えると
そう推察できると思う。) 
 
ともあれ,
こんなこともあって,
ますます病状が悪化した秀吉は
枕元に家康,利家,三成を呼ぶ。
そう,
前田利家@唐沢寿明,本日二度目の登場である。
ワンシーンだけの登場と思っていただけに
驚いた&感動した。
 
秀吉は
家康と利家に向かって
秀頼のことを頼むと遺言。
これは史実のとおりだが,
さらに
秀吉は三成に向かって
自分が死んでも喪は伏せよ,
と武田信玄みたいなことを言い渡す。
これは史実なのかいな?
秀吉の葬儀が行われなかったのは事実みたいだけど。
それと,
喪を伏せる期限はいつまでなんだ?
秀頼が成人するまで隠すのは無理だと思うが。
 
それにしても,
喪を伏せるのであれば,
いっそのこと,
秀吉の死後,
六平太が影武者になるという展開にしてくれれば
面白かったんだけどな~。
そうすれば,
六平太と利家の会話シーンも
入れることができたかもしれないし。
(↑勝手な妄想なので気にせんといてくらはい。) 

 
ところで,
このシーンで秀吉@柄本明の寝室にいるのは
家康@西田敏行(90年「翔ぶが如く」,95年「八代将軍吉宗」で主役),
利家@前田利家(02年「利家とまつ」で主役),
三成@中村橋之助(97年「毛利元就」で主役)
といった面々。
なぜか千代@仲間由紀恵もいるので,
(遺言の間だけ千代は外してもよかったんじゃないかな)
はからずも(?)
新旧の大河主役俳優が4名も集まった形になった。

 
 
数日後(たぶん), 
千代と共に秀吉を看病していてた淀殿は
千代が居眠りしている隙を見て
秀吉の枕元に近付き,
母・市の振りをして
「天下は織田家が取り戻すゆえ安心して逝きなされ」
とささやく。
悲鳴をあげる秀吉。
しばらくの間,
こんなことが繰り返されてきたのだろうか。 
 

翌日未明,太閤・豊臣秀吉は世を去った。
 
 
秀吉の死は
遺言に従って伏せられ,
三成は密かに遺骸を阿弥陀ヶ峰に埋葬した。
大阪城から運び出される秀吉を
一人涙を浮かべて見送る三成。
「功名が辻」の三成は
やはり本物の”義の人”として描かれるようだ。
 
 
 
 
さて,
もうひとつのストーリーの柱,
一豊の側室騒動の方は,
掛川城(屋敷かな?康豊が預かり中)で
見出した侍女・みつを一豊に夜伽させるべく
千代があれこれ画策するという話。
みつを一豊の寝室に送り込むことには成功するが,
一豊は毎晩,話だけをして肌を合わせずに帰すという
奇策(?)で対抗,
結局,みつが「殿の御種を授かる」ことは失敗に終わる。
千代VS一豊の戦いで
これが一豊の初勝利(たぶん)。
千代の方は
どうせならば
六平太に頼んで
小りんを草分けてでも連れてもらってきていれば
まだ芽があったんじゃなかろうか。
ちなみに,
この側室騒動は
秀吉の死の直前の時期と重なっているから
この時点で
千代が40歳くらい,一豊は52歳くらい。
小りんは生きているとしたら
三十代前半というところだろう。

 
その後,
一豊は弟・康豊の子息・国松を
元服後に山内家の跡取りにすることを宣言。
後継者問題はこれで一応の決着を見た。
後とり宣言の時,
場所が庭で,
かつ,
家臣だけではなく侍女・女中までいたのは
ちょっと引っかかったけど。
(「みつ」の最後の登場シーンを作るためかな?)


以上,
今週のレビューは
ドラマ上の時間の流れ順ではなくて,
柱になるストーリーごとに構成しやんした。
けっこう分かりにくかったかも。
ご容赦あれ。
 
 

では,最後に気を取り直して,
「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
 
○今週の功名度→なし
  太閤殿下との会話シーンすらなかった気が。
○今週の愛情度→☆☆
   側室をめぐる夫婦バトルは珍しくも一豊勝利。
○今週の隠密度→ゼロ
  だからさ,
  六平太を秀吉の影武者にして
  利家との会話シーンを設けていれば(←しつこい)
○今週の太閤度→☆
  寂しい最後だったかな。
○今週のお笑度→☆
  明らかなギャグというのは最近はなくなったね。

 

次回は第40回「三成暗殺」。

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2006年9月24日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第38回「関白切腹」

オープニング前の解説で触れられていた
前野家の文書って,
やはり「武功夜話」のことなのかな?
 
それと,
今回のオープニングのキャストロールだが,
キャスト紹介とキャスト紹介の間が空く
(一,二秒くらいキャスト表記のない画面が表示される)ところが
2箇所くらいあった。
登場人物が少なかったからだと思われるが,
(通常だと三成,家康,北政所が登場する辺りだったので)
その分,
祖父江新一郎@浜田学さんとかの扱いを
大きくしてあげても良かったような。
 
 
本編のほうは,
前半がサブタイトルになっている「関白切腹」の話,
後半が千代・一豊の養子・拾の出家の話のである。
 
 
秀次を伏見に連れて来い,
という秀吉の命令を受け,
一豊は新一郎を同行して,
決死の覚悟で秀次の下へ向かうことに。
 
秀次と対面し,
伏見の秀吉の下に参ずるよう説得する一豊に,
襖の向こうに隠れていた
不破万作,前野景定らが刀を振り上げて襲い掛かる。
一豊様,大ピーンチ!
その瞬間に
「次兵衛殿!」という叫び声をあげながら千代が登場。
戦準備で厳戒中のはずの聚楽第に
千代がどうやって入り込んだのか,
入り込めたとして
どうして関白のいる部屋まで近づけたのか,
ちょっと引っかかるけど,まあいいか。
 
千代に切りかかろうとした不破に
刀を引くよう命じた秀次は,
出家するように,という千代の勧めを断り,
このまま伏見に行って
関白として最後の勤めを果たすと宣言。

必ずもう一度お目にかかりとうございます,
と言う千代に向かって,
「分かった」となみだ目の笑顔で答える秀次の顔からは
迷いは消えたようだった。
 
このシーン,
秀次役の成宮寛貴と千代の掛け合いが
非常に感動的に演じられていた。
「功名が辻」における名シーンの一つだろう。
 
 
伏見で秀吉と対面した秀次は,
関白職返上を申し出ると共に,
「唐入り」の兵を早急に撤退させること,
大名らが困窮する中の伏見城築城など言語道断であること,
さらに,
天下は天下のための天下である,と諫言。
秀吉の逆鱗に触れてしまう。
秀吉@柄本明が,
玩んでいたでんでん太鼓(?)をブチッと二つに折って
静かに怒りを示したのが意外かつ面白かった。
 
文禄4年7月15日,豊臣秀次切腹。
秀次最後のセリフは「千代殿,すまぬ。」
このセリフには
千代のことより,
残された妻子,家臣たちの運命を少しは心配せんかい!
とちょっと突っ込みたいところだが,
千代が主人公の大河だから仕方ないやね。
 
ともあれ,
秀次役の成宮寛貴さんはこれで退場。
この俳優さんの高い演技力からすると,
今後も大河登場の機会は少なからずあると思うので,
是非とも頑張ってほしい。
 
この後,
淀殿の囁きにより,
秀吉は秀次の妻子39名を処刑,聚楽第も破却される。
先週,
ちょっと唐突に登場した側室・お宮の方,
引き回しのシーンで辞世の句が紹介されていた。

 
前野長康,景定父子も秀次に連座して切腹。
 
事件後のある夜,
屋敷の庭で蛍を見ていた一豊は
千代に背中を向けながら
「皆,行ってしまわれた・・・」と呟くのだった。 
 
 
「功名が辻」における秀次事件は
以上のような展開だったわけであるが,
史実はちょっと違うようだ。
実のところ,
山内一豊は秀次事件の後に
旧秀次領から8000石の加増を
秀吉によって受けている。
秀吉は
一豊を秀次の監視役として秀次宿老に据えたのであり,
事件後の一豊の加増は,
秀次事件の処理に対する恩賞とみられる。
逆に,
切腹させられた前野長康は
秀次監視役としての”宿老”の役目を全うしていない点を
秀吉から責められたのだろう。
 
 
秀次事件の後は, 
今週のもう一つの柱となるストーリー,
拾の出家ネタ。
こちらも,涙そうそう,という展開だった。
それにしても
大河の子役の演技は相変わらず上手いな。
 
 

では
今週も最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
○今週の功名度→なし
  史実だと一豊は加増されているんだけどね。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
   愛情度は高かったけど,
  2人とも泣いてばっかりだったな。
○今週の隠密度→☆☆☆
  タメ口をきく六平太に向かって千代が丁寧語で答えるのはなぜ?
○今週の太閤度→☆☆☆
  後継者も古くからの家臣も処刑してしまって
  この先,豊臣家はどうなるのか。
○今週のお笑度→☆
  新右衛門と吉蔵の囲碁シーンくらいかな。
 
 
 
次週は第39回「秀吉死す」。
前田利家@唐沢寿明が登場。
六平太@香川照之と絡むシーンがないか,
ほんのちょっとだけ期待してみたりする。

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2006年9月18日 (月)

大河ドラマ「巧名が辻」・第37回「太閤対関白」

先週流れた
上川隆也・仲間由紀恵の交際報道には,
「功名が辻」ファンの皆さんも
少なからず驚いたのではなかろうか。
むろん,まだ真偽は分からないわけだけど。 

ドラマ終盤に向けての
視聴率てこ入れのための話題作りではないか,
という見方もあるかもしれないが,
大河ドラマに限っては
そんな小細工はしないんじゃないかな。
大体,「功名が辻」は
最近の大河の中では視聴率では健闘している方である。 

それにしても,
もし本当だとしたら
上川さん,本当に凄いな~と思う。
御両人は一豊・千代よりも
年齢差があるはずだし(←よけいなお世話じゃ)。
 
 
さて,「小細工」といえば,
今週は何者かの小細工により秀吉と秀次の対立が
進んでいくというストーリー展開であった。
 
秀吉と淀殿の男子・拾(後の秀頼)誕生の
祝い言を述べるために
秀吉のもとを訪れた秀次に向かい,
秀吉は,
秀次の3歳の娘と拾を夫婦にさせたい,と申し出る。
が,秀次は若君が元服してからその話をしてほしい,
と返答。
当然ながら,秀吉は激怒してしまう。
 
この後,
一豊と中村一氏(孫平次),堀尾吉晴(茂助)の三人が
薄暗い部屋に集まって協議するも
例によって一豊と一氏が対立するのを
吉晴がまあまあと抑えて終了。
何のために宿老3人が集まったんかいな。
 
 
一豊たちは
このように愚痴を言い合うだけだったが,
おさまらないのは
前野景定等の秀次周辺の若手側近たち。
人情として自分の子に家督を譲りたいのは無理からぬこと,
若君(拾のこと)が元服したら
関白職を譲ってもよいと考えている,
と優等生的な発言をする秀次に対して,
秀吉の側室の中で淀殿にだけ子供ができるのは怪しい,
などと煽ってしまうのである。

これを聞いた秀次は,何じゃと!?とか言って驚いているが,
今までこのネタを耳にしたことがなかったんだろうか。
世間の噂を収集するのも天下を治めるには不可欠だと思うんだけど。
それ以前に
あの反・淀殿派ぞろいの若手側近連中が
秀次にこのネタを今まで提供していなかったのもちょっとヘンかも。

ともあれ,
秀次はこの話を半分くらいは信じてしまったらしい。
 
 
一方,秀吉の方には
秀次が10人もの側室を抱えているなど
良からぬ情報が入り,
秀吉の秀次不信はますます募っていく。
 
 
そして,
秀吉と秀次は再度の面会の日,
秀次が拾を抱こうとして
泣かせてしまったことをきっかけに 
ついに本格的に衝突。
秀吉から罵倒された秀次は
自分も豊臣の跡継ぎの一人ではないのか,などと言って
秀吉に反抗的態度を取ってしまう。
このシーンだが,
どう見ても赤ちゃんの拾を秀次に渡す前に
秀吉が自分で泣かせているとしか思えない。
拾役の赤ちゃんがなかなか泣いてくれなかったんで,
やむを得ず柄本明が泣くようにし向けたのかな?
柄本さんも大変だったろうが,
泣かされる赤ちゃんもちょっと災難ではある。
 
このやりとりを知った
秀次の側近たちは激高し,
一豊たち宿老が止めるのも聞かずに
秘密裏に戦の準備を開始し,
連判状を回すとともに,
朝廷工作のために多額の献金をする。
これが後で命取りになるとも知らずに・・・。 
 
万策尽きた一豊は千代を伴って
秀吉に面会を求めにいくが
秀吉は病気で会えないという返事を
石田三成から冷たく伝えられる。
あからさまな面会拒絶だが,
それでも千代は
秀次様は叔父上様からお褒めの言葉がほしいだけなのでございます,
とだけ伝えてほしい,
と三成に食い下がる。

 
その夜,
寝室で千代と話していた一豊は
曲者の気配を感じて天井に槍をグサッ!
しかし,
天井にいたのは敵ではなくて六平太。
六平太は一豊の槍で怪我をしてしまったらしい。
避けられなかったのは
大陸で負った怪我が治っていないせいか。
 
六平太は
前野長康が秀吉の手で捕縛されたことを
千代と一豊に知らせる。
千代は,これからどうしたらいいの,と六平太に問う。
一豊は千代に質問をやめさせようとするが,
千代は六平太は味方だと言い返す。
 
久々の三角関係シーンである。
質問をやめさせようとした一豊の行動には,
誰に付くのか定まらない六平太に対する不信以外にも
嫉妬のようなものが覗われる。
何せ
千代は一豊に対しては
どうしたらいいのか,なんて決して質問しないわけであるし。
 
問いに対する六平太の答えは,
強い方につくしかあるまい,というものだった。
山内家存続のためには
当然といえば当然すぎる回答ではあるが,
千代も一豊も
秀次を見捨てるような行動をなかなかとれないことを見越して
背中を押すつもりで
あえて六平太はそう言ったのだと思う。
  
 
その頃,
中村一氏は
既に秀次を見捨てるよう行動を取っていた。
打倒・秀吉に向けた連判状を入手し,
秀吉に差し出していたのである。
既に朝廷への多額献金も発覚しており,
秀次の命運は尽きつつあった。
 
秀吉は一氏に
秀次を連れてくるよう一豊に伝えることを命じる。
もし連れてこないときには
「山内家も謀反に荷担したものと断ずる。」
先週の次週予告では「」の中の発言だけ流されたんで
山内家の謀反荷担が
秀吉に断定されたように聞こえたんだけど,
条件付きだったわけね。
騙された~,と思った視聴者は私だけではあるまい。
 
 
ところで,
秀吉・秀次反目の”小細工”の主だが,
石田三成の発言で判明。
「大蔵卿局どの,小細工が見え透いておりますぞ」
つまり
淀殿の側近・大蔵卿局が小細工をやっていたのだった。
このシーンまで
三成が小細工をしているのだと思っていた
視聴者も多かったはず。
三成はむしろ小細工を不快に思っていたような発言であるわけで,
ここでも騙された~という感じかな。
やはり
「功名が辻」の三成は「義の人」として描かれるのだろう。
 
この”小細工”の内容だけど,
秀次の悪評を流すのが含まれるのは当然だとして,
秀次に反乱を煽ることや 
拾の父親は秀吉ではないという噂を流すことまで
入っていたのだろうか。
だとしたら
大蔵卿局すごすぎ。
実際のところは,
もう触られるのもイヤ,
という淀殿の秀吉嫌悪の発言からして,
この大河の拾(秀頼)は秀吉の子で間違いないようだ。
 
 
その大蔵卿局だが,
演じている山村美智って
どこかで見た顔だと思ったら,
初代ひょうきんアナの山村美智子じゃん。

 
今週もまとまりを欠いたまま
最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 

○今週の功名度→なし
  功名どころか山内家存亡の危機。
○今週の愛情度→☆☆☆
   一緒に秀吉や秀次を訪問する仲良し夫婦(秀吉には会えなかったが)。
  でも,六平太が登場すると微妙な波風が立つのは
  昔と変わりまへんな。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  登場シーンは少なかったが,
  千代・一豊との三角関係シーンが久々に見られたので4点。
○今週の太閤度→☆☆
  ”殺さぬ武将”の面影今いずこ。
○今週のお笑度→なし
  今週もなし。
 
 
次週は第38回「関白切腹」。

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2006年9月13日 (水)

大河ドラマ「功名が辻」・今後の予定

大河ドラマ「功名が辻」は
次回「豊臣の子」で第36回。
 
全49回のうちの36回目というと,
話ももう終盤という感じがする(※)。
 
(※)他方で,去年の「義経」では,
第36回の「源平無常」が
壇ノ浦合戦直後の話だったことからすると
残り13話分というのは,
まだまだ意外にゴールは先かな,
という感じもするのだが。




だからというわけでもないだろうが,
「功名が辻」の今後の放送予定が
少し前に明らかにされていた。

第36回 9月10日 豊臣の子
第37回 9月17日 太閤対関白
第38回 9月24日 関白切腹
第39回 10月1日 秀吉死す
第40回 10月8日 三成暗殺
第41回 10月15日 大乱の予感
第42回 10月22日 ガラシャの魂
第43回 10月29日 決戦へ
第44回 11月5日 関ヶ原
第45回 11月12日 三成死すとも
第46回 11月19日 土佐二十万石
第47回 11月26日 種崎浜の悲劇
第48回 12月3日 功名の果て
最終回 12月10日 永遠の夫婦
 
 
以前に
きちんと描かれるかどうか心配している,
と書いた
山内一豊による土佐入国後の
一両具足虐殺についても
第47回の「種崎浜の悲劇」というサブタイトルからすると
ちゃんと1話分を取ってくれているようだ。
あとは
一豊は反対したのに家臣が勝手に・・・というような
展開にならないことを祈るのみ。
 
また,
サブタイトルに
「三成」の字が2度も出てきている(※)のが目に付く。
秀吉退場後,
しばらくは三成の活躍が見られそうだ。
「功名が辻チェック」で
「今週の太閤度」の次は「今週の内府度」にしようかと
思っていたんだけど,
その前に「今週の治部(少)度」を入れた方がいいかな?
 
(※)「三成」が大河のサブタイトルに入っているのは,
おそらく96年「秀吉」の第27回「三成登場」以来ではなかろうか。
ちなみに
「秀吉」で成人後の石田三成を演じたのが
真田広之なのは大河ファンの間で広く知られていると思うが,
少年時代の三成(佐吉)役が
小栗旬(去年の「義経」で梶原景季役を演じたイケメン役者)だったのは
案外知られていない事実かも。

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2006年9月10日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第36回「豊臣の子」

冒頭,
東福寺での鶴松の葬儀の場で
秀吉は突如,髻を切る。
続いて
加藤清正,福島正則が髻を切ったため,
遅れを取るまいとばかりに
葬儀参加者たちは
「ワシも」「それがしも」と
次々と自分の髻を切断。
集団心理とは恐いものである。
 
成り行きを唖然として見ていた
一豊と中村一氏も最後に仕方なく
髻をバサッ。 
一氏がすぐに切らなかったのは
その冷静な性格によるのだろうが,
割と熱くなりやすいはずの一豊は
なんで躊躇してたんだろうかね?
  
 
葬儀後,
聚楽第(たぶん)に戻った秀吉は
切断された多数の髻を見て
「諸国大名の忠義の証じゃ。ハハハハッ!」と
高笑いした上で,
側で見ている寧々(北政所)に向かって
「大明国に討ち入る」と宣言。
「お前様,気でも狂われたか」という
寧々のセリフが示すとおり,
秀吉晩年の”狂気”の始まりである。
 
 
その頃,奥州攻めの最中だった家康は,
陣中で秀吉による諸大名宛の
「唐入り」のお触れを聞くが,
家臣たちの前で
「明国など誰が行くか」と一蹴。
これは格好良かったのだが,
続いての家臣たちとのやり取りの中で
家康の口から
聞き捨てならぬセリフが。
「さる関白さまは淀君に正気を抜かれたかの?」
 
あの~,東照大権現様,
「淀君(よどぎみ)」ってのは,
江戸時代に入ってから広められた蔑称のはずなんだけど(※)。
大河ドラマじゃ決して聞けない言葉だと
思っていただけにビックリ。
私の聞き間違いならいいのだが。
 
(※)江戸時代,夜鷹(街娼のこと)を指して,
   「夜君」と呼んだのをもじった呼称。
   茶々は実際には「淀殿」,「淀の方」と呼ばれていた。 


天正19年12月,
秀吉は奥州平定から戻った秀次に
関白を譲り,みずからは太閤となる。
秀吉は訓示のひとつとして
”女狂い”をしないように秀次に言い渡しているが,
そんな行状のシーンは全くないので,
ちょいと違和感がある。
過去大河と違って,
(例えば,
87年大河「独眼竜政宗」の秀次は,
奥州平定中に立ち寄った山形・最上家で
当主・最上義光に向かい
まだ10歳の娘・駒姫を差し出すよう強要している。)
今回の秀次は行状が良いからね。

 
 
秀吉が肥前・名護屋に行ってしまった後,
聚楽第の主となった秀次は
千代を呼び出して源氏物語を献上。
千代に魅惑された男がまた一人登場。
それにしても
千代を「千代殿」と呼ぶとは
腰の低い関白様である。
やっぱり今回の秀次は良い人なのだ。
 
 
  
少し時間が経過して
文禄2年1月のある日。  
縫い物をしている千代のところに
拾(養子になった拾い子)が
外にいる侍に託されたと言って
紙包みを持ってくる。
紙包みを開けた千代の目に入ったのは,
砕けた鉄砲玉の残り。
そう
これを託したのはあの男しかいない。
”千代に魅惑された男”第一号のあの男。

あわてて外に駆け出る千代。
待っていたのは六平太。
「10年ぶりだな」と言っているが,
実際のところ,ドラマ上で
六平太が千代に会うのは
第22回「光秀転落」(6月4日放送)以来,
3か月ぶりだ。
(登場シーンは第23回「本能寺」以来。)

六平太は千代に向かって
自分が海の向こうにいたこと,
「唐入り」が地獄の戦場になっていることを伝え,
「秀吉は負けるぞ」と断言。
そして
人間は嘘と実の間で生きていること,
これからの戦は目に見えない戦であること,
情に捉われては生き延びれないこと
を告げた上で,
千代の頬を手でなぞってから
去っていくのだった。
 
六平太,
千代への思いを断ち切れとらんのは明白。
ちと哀れ。
とはいえ,
人妻の顔にベタベタ触っていくのはどうかと思うが。
ちなみに
この時点で千代36歳,
六平太は四十七,八歳くらいのはず。
六平太,若いな~。
 
 
さて,ラスト近くになってから
淀殿の懐妊が判明。
それから間もなく男児(後の豊臣秀頼)が誕生。
一豊が帰宅してその事実を千代に報告し,
夕日を浴びながら夫婦2人で不安感に捉われたところで,
今週はエンド。
 
 
 
今週は六平太が見れて私的には大満足。
満足感に浸ったまま
「功名が辻チェック」にまいるとしよう。
 
○今週の功名度→なし
  奥州平定,「唐入り」とも一豊に出番なし。
○今週の愛情度→☆☆☆
   人の心をあれこれするのは得手ではない,
  という一豊に向かって
 得手不得手ではない,やらねばならない,
  と喝を入れる千代。
  机をバン!と叩いたのも愛情の証ということで。
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  6月11日以来の六平太登場。
  千代との濃密(?)シーンも久々に見れた。
今週の太閤度→☆☆☆
  今週でようやく本当の「太閤」に。
○今週のお笑度→なし
  全然ないのは寂しいな,やはり。
 

 
次回は第37回「太閤対関白」
今週に引き続いて登場の六平太,
どんな活躍を見せてくれるかな?

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2006年9月 3日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第35回「北条攻め」

今週はタイトルどおり
小田原合戦がメインかと思いきや
最初に持ってこられたのは
旭と副田甚兵衛の話。
 
冒頭,
養子の赤ちゃんや侍女たちと一緒に
町を歩いていた千代は,
商人姿の副田甚兵衛を発見。
道端で針売りの商いを始めた甚兵衛を
下男と侍女に見張らせたまま,
千代は屋敷に戻って
旭から預かった手紙を取り出すと
甚兵衛のいる場所にとって返し,
知らぬ存ぜぬと拒む甚兵衛に
半ばむりやり手紙を押し付ける。
 
下男や侍女に対する命令口調といい,
甚兵衛に対する強引な態度といい,
すっかり大名の奥方様が板に付いた感じの千代である。

ま,甚兵衛の方も
本心では心残りがあったようで, 
その夜,
商売仲間(?)と寝ているあばら家を抜け出し
月明かりの中で旭の手紙を読んで涙するのだった。

その翌日(あるいは数日後?),
大阪城の病床で北政所,大政所に囲まれる旭を
見舞った千代は,
甚兵衛から手紙を預かった針証人だと嘘を言って,
甚兵衛本人を病床に面した中庭に呼び出させ,
甚兵衛自身に旭の前で手紙を読み上げさせる。
明確には描かれなかったが,
両シーンの間で
千代が甚兵衛に連絡を取って説得し,
これを実現させたものと思われる。
(とすると,やはり翌日ではなくて数日後なのかな?
六平太あたりが暗躍していれば別だが。)
 
この旭の病床シーン,
千代@仲間由紀恵と北政所(寧々)@浅野ゆう子の
目と目によるやり取りが秀逸である。
 
寧々の視線(どういうことです,千代殿?)
千代の視線(このくらい見逃してください,北政所様)
 
という感じであろうか。
 
聞き終わった旭は
ガクッと倒れて気を失う。
その直後の場面が
旭の葬列のシーンだったので,
そのまま旭は亡くなったらしい。
83年組アイドルの生き残り代表・松本明子は
こうして「功名が辻」から
ひっそりと退場したのだった。
 
甚兵衛のメッセージは
早く病を治してほしいという内容だったのに,
逆効果になったようだ。
甚兵衛殿,無念。
これまた明確には描かれなかったが,
甚兵衛はあとを追ったのだと思われる。
もっとも,
81年「おんな太閤記」では,
副田甚兵衛@せんだみつおが
あさひの墓の前であとを追ったように描かれたのに
その後も生き延びていて再登場したという
ケースもある。
(ちなみにあさひ役は泉ピン子。
この大河は原作・脚本が橋田壽賀子だからね。)
今回,明確に死が描かれなかったのは,
再登場に含みを持たせているのかもしれない。
 
 
この旭・甚兵衛の話で20分近く費やした後で,
ようやく今回のサブタイトルである「北条攻め」の話がスタート。
今回のストーリー展開だと,
謀反の噂がある家康と織田信雄が面会している陣に
秀吉自身が乗り込んで酒を酌み交わして
謀反の噂を蹴散らしてしまうという
いかにも大河ドラマ的なエピソードの後は
トントン拍子に攻略が進んだように見えるが,
実態はかなり違うようだ。
 
例えば,
北条側の有力支城のうち,
織田信雄の軍勢が攻めた東海道沿いの韮山城は
なかなか陥落せず,
やむをえずこれを包囲したまま
秀吉軍は小田原城に向かう羽目になっている。
信雄殿,家康と会って
謀反の相談している場合じゃないがね。
 
今回描かれた
秀次軍による山中城攻め(一豊も従軍)にしても,
最終的には落城したものの,
北条兵の頑強な抵抗にあって,
秀次宿老の一人・一柳直末が戦死している。
一豊は康豊と共に山中城に切り込んでいって,
切腹していた敵将に手を合わせていたけど,
実際にはあんな余裕はなかったのでは?
 
ともあれ,
秀吉軍の圧倒的物量の前に
北条軍は遂に降伏・開城。
秀吉が没収した関八州を家康に与え,
代わりに従来の東海道の領地を召し上げたのは
周知のとおり。
我らが一豊殿は
遠江国掛川5万石に加増。
 
そういえば,
小田原陣中の
伊達政宗と秀吉の接見シーンがなかったな。
ちょっと残念。

 
今週はこれで終わりかと思いきや,
ラスト直前に
豊臣秀長死亡,千利休死亡が
ナレーションだけで立て続けに告知。
96年「秀吉」の時にはそれぞれ1話分使ったネタなのに,
この大河ではえらい軽い扱いである。
それにしても,
利休殿って「功名が辻」でセリフがなかったんじゃ?
それと秀長が一番目立ったのって,
第33回のオープニング前の解説コーナーだった気がする。
 
そして
最後に一豊が千代に鶴松君死去を知らせたところで,
今週はエンド。
 

今週もまたまたストーリーをなぞったままの
レビューになってしまった。
来週こそちゃんと感想を書こうと反省しつつ,
最後に「功名が辻」にGO!しよう。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆
  山中城攻め,実際には苦戦のはず。
○今週の愛情度→☆☆☆☆
   小田原陣中で顔を合わせて見つめ合う二人。
  関白殿下の声も耳に入らなかったようだ。
○今週の隠密度→ゼロ
  本編にはまたまた登場しなかったが,
  来週予告で久々に姿を見せた。
今週の太閤度→☆☆☆☆☆
  事実上,全国制覇を達成したが・・・
○今週のお笑度→☆☆☆
  ホシイカを一豊に見せて「いかが?」と聞く千代。
  けっこう面白かった。
 
 
次回は第36回「豊臣の子」。
久々登場の六平太の活躍に期待大。
 

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2006年8月28日 (月)

大河ドラマ「功名が辻」・第34回「聚楽第行幸」

今週は(も?)タイトルどおり聚楽第行幸の話が中心。

冒頭,千代@仲間由紀恵のドアップからスタート。
何かと思ったら
先週のラストで拾った赤ちゃんをあやしていたのだった。

前回のレビューでは全く触れないでしまったが,
千代が門前の捨て子を拾って育てたのは史実のようだ。
今回はこの子に幼名として
とりあえず「おひろい」という名前が付けられたけど,
これって豊臣秀頼の幼名と同じじゃなかったっけ。
何かの伏線なのかいな。
後に生まれる赤子の秀頼と
密かに取り替えられるとか。
 
んなわきゃねーだろ!と
自己突っ込みしたいところなんだが,
去年の「義経」では
似たようなサイドストーリーがあったから,
何だか心配(期待)しまうわいな。
 
 
この「おひろい」クンを育てることについて
千代は
反対を唱える新右衛門を軽くかわした上で,
逆に新右衛門の息子・新一郎の嫁ちぐさを
乳母にしたいと言い出す。
先週,耳が遠いネタで
新右衛門からかわれたのに対する
リベンジかな。
ちなみに
今週の新一郎の登場は
千代が乳母ネタを持ち出した時の一瞬だけ(たぶん)。
それにしても
新一郎はいつの間に結婚していたんだろ?
何か既に子供が複数いたようだったが。
 
その後,
帰宅した一豊も
「おひろい」について軽く千代をとがめるが,
家督は継がせないという条件付きで,
最終的には山内家で育てることについてOK。
 

その一豊殿だが
後陽成天皇の聚楽第行幸の御世話役という
難題を石田三成と共に命じられていた。
 
蹴鞠,香道(?)の習い事に勤しむも
うまくいかない一豊は
余り好きでない三成に
よろしく指導してほしいと頭を下げるという
何だか忠臣蔵みたいな展開。
その一豊に対して
三成は自らの大きなイベント構想を披露し,
力を合わせて上様が驚くようなことをしましょう,
と励ます。
ただただ圧倒される一豊。
もう完全に力関係が逆転して
大差を付けられてしまっている感じ。
97年「毛利元就」の主人公・元就役のときもそうだったが,
中村橋之助って智将を演じるのがうまいと思う。


一方,
千代の方は北政所(寧々)から
例の千代のパッチワークを
行幸の際に飾りたいという相談を受ける。
ちょっと躊躇った千代だが,
金子をいくらでも使っていいという言葉を聞いて
俄然やる気になり,
山内家屋敷の縁側でパッチワークの打ち掛けの製作を開始。
 
そんな千代を横目に
一豊殿はなぜか不機嫌。
加藤清正が秀吉から肥後半国をもらったのが
気に食わないらしく,
「上様は少しもわかっておられん」とふてくされる。
挙句に
四,五日病気になると千代に宣言。
おいおい,それって
第28回「出世脱落」のときと一緒だよ~。
あの時の法秀尼の命がけの説得は何だったんだ。
原作の千代だったら,
(ふん,大した才能もないくせに)とか独白してるぞ,きっと。
 

聚楽第行幸の初日,
一豊は本当に朝から欠勤し,
山内家屋敷の寝所でふてくされ寝。
しかし,
仮病がばれたらどんなお咎めを受けるでしょうね,
という千代の一言で不安になり,
起き上がってしまう一豊殿であった。

今週の一豊,
なれない御世話役におろおろしたり,
他人の出世に嫉妬してふて寝して欠勤したり,
千代の一言で不安になってやっぱり出勤したりと,
原作チックな小心者に描かれていた。
上川隆也氏演じるコミカルな一豊がとても上手い。



その頃,聚楽第では
後陽成院が千代のパッチワークを賞賛。
後日,院に献上されることになり,
一豊欠勤の穴を千代が埋めた形になった。

結局,一豊は
夜の能の舞の会場に顔を出し,
とりあえず完全欠勤は免れる。
本筋と関係ないが,
この能楽関係の方々,
シテ,ワキといった演者から
小鼓といった奏者まで
OPのキャストロールにおいて
名前付きで紹介されるという
丁重な扱いをされていた。
きっと皆さん,名の通った方々なんだろう。
 
ともあれ
「こうして聚楽第行幸は大成功をおさめた」(ナレーターより)
のだった。 
 

 
 
今週は,聚楽第行幸以外にも大ネタがひとつ。
 
淀殿(茶々)が秀吉の男子を出産したのである。
時に秀吉53歳。
狂喜した秀吉は早速「鶴松」と名付けた。
あれ?
鶴松の幼名って「おすて」じゃなかったっけ?
 
一豊ら秀次の宿老たちは,
男児出生の報を聞いて
「ワシはどうなる?」と不安がる秀次を励まして,
秀吉のもとに祝いの挨拶に行かせる。
一豊も随行。
 
有頂天の秀吉は,
秀次と一豊に向かって,
ワシが亡き後の天下は誰が取るのか言ってみろ,
と返答が難しい質問を投げかける。
 
これは有名な逸話-
 
--ある時,秀吉が
座興と前置きした上で
周囲の小姓たちに
次の天下人を誰と思うかを答えさせた後,
最後に自分で答えて
「次の天下人は黒田官兵衛だ。
あやつならば,
ワシが生きているうちでも天下を取れるであろうよ。」
と言った。
(あるいは,
「官兵衛の功績に比べて少ない禄高しかやらないのは,
あやつが恐ろしいからじゃ。」と言ったとも。)
それを聞いた黒田官兵衛は
自分が危険視されていることを知って
隠居を申し出たが秀吉に慰留された。--
--

の変形バージョンなのかな。 
 
ただ,
今回のその問答なんだけど,
  
 
 秀吉:ワシが亡き後に天下は誰が取るか?
 
 秀次:・・鶴松君でございます
 
 秀吉:鶴松は幼少じゃ。後見役が必要じゃ。
     ワシは器量の話をしておる。
   
 秀吉:天下を取るのが誰がふさわしいか,
     言うてみ? 
 
 秀次:・・・・・
 
 秀吉:一豊,どうじゃ?
 
 一豊:はあ・・・・
 
 秀吉:見る目がないのう。
     天下を取るのは官兵衛じゃ。
 
 
という展開。
 
秀次がいったん鶴松君だと回答しているのに,
ほとんど同じような質問を重ねる秀吉。
(天下を「取る」人と「取るのにふさわしい」人は
違うってか?)
せっかく途中で後見役の話を出したんだから,
二度目の質問は
”後見役にふさわしいのは誰か”を
聞くべきなんじゃなかろうか。

このように
何かヘンに思ってしまう秀吉の質問なのだが,
(実は秀吉の”狂気”が
既に始まっているという設定だったりして)
もっとヘンに思ったのは
黒田官兵衛。
 
官兵衛は
秀次と一豊がいるうちに
秀吉の前に現われて
引退したいと秀吉に申し出るんだが・・・
ちょっと待て,
官兵衛殿,それは早すぎるがな!?。
さっきの秀吉の
”次の天下人は官兵衛”発言の時に
官兵衛殿はいなかったじゃろうが。
仮に
襖の後ろで聞いていたにしても,
家臣や嫡男・長政に諮らずに
引退宣言していいのか?
 
 

以上,
今週もまとまりのないまま,
最後に「功名が辻」チェックに突入。
 
○今週の功名度→☆☆☆
  一豊は仮病で欠勤するも
 千代のパッチワークの功績で穴埋め。
○今週の愛情度→☆☆☆
   ベタベタするな~(by一豊)
 というセリフが出るのも仲がええからじゃろうな。
○今週の隠密度→ゼロ
  11週連続登場シーンなしを達成!!
 (トホホ・・・・・)
○今週の太閤度→☆☆☆
  鶴松君誕生
○今週のお笑度→☆☆☆☆
  今週は久しぶりにコメディチックな展開だった。

 

次回は第35回「北条攻め」。
今週のラストで再登場した副田甚兵衛だが,
その運命は・・・?

 

 

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2006年8月20日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第33回「母の遺言」

今週のオープニング前の解説コーナーは
戦国の世における「兄と弟」がテーマだったが
秀吉と秀長を取り上げた際,
両者の間にハートマーク。
仲の良い兄弟の例として示したかったようだが,
ハートマークはちょっと違うんじゃないかい。
 
 
今回は本編の方も
「兄と弟」ネタを軸に展開。
ただしこちらは羽柴(豊臣)兄弟ではなくて
一豊と康豊兄弟の話である。
(というか,秀長は今週は本編に出てこないし。)
 
冒頭,
なぜかイラつく一豊を不思議がる千代に向かって
兄上は九州攻めに参加できなかったことが不満なのです,
と解説する康豊。
さらに康豊は
戦場での活躍ではなく
秀次様の八幡城下の街づくりに精を出すように
一豊に勧めるが
一豊はお主の指図は受けぬわ,と拒絶。
 
このシーンだけ見ると
康豊の主張に分がありそうだが,
実際の秀吉の九州平定作戦は
康豊が言っていたような「赤子の手をひねる」ようなものではなく,
戸次川の戦いで
豊臣軍(ただし,この時は外様中心)が島津軍に敗北するなど
当初はスムーズに進まなかったために
やむを得ず秀吉の弟・秀長や秀吉自身が出陣したという経緯がある。
特に秀長軍は最終的に勝利したとはいえ,
危うい場面などもあったようで,
そうした話を伝え聞いていたであろう一豊が従軍を望むのは
無理からぬところじゃなかろうか。
仮に秀次が大将として出陣して
宿老・一豊が活躍することができたとすれば,
長久手の戦いにおける
秀次の汚名をそそぐことにもなるわけだし。



さて, 
一豊と康豊の対立に頭を悩ませた千代は
新右衛門の発案で
法秀尼の庵に相談に出かけるが
そこで待っていたのは
死の床につく法秀尼だった。
 
侍女の話によると,
一豊・康豊の2人のために
雨の中をお百度参りをして風邪をこじらせたらしい。
侍女の話の途中で
法秀尼が雨をかぶりながら御参りをするシーンが
登場。
このごく短いシーンのために
実際に雨水をかぶった(←たぶん)佐久間良子の演技には
鬼気迫るものがあって素晴らしい。
 
その日の夕刻,
もう今宵は越せないだろうからと
千代に遺言伝達を頼む法秀尼。

晩になって駆けつけた
一豊,康豊,新右衛門が見たのは
既に息を引き取った法秀尼の姿。
兄弟2人に千代が口頭で伝えた
法秀尼最後のメッセージは
「お互いの異なる性分を尊びなされよ」というもの。
これを聞いた一豊と康豊は
互いに自分の不徳を詫びて謝罪。
ちょっとベタすぎる展開かな,
と思わないでもないが,
なかなかいいシーンである。
 
法秀尼@佐久間良子の「功名が辻」での登場は
これで終了。
こうして退場する重要人物が次第次第に増えていき,
最終回に段々と近づいていくわけやね。

 
 
主軸以外の話をいくつか。

今回は秀次が一豊たち宿老に向かって
自分の居城・近江八幡城の城下の街作りを熱く語るシーンがあった。
過去大河の秀次は
「殺生関白」の悪名そのままというキャラクターで
描かれることが多かったが,
今回は違った形になるのだろうか。
なお,秀次が
琵琶湖との湖上交通の要衝になる堀(八幡堀)を建設したり,
楽市楽座を置いたりするなどして
城下を商業都市として発展させようとしたのは史実のようだ。

 
それから,
秀吉が遂に茶々を手に入れることに成功。
それにしても
茶々(@永作博美)が
何だかえらく恐い人物として演出されている。
自分のことを「我」と言っているし,
秀吉の側室になることについて三成に向かって
「そなたは良いのじゃな?」「良いのじゃな?」・・・と
都合5回も「良いのじゃな?」を連発しているし,
あげくに「嘘をつけ!」とか言ってるし。

 
 
いつも以上に話にまとまりがないまま,
最後に「功名が辻」チェックをどうぞ。
 
○今週の功名度→ゼロ
  九州平定作戦に参加できず,
  八幡城下建設のための意見も思い浮かばず。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
   度重なる苦難を乗り越えて。
○今週の隠密度→ゼロ
  この項目のチェック,
  意味があるのか疑問になってきた。
○今週の太閤度→☆☆☆
  九州平定を完了。残るは関東の北条氏。
○今週のお笑度→☆
  新右衛門の耳が遠いネタだけ。 
 
 

次回は

第34回「聚楽第行幸」。
枡を裏返してまな板代わり,へそくり馬に続く
3つ目の「内助の功」ネタが登場。

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2006年8月14日 (月)

大河ドラマ「功名が辻」・第32回「家康の花嫁」

今週のオープニング前の解説では
家康上洛のための秀吉の秘策として
「独身家康」という文字がドーンと出た。
築山殿の死去後,
正室がいない家康の状態を指し示した表現なんだけど
側室やその子供が何人もいる状態で「独身」ってのは
なんだかな~。
 
オープニングのキャストロールでは
蜂須賀小六@高山善廣が
おそらく初めて単独で表記された。
もしかして,と思ったら
やっぱり今週で卒業。
今後は本職のプロレスでも頑張って欲しい。
 
 
本編の方だが
今週はタイトルどおり
秀吉の妹・旭が当時の夫と離縁させられて
家康の正室になるという話が中心。
 
冒頭,
北政所(寧々)が突如,山内家の屋敷を訪問。
千代に対して
旭を家康に嫁がせるために副田甚兵衛と離縁させたい,
賢い千代なら良い考えが浮かぶのではないか,
と相談を持ちかける。
以前,
第16回「長篠の悲劇」の時に
旭の当時の夫・源助を
長篠の柵作りに引っ張り出そうとしたら
相談した千代に手ひどい裏切りを受けて
激怒したはずの北政所様だが,
懲りまへんな。
 
案の定,
千代は離縁を妨げるため
大政所様,さらには旭当人に情報をリーク。
大政所様は怒り狂って関白殿下にビンタをくらわせる。
今回のビンタは
なかなか力が入っていて良かったかも。

しかし,
秀吉はあきらめない。
秀吉が甚兵衛を,寧々が旭を,
それぞれ個別に呼び出して
相手が離縁を承諾したと嘘を付いて説得。
強引に離縁を進めてしまうのだった。
 
ちょっと面白いのは
浅野寧々が離縁に積極的に協力している点。
過去大河の寧々たちは
のりぴーも沢口靖子も佐久間良子も
この離縁話に反対していたはず。
「功名が辻」ではやはり寧々を単なる良い人ではなく
政治的感覚を持った人間として描く方針なんだろうね。
 
甚兵衛は離縁の代償だった5万石を拒否。
はっきり描かれなかったが出奔したものと思われる。
 
 
その後,
旭の嫁入り話を家康に持っていく使者として
織田長益と共に浜松城に出向いた一豊は,
「関白殿の妹御はいらぬ,
千代殿がほしい,と言われたどうする?」
と家康にからかわれながらも
最終的には婚儀の件について承諾をもらう。
返事の前
家臣たちと協議している際に
「43歳か・・・43,43」となぜか妙に43にこだわる家康。

一方,
大阪城では千代が旭に呼ばれて
無筆の旭のために
旭の口述を筆記する形で
甚兵衛宛ての手紙を代筆。
途中で
甚兵衛が干し大根を手に取ってそのまま
かじるシーンが挿入されたが,
私にはその趣旨がよく分からんかった。
昔,カックラキン大放送(日本テレビ)で
野口五郎がよくそんなことをしていたような気がするけど,
そのオマージュってわけではないだろうしねぇ。
 
 
こうして妹を差し出した関白秀吉だが
家康はなおも上洛しなかったことから,
秀吉は母・大政所を家康の下に送ることを決断。
これには家康も応じざるを得ず,
ついに家康は上洛,関白に謁見。

この際の
家康と秀吉のやり取りを
西田敏行・柄本明のベテラン2人が妙演。
それにしても
かつて「おんな太閤記」の秀吉役で一世を風靡した
西田敏行を相手にしての秀吉役,
柄本明としては
やりづらかったんじゃないかな?



今週もまとまりのないまま,
2週間ぶりの「功名が辻」チェックに突入。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆
  とりあえず婚儀の使者は成功。
○今週の愛情度→☆☆
   婚儀妨害のため暴走する千代に
   困惑気味の一豊。
○今週の隠密度→ゼロ
  もう何週出てこないんだろ?
○今週の太閤度→☆☆☆☆
  家康上洛を実現。
○今週のお笑度→ゼロ
  最近はシリアスな展開が多いな。

 
 
次週は第33回「母の遺言」。
一回くらい
西田敏行と佐久間良子の会話シーンを
作ってほしかったけど
ちょっと無理っぽいみたい。

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2006年8月12日 (土)

大河ドラマ「功名が辻」・第31回「この世の悲しみ」

今週の「功名が辻」で描かれたのは
天正地震による
一豊・千代の一人娘・よね姫の死という
非常に重いもの。
千代役の仲間由紀恵,一豊役の上川隆也,
それに
よね役の森迫永依ちゃんの質の高い演技が光った。
日曜日の本放送を見逃した方は,
ぜひ土曜日の再放送を見て
ご自身の目で確かめて欲しい。
 
この天正地震だが
発生したのは
天正13年11月29日(1586年1月18日)の
亥の刻(午後10時)ころ。
マグニチュード7.9から8.1と推定され,
モンスター級の内陸地震であったと考えられているとのこと。
地震は
中部日本から近畿北東部までの広範囲に及び
特に
飛騨国・白川郷の領主・内ヶ嶋氏の居城・帰雲城は
この地震に伴う山津波で周辺集落と共にのみこまれてしまい
内ヶ嶋氏の一族は全滅したと伝えられている。
領地に埋蔵された豊富な金銀の採掘で
繁栄していたという内ヶ嶋氏の伝説が
後世まで伝えられたためか
天正地震は「白川地震」と呼ばれることも多いようだ。
この他にも
前田利家の弟・前田秀継の居城・越中国の木船城が崩壊し,
秀継が死亡するなど
広範囲で被害が発生している。
 
一豊の当時の居城・長浜城も
この地震によって全壊しており,
よね姫の死はこれによるものであった。

 

主題以外の話題を少し。
 
地震の起こるより前のシーンで
よね姫が
「叔父上(康豊のこと)の嫁になりとうございます」と
千代に打ち明け,
千代が叔父上であることをわきまえねばならないと
たしなめるというのがあったが,
叔父・姪婚自体は
当時,しばしば行われることがあったようで,
よね姫が成人していた場合,
男子のいない一豊が弟・康豊によね姫を添わせて
跡継とする可能性もあり得たかも知れない。
(もっとも
一豊と康豊の年齢差が4歳差であることを考えると
康豊の男子とよね姫のいとこ婚の方が
より現実的だとは思うが。)
 
この時代の叔父・姪婚の実例として有名なのは
長宗我部盛親が長兄・信親の娘を正室とした
ケースがある。
これは
盛親・信親の父・長宗我部元親が
信親の死(秀吉側に与しての島津攻めの際に戦死)を
嘆く余りに強引に行ったもので
その過程で
反対する家臣を多数粛清するなどしたため
後の長宗我部氏改易の遠因になったとされる。
(そして
長宗我部氏改易後の土佐国に
山内一豊が新国主として入るわけである。)
 
 
それと
今回,千利休が初登場(オープニング前の解説コーナーのみ)。
千利休役を演じたのは
表千家教授の鈴木宗卓氏(「千利休/茶道指導」というクレジット)。
「功名が辻」では
足利義昭役についても
過去大河の脚本をつとめた三谷幸喜氏が
演じている。
スタッフ側の人間による演技が
試みられているのだろうか。
 
 
今週のレビューは
本編と関係のない話の方が多くなってしまった。
 
 
なお,
「功名が辻」チェックは今週はお休み。
 
  
 
次回は第32回「家康の花嫁」。

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2006年8月 5日 (土)

大河ドラマ「功名が辻」・第30回「一城の主」

冒頭,長浜城に城主として入った一豊。
鼻の下に髭をたくわえて
いかにも城主という顔立ちに変身。
千代と新右衛門は
それぞれ吉兵衛のことを思い出して感無量である。
 
結婚の時の約束を果たしてくれた,
と喜ぶ千代に対し
殿(秀吉)は自分の働きをちゃんと見ていてくれた,
千代の言うたとおりじゃ,
と答える一豊。
次は一国の主になれるかどうかだよな。
(結果的になれるのは分かっているけど。)
 
さて
今回のメインは
一豊・千代ではなくて
細川忠興の妻・玉@長谷川京子と
一豊の弟・山内康豊@玉木宏の
二人の間のエピソードである。
 
ぼろぼろの身なりの康豊は
長浜城下にいたところを一豊の家臣達に捕らえられ,
千代によって保護される。

玉が登場するのは
その康豊が千代に語った回想の中。
山で足を滑らせて骨折した康豊は
夫・忠興の手で
味土野に幽閉された玉によって
救い出され,手当を受けていたのだった。
庵で手当を受けているうちに
玉と康豊の間には微妙な感情が生まれたらしい。
康豊が自分が山内一豊の実弟であることを
玉に伝えてあるのかは
今回の描写では不明。

玉と夫・忠興の仲が冷えていくことを示唆する
描写もあり,
今後,康豊と玉のやや危うい関係が
どう進展していくのか,見物ではある。
 
人妻と夫以外の男の関係ということでは
千代と六平太の間のストーリーも
少しは描いてほしいんだけど
六平太の登場自体がずっとないからな~。
ま,
千代は旦那様☆命から
テコでも動きそうにないので
いくら描いてもちっとも進展しなさそうだけど。

余談だが
最初は玉木宏を玉置宏と勘違いして
いくらなんでも一豊の弟役は無理だろ~
と思ってしまった。
私以外にも同じ勘違いした人は
いるんじゃなかろうか。 
 
 
 
では最後に功名が辻チェックをどうぞ。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆

  遂に一城の主となった一豊殿。
○今週の愛情度→☆☆☆☆
   夫婦と娘の三人の平穏の日々。
○今週の隠密度→ゼロ
  今週も登場せず。
○今週の太閤度→☆☆☆
  全国制覇はもうちょっと先になりそう。
○今週のお笑度→☆☆☆
  微妙なギャグがたくさんあったが
 千代がよね姫に
 例のパッチワークの色彩選びを
 教えている背後で
 侍女二人が頭を
 ごっつんこするというのが
 ちょっと面白かった。
 ほとんどの視聴者が
 気が付いていないと思うけど。
 
 
 
次回は第31回「この世の悲しみ」。

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2006年7月30日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第29回「家康恐るべし」(本編レビューなし)

今回の放送はオープニングを見ただけで
あとは見逃してしまった。
従って,レビュー無し。スマン。
 
本家NHKのHPのあらすじからすると
小牧・長久手の戦いを巡るエピソードが中心だったような。
先週,恩賞が少なくてヘソを曲げていた
我らが一豊殿は長浜城を拝領したらしいな。
 
 
 
本編の感想を書けないので,
オープニングを見て気がついたことをちょっとだけ。
 
キャストロール,
中村一氏役の田村淳は
今週は加藤清正役の役者とワンセット。
もうずっと単独で名前が載ることが
多かったんだけど,
今回は名前のある登場人物が
多かったせいだろうか。
 
それと
茶々役の永作博美って
キャストロールになかったような気がしたけど
今週は登場なしだったのかな?
(見落としだったらスマソ)
 
隠密は今週も登場なし。
NHKが出している「功名が辻」の
ムック本の後編において
紹介されたキャストの中には
長澤まさみがいなかったようなので
小りんはもう登場しないのかもしれない。
(昨年の「義経」で
巴@小池栄子が20話分も間を置いて
再登場した例もあるので
可能性は否定できないと思うけど。)
六平太は
まだ登場シーンがあると思うが
前半ほど活躍しないのか?
 
 
今回は「功名が辻」チェックもお休み。
 
 
次週は第30回「一城の主」。
一豊・千代夫婦が過ごす平穏な日々が
描かれるみたいだ。

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2006年7月22日 (土)

大河ドラマ「功名が辻」・第28回「出世脱落」

今回の放送分を
土曜日の再放送で見たので
レビューのUPも遅くなってしまった。
あしからず。
 
 
今回のオープニング中のキャストロールのトリは
寧々@浅野ゆう子→秀吉@柄本明
→法秀尼@佐久間良子→家康@西田敏行
の順。
大トリが西田敏行になったのは
「功名が辻」では初めてではなかろうか。
ちなみに
佐久間良子と西田敏行は
81年の大河「おんな太閤記」の
ねね役(この大河では平仮名表記)と秀吉役。
キャストロールのトリで
くしくも新旧の寧々・秀吉が並んだ形になり,
ちょっと面白かった。
 
 

本編のほうだが,
今回は第14回「一番出世」を
ひっくり返したような展開。
 
冒頭,山内家屋敷において,
論功行賞が行われる城に出かける用意をする
一豊は
自分が城持ちになることはまず間違いあるまい,
楽しみにしておれよ,
と千代に向かって豪語。
 
マ○オさんがサ○エさんに対して
近日中の出世予定を話すときには
出世が御流れになってしまうという
「サザ○さん」の法則は,
民放のホームドラマなどで
しばしば見受けられるところだが,
今回の「功名が辻」も
この王道(?)を外れることはなかった。
 
期待に胸を膨らませて
論功行賞に挑んだ一豊を待っていたのは,
同僚の中村一氏や堀尾茂助が
城持大名に出世したのに
自分は300石の加増だけという厳しい現実。
しかも,
七本槍の若武者たちや石田三成に
3000石が与えられるというオマケ付き。
(福島正則だけは5000石に加増。
三成は3000石を辞退し,
代わりに淀川のアシ・ヨシの刈り取り課税権を取得。)
 
これがマス○さんならば
その日の帰宅途中に一人で屋台の飲み屋さんに立ち寄り,
一杯飲んでいるうちに
波○さんやノ○スケさんが現われるという展開なのだろうが,
家臣を同行している我らが一豊様は
そうもいかずにまっすぐに御帰宅。
 
屋敷に戻って早々,
一豊は千代に酒の用意を命じた上,
「徳川様に仕えるぞ!それとも浪人の方が良いか?」
と投げやりな発言。
翌日からは職場放棄。
登城しなくなってしまうのである。
 
そんな中,
ある夜,
眠っている一豊の顔を燭台で照らす千代は
「凡庸なお顔,されど・・・」と心の中でつぶやく。
千代の独白,
しかも声に出さない心の中のつぶやきは
なんでもすぐに口に出してしまうという設定の
大河「功名が辻」の千代としては
非常に珍しい。
また,
原作本「功名が辻」の千代は,
始めて会った夜以来,
ずうっと
凡庸,平凡,大した才能もない,などと
一豊のことを心の中で評し続けるが,
大河の千代はここまで”旦那様いのち”という
感じだったはずで,
(すぐ後に「されど・・・」が付くとはいえ,)
一豊を凡庸と評する原作チックな千代は
大河「功名が辻」が始まって以来,
初めてではなかろうか。

その後もいつまでたっても
ふてくされて登城しない一豊に困った千代は
一豊の実母・法秀尼に相談。
いっそ2人で出家した方がよいのやも,という千代に対して,
法秀尼は一豊に真意を聞きに良くと答える。
 
 
その頃,
姫路城では
恩賞に不満が出ていると告げる黒田官兵衛に対し,
秀吉が,
恩賞がなくても付いてくる真の家臣は誰なのかを
試しているのだと答えていた。
一豊も試されていたというわけか。
ん~,でも,そうだとすると,
一豊以外の家臣にも少ない恩賞を出すべきなんじゃないのけ?
これが
中村一氏や堀尾茂助はもう信用できるが,
一豊はまだ試す必要があるということならば
秀吉の策も理解できるような気がするけど,
それだと一豊が哀れすぎるわな。
一方では,三成のことを 
恩賞に不満で課税権の付与を申し出たんだと言いつつ
自分の天下取りを支える男だと高く評価しているし,
どうも今回の秀吉は考えていることが良く分からん。

 
 
さて,
相変わらず自宅でふてくれさている一豊の前に
ある日,ついに法秀尼が登場。
千代から話は聞いた,すぐに剃髪せよ,と迫る法秀尼に
一豊はタジタジとなりながら
今回の恩賞に対する不満を洗いざらい述べる。
聞き終わった法秀尼は
それを筑前守様に直談判できないのでは
タダの愚痴だ,と一蹴。
お母様はお強い。

自分にはただの愚痴ではすまない,
いっそ解脱したかったのでござる,
という訳の分からん反論をする一豊に,
法秀尼は
解脱したいならば今一歩進めて自害せよ,
母が引導を渡そう,
と短刀を突きつける。
止めに入った千代は,
一豊が死ぬなら先に自分が死ぬと剃刀を自分の首筋に。
今度は一豊が千代を止めに入る番。
最後にとうとう一豊は
「よう分かったからもうやめてくれ。
母上,よう分かりました。浮世に踏みとどまりまする。」と
降参。
嫁姑のタッグの勝利に終わったのだった。
 
それにしても,
佐久間良子の演技は
すごい迫力だ。
89年「春日局」以来17年ぶりの大河出演だそうだが
過去に大河主役をつとめた役者さんというのは
本当に凄いもんなんだなあ,と改めて実感した次第。
(じゃあ
去年の大河の主役だったタッキーは?
「ハッスル」でプロレスデビューした「時宗」の主人公は?
とか突っ込まないように。
あくまでもキャリアを積んだ上での話なの。
それに
タッキーについては,
今年の4月頃,地下鉄の駅で
女装したタッキーのポスターをよく見かけたけど,
もう大女優という感じだったぞよ。)


何か,今回は粗筋をなぞっただけのレビューになってしまった。
気を取り直して,
最後に功名が辻チェックをどうぞ。

○今週の功名度→ゼロ
  恩賞が少なくてふてくされる一豊殿。
○今週の愛情度→☆☆☆
   雨降って地固まる。
   予定調和もたまには良いよな。
○今週の隠密度→ゼロ
  今回も登場せず。
   もう出番なし・・・ってことはないだろうな?
○今週の太閤度→☆☆
  恩賞で家臣を試しているそうだが,
  何だかヘン。
○今週のお笑度→☆
  一豊が写経の失敗した紙を
  部屋中に捨て散らかしているシーンくらいか?
  この時代,紙は高価で反古も買い取ってもらえるから
  丸めて捨てたりはしないんじゃないかな。

 
 
次週は第29回「家康恐るべし」 。
 

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2006年7月 9日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第27回「落城の母子」

冒頭から「功名が辻」と関係のない話題で恐縮だが,
ココログでは最近サーバー負荷の大きい夜時間帯に
記事投稿などがスムーズにいかないという

レスポンス問題
が浮上しており,
今日の午後などは
昼間でもなかなか記事投稿ができない状態だったようだ。
なおかつ,
今週の火曜の午後から
サーバーメンテナンスの関係で
記事投稿が48時間に渡ってできない状態になるらしい。
 
ということなので,
今週は短めかつ早めにレビュー記事を投稿できるように,
ワンポイントの話題だけ取り上げることとしたい。
(なんか,
こんなことを書いてる分だけ
余計に文章と投稿までの時間が長くなっている気もするが。)


で,
そのワンポイントの話題だが,
今週退場したお市@大地真央と柴田勝家@勝野洋のことでも,
自害してしまった「たき」@細川ふみえのことでも,
妙に千代に冷たい茶々@永作博美のことでも,
はたまた
今週のオープニングのキャストロールにあった
「大男」という謎の役名のことでもなくて,
先週のレビューの次回予告に登場してもらった石田三成のことである。
 
今週は
三成役を演じる中村橋之助さんの顔見せ程度の出演かと
思っていたのだが,
近江で秀吉軍と柴田勝家軍がにらみ合っている時に
こう着状態を脱するために岐阜の織田信孝を攻めるとみせかけて
柴田軍を誘い出すよう献策したり,
大垣城からの「大返し」の際に
街道の住民に松明を用意させるように進言するなど
予想以上の大活躍。

 
また,
一豊と三成が絡むシーンも多かった。
上記の献策シーンでは
互いにチラッと目と目を交わしているし,
(目配せではなく,
三成が横目で一豊を見たのを一豊がにらみ返したという感じ)
誘い出しのために秀吉側主力軍が大垣城まで来たときに
早馬によって
柴田軍の佐久間盛政が動いて
秀吉側残存軍の中川清秀が戦死したという情報がもたらされるシーンでは,
秀吉に向かって「おめでとうございまする」と言う三成に対して,
一豊が「何を言う!」と食ってかかる。
 
中村橋之助と上川隆也は
97年の大河「毛利元就」で親子役で出演しており,
(中村氏が主役・毛利元就役,上川氏はその息子・隆元)
当時のシーンを思い出して思わずニヤリとした大河ファンもいるのでは?
 
それにしても橋之助さん,えらい若いな~。
「毛利元就」終盤頃の
よぼよぼお爺さんになった元就のイメージが強かったもんで,
正直驚いた。
さすがは三田寛子の夫である(何じゃそりゃ)。

ところで,
石田三成というと
時代劇に登場する時には
頭は切れるけど性格は冷たい,
官僚としては優秀だが合戦は苦手,
という感じのキャラクターにされることが多い気がする。
 
それが
今回は三成を「義の人」として紹介。
過去大河では,
78年「黄金の日々」の三成(@近藤正臣※)が
主人公・呂宋助左衛門の友人で,
文句を言いつつ陰では助左衛門を助けていたという
例があるが,
「功名が辻」では
三成を正義感の強い人間として描くことになるのだろうか。
 
(※)「黄金の日々」の三成は,主人公との友情以外でも,
   千利休の切腹に難色を示したり(秀吉に強気には出れないのだが),

   
朝鮮出兵中に何とか友好関係を築けないか模索するなど
   従来の三成像からすると異色であった。

 
 


ワンポイント・テーマに絞ったはずが,
長くなってしまったな。
 
 

では,今週も最後に功名が辻チェックを御照覧あれ。


○今週の功名度→★★(マイナス2)

  足に怪我して槍働きがろくにできなかった上に,
  北ノ庄落城時のお市救出にも失敗。
  秀吉から怒りの足蹴りをくらう。
○今週の愛情度→☆
  一豊がずっと戦陣にいるため夫婦いっしょのシーン無し
○今週の隠密度→ゼロ
  またまたまた登場せず。
○今週の太閤度→☆☆☆
  賤ヶ岳の勝利で織田家家臣同士の戦いに最終勝利。
○今週のお笑度→ゼロ
  お笑いシーンが皆無だった気が。

 
 

(次週予告-地獄少女風に)
 
-名前は?
 「山内伊右衛門一豊」
 
-なぜ主君の筑前殿を恨む?
 筑前殿はお主を気に入っていると聞くが。
 
「筑前守様からは
  信頼されていると自分でもずっと思っていた。
  だが,此度の論功行賞は何だ?
  茂助や孫平次を城持大名に取り立て,
  小姓どもにまで3000石を与えながら,
  重臣の吉兵衛を失ったワシには
  加増たったの300石だぞ。
  もうワシのような男は殿には不要なのじゃ。」

 
 -なるほど。それで望みは?
 「城勤めをやめたい。いや,いっそのこと出家したい。」
 
 -恨み,聞き届けたり-
 
次回,功名が辻・第28話「出世脱落」。
 
・・・って,恨みを聞き届けてどーする(笑)

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2006年7月 3日 (月)

大河ドラマ「功名が辻」・第26回「功名の旗」

今週は
先週から引き続いての
吉兵衛@武田鉄矢とたき@細川ふみえの
恋愛ネタでスタート。
 
冒頭,
明後日の伊勢出陣を秀吉から伝達された
一豊の屋敷。
たきとのことで周囲からあれこれ言われた吉兵衛は
意固地になって結婚話を断り続け,
屋敷内の自分の部屋でヒッキーになっていたが,
親友・祖父江新右衛門@前田吟に説得されて
田舎に戻っているたきに会いに行って
自分の気持ちだけは伝えてくることを決心。
 
しかし,
たきにいざ会ってみると,
なかなか言い出すことができないまま時間が経過。
結局,
吉兵衛は
たきの家を出た直後,
見送るたきに背中を向けたまま
「たき殿,待っていて欲しい。
戦が終われば必ず迎えに来るで。」と
ようやく告白に成功。
たきも涙を浮かべて「はい」と承諾するのだった。

なかなかいいシーンだったが,
折角の告白場面が淡白な気もする。
稲葉山城が落城した時の
一豊と千代みたいに
ひしっと抱きあってほしいとは言わないが,
せめてボルトの指輪をプレゼントするとか
してほしかった(←元ネタ分かる?)。
 

さて,
吉兵衛の告白も無事終わり,
一豊たちは秀吉に従って,
伊勢の滝川一益を討つために出陣し,
伊勢・亀山城の包囲網に加わる。
 
陣に到着後,
一豊は
行軍で疲労した兵たちをねぎらうために
敵襲を懸念する新右衛門(←今回は久々に従軍)の警告をよそに
食事の用意をさせる。
が,
新右衛門の心配が的中,
一豊の陣は
食事中に包囲網突破を図る城内兵の攻撃を受け,
一部の城内兵の陣内通過を許してしまう。
これを聞いた秀吉は激怒,
「敵城に一番乗りを果たせ。
それまではワシの前に顔を見せるな。」
と一豊に通告。
一豊殿,大ピンチである。
いつもならば
敵襲を警告するのは自分のはずなのに,
たきとのことで心に油断があった,
と悔やむ吉兵衛。
 
秀吉の叱責を受けて
落ち込んで陣に帰った一豊は
吉兵衛と酒を酌み交わしながら長話。
吉兵衛は一豊に対し,
今回の戦は山内家にとって
伸るか反るかの分かれ道,「功名が辻」だと告げる。
今まで
「功名」という単語は何度も出てきたが,
番組タイトルと同一の「功名が辻」という言葉が出てきたことは,
ほとんどなかったはず。
何か重大事がおきる予感。


功城戦スタート後,
一豊陣営は
城を守る滝川勢から激しい反撃を受けて苦戦。
そんな中,
吉兵衛は石垣をよじ登って
一人で城に一番乗りを果たし,
城内に山内家の旗を掲げる。
その後,
多数の滝川兵の槍で取り囲まれるも,
まるで弁慶のように跳ね返す大活躍。
つーか,
滝川兵は吉兵衛に飛び道具使った方がいいと思うが。
それと吉兵衛の相手だけじゃなくて
石垣登ってくる山内兵の防御のために
もっと人数を割かないとやばいんじゃ。
そう思ってみていたら,
案の定,
防御の手薄を突いて(というか,石垣の断崖のところに滝川兵がいないんだもん)
一豊や新右衛門らが続々と城内侵入に成功。
だが,その直後に
一本の槍が吉兵衛を貫く。
ガクッと膝を折った吉兵衛は
駆けつけた一豊の胸に抱かれながら
この世を去るのであった。
このあたりの感動シーン,
私程度の者があれこれ解説するのは
荷が重いというもの。
未見の方は
ぜひ土曜日の再放送をご覧いただきたい。
 
合戦終了後,
吉兵衛の死は
新一郎によって一豊宅の千代とたきに伝えられる。
「吉兵衛ーっ!」という尾を引く千代の悲痛な叫び声で
今週は終了。
本編終了後の「功名が辻紀行」のバックの音楽も
いつもの軽快なメロディーではなくて,
物悲しい旋律だった。

これで
第1回から登場し続けた(たぶん)
五藤吉兵衛がついに退場。
91年「太平記」の楠木正成役以来の大河出演となった
武田鉄矢殿,
金八が半分入ったような吉兵衛役の熱演,
ご苦労様でござった。
(できれば星野達郎も少し演技に入れて欲しかったかも)

 
 

では今週も最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
○今週の功名度→★(マイナス1)
  一豊陣営が敵兵を通過させてしまう大失態。
○今週の愛情度→☆☆☆
  親子3人楽しく鞠遊び。
○今週の隠密度→ゼロ
  またまた登場せず。
○今週の太閤度→☆
  一豊を叱責するシーンだけ。
○今週のお笑度→☆
  笑いどころは
 吉兵衛と新右衛門の耳が遠いふり競争と
 吉兵衛の小川転落くらい。
 全体にシリアスな展開だから仕方がないな。
 

さ~て,来週の「功名が辻」は?(←サ○エさん風に)
→「どうも,石田治部少三成です。
  来週からいよいよ僕の登場です。
  過去大河の僕の役は
  真田広之さん,鹿賀丈史さんといった
  大河主役級の大物俳優が演じてきましたが,
  「功名が辻」でも
  かつて「毛利元就」で主役を演じた中村橋之助さんが
  僕を演じてくれます。
  一豊殿の上川隆也さんとは
  その「毛利元就」以来の大河共演だそうです。
  橋之助さんにどんな三成像を演じてもらえるのか,
  期待しちゃいますね~
  では
  次回・第27回「落城の母娘」,お楽しみに~」

(ここで千代登場)
 「来週も見てくださいね~
  (餅を投げ食いしてのどに詰まらせ)フンガフッフ!」

※以上の来週予告は
 本ブログの主・かわうその妄想であり,
 実際の来週予告とは全く異なるものです。
 あしからず。
 「功名が辻」と関係ないけど
 サ○エさんの来週予告のラストって
 いつの間にか「じゃん・けん・ぽん!」に
 変わっちゃいましたね。

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2006年6月26日 (月)

大河ドラマ「功名が辻」・第25回「吉兵衛の恋」

全49回の折り返しの回である今週のメイン・ストーリーは
吉兵衛@武田鉄也矢と
山内家の新女中・たきの恋愛ネタ。
 
具体的には,
  
 ①吉兵衛が山内家の新しい家臣・女中たちに
  山内家のあれこれを説明しているのを見て
  たきが吉兵衛にほれ込む。

 ②吉兵衛が厠に入っている間に
  たきが吉兵衛の袴の穴を直してやる。
 (なんか,破ったというより
  わざと切り抜いたような四角い穴だったんだが,
  どんなふうにして破いたんだろうね。)
 
 ③しかし,吉兵衛は直してもらった袴を拒否。
  怒った千代が吉兵衛に説教(いつもと逆パターンだな)。
  吉兵衛,仕方なく翌朝にたきに感謝。
 
 ④千代,更に2人を夫婦にしようとするが,
  吉兵衛は頑固に拒否。
  盗み聞きしてしまったたきは里に帰ってしまう。
 
という,
どこかで見たような
何ともベタな「不器用男の恋愛ネタ」だった。
去年の「義経」の弁慶の恋愛話といい,
「不器用男の恋愛ネタ」は
大河の定番化しつつあるような。
  
さて
吉兵衛の相手役のたきを演じたのが
細川ふみえ。
去年の大河「義経」の巴御前@小池栄子に
引き続いての
イエローキャブ出身者の出演である。
(細川ふみえは「元」だが)
大河には仮面ライダー枠があるとよく言われているが,
今後はイエローキャブ枠もできるのだろうか(※)。
だったら,
来年の「風林火山」には
雛形あきことかを出してほしい(なんのこっちゃ)。

 
(※)後で調べてみたら,既に95年「八代将軍吉宗」に
   細川ふみえとかとうれいこが出演していた。
   なお,
   仮面ライダー枠の方だが,
      仮面ライダー役者の大河登場は,
   古くは
   ライダー1号・藤岡弘が
   79年「草燃える」の三浦義村役などで大河に多数出演。
   信長役での本能寺の変も2回ある。
   (81年「女太閤記」,89年「春日局」)。
   また,
   スカイライダー・村上弘明のように
   大河主役(93年「炎立つ・第2部 冥き稲妻」の清原清衡役)を
   つとめたケースも。
   最近では
   去年の「義経」で平重衡役を演じた
   細川茂樹(仮面ライダー響鬼・
   史上初の30歳代の”高齢”ライダー役者としてちょっと話題に)
   の例がある。
   「義経」では平維盛役も仮面ライダーアギト・賀集利樹。
   平家側は仮面ライダーが2人いたのに負けたわけね。
   
   それにしても
   何でこんなに詳しいんだろ,自分(笑)。
 
 
話を本編に戻すが,
千代のセリフなどから,
吉兵衛には以前に前妻がいたことが判明(死に別れたらしい)。
今まで吉兵衛はずっと独身だったのかと思っていたんだが,
そんなことを示唆するセリフがあったのかな?
「功名が辻」は欠かさず見てきたつもりだったんだが,
聞き逃したかな~。
しかし,
自身が前妻と死に別れた経験があるのならば,
新右衛門の妻が死んだ時に
もうちょっと慰めようがあったんじゃないかい。
 
 
 
 
この恋愛ストーリー以外のネタとしては,
  
 ・お市の方が柴田勝家に嫁いで
  秀吉,大いに悔しがる
 
 ・秀吉の調略で柴田勝豊との合戦がなくなり,
  一豊が自分のレゾンデートルについて思い悩む
 
というのがあった。
 
柴田勝家@勝野洋については,
登場当初は優しすぎる勝家だなと思ったが,
だんだん役が板に付いてきた感じ。
さすがはキャシー中島の夫だけのことはある(関係ないか)。
 
一豊の悩みについては,
去年の義経が平家滅亡後に抱いた悩みと同様だな。
義経の場合,
この悩みを自己の死という形で昇華してしまったわけだが,
一豊は
結果的に太平の世に大名として生き残るわけで,
この悩みをいかに克服していくのか,
その過程が今後きちんと描かれることを希望したいところだ。
 
そして
この一豊の悩みを聞いた千代は
 
  残念だけどぉ~,まだまだ戦はなくならないしぃ~,
  ぶっちゃけた話,前回逃した長浜城主の座もぉ~,
  いずれ旦那さまのものになるしぃ~,
 
と言って
やさしく元気付けるのであった。
(あくまで要約であって,
本当にこういうセリフだったわけではない。念のため。)

 

今週もまとまりのないレビューだったが,
最後に「功名が辻」チェックをご照覧あれ。
 
○今週の功名度→ゼロ
  そもそも戦にならなかったしぃ~
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
 風呂に入る一豊と外で湯を沸かす千代の
 会話シーンが久しぶりに登場
○今週の隠密度→ゼロ
  またも出番なし
○今週の太閤度→☆☆☆☆☆
  養子・秀勝を喪主に据えて信長の葬儀を執り行うなど
  着実に天下人へ
○今週のお笑度→☆☆
  笑っていいのかどうか迷うシーンが多かった気が
 
 
次週は第26回「功名の旗」
吉兵衛,最後の活躍。

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2006年6月18日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第24回「蝶の夢」

今週は
オープニングのキャスト・ロールを見ていて
いきなり違和感が。
何かというと
  「濃姫(帰蝶) 和久井映見」
  「槇(回想) 鳥丸せつこ」
  「信長(回想) 舘ひろし」 
という具合に
先週死んだはずの濃姫には「(回想)」がないのに,
まだ生きているはずの明智光秀の正室・槇に「(回想)」が付いていること。
ひょっとしてミス?と思ったら,さにあらず。
 
まず,槇については,
新規シーンは先週の登場シーン(光秀の自害をとめる場面)が最後で,
今週は過去のバンクからとった回想シーンだけだったのである。
結構重要キャラだったのに,シビアやね。
 
濃姫の方は,
光秀が亡くなる直前に見た幻の中で
濃姫が桜の花の下で光秀に呼びかけるという場面があり,
これが新規シーンだったために「(回想)」が付かなかったらしい。
槇も光秀の見た幻の中に登場したが,
上述のとおり過去シーンのバンク。
これじゃ不公平だよ~(怒)
去年の「義経」のキャスト・ロールには
「平知盛(亡霊) 阿部寛」というときがあったが(いわゆる船弁慶の話の回)
これにならって
「濃姫(帰蝶)(妄想) 和久井映見」とかにしておけば,
違和感を感じなかったかも知れないのに(←やっぱりヘンかな?)。
 
 
 
本編のほうであるが,
今週の主題は明智光秀と清洲会議・・・かと思ったら,
明智光秀に関しては,
先週のラストで始まったはずの山崎の合戦は事実上スルーされ,
一挙に光秀主従の敗走シーンに。
そして,
あっという間に土民に刺されて致命傷を負ってしまう光秀。 
刺された直後に現場に到着した一豊は
虫の息になった光秀の最後を看取ると
首もあげずに去っていくのだった。
(こまかい話だが,
本家NHKのHPのあらすじを読むと
一豊と光秀が対面した後に土民に刺されたみたいに読める気がする。)
 
放送開始後6分で退場した光秀に代わって活躍したのが
細川家に嫁いでいた光秀の娘・玉@長谷川京子だった。
ただ,
玉に関しては今後も活躍するんだろうし(関が原の戦直前辺りとか),
今回,光秀の話を削ってまで
玉の話に何分も使う必要はなかったんではなかろうか。
長谷川京子と夫・細川忠興役の俳優さん(スパイダーマンの声の人?)の演技は
良かったんだけどね。
 
秀吉軍勝利の後,
一豊は秀吉から3000石加増と坂本城代を申し渡される。
城代とはいえ,城持ちになったことに狂喜した一豊は
帰宅するとなかなか見つからない千代を探しまくる。
このシーン,
演じる上川隆也の姿を映し出さないまま(声のみ)
カメラを一豊の目線の位置に据えて動かすことで
視聴者が一豊目線でテレビ画面を見ることになるという
(大河にしては)ちょっと変わった演出であった。
 
その晩,
月を見ながらしみじみと話す千代・一豊の夫婦。
光秀の最後を話す一豊に対して
「だんな様と共に生き延びましょう」と告げる千代。
久しぶりに「功名が辻」らしい,いいシーンだった。
(月がクレーターが見えるくらい巨大だったことを除けば。)


 
光秀の死から2週間後の天正10年6月27日(旧暦),
織田家の後継者を決めるための家臣団の会議が
清洲城下で開催された(清洲会議)。
 
信長の三男・信孝を押す柴田勝家と
信長の嫡男で本能寺の変の際に二条城で戦死した信忠の
嫡男・三法師を押す秀吉が対立するという展開は
過去大河の清洲会議と同様であるが,
秀吉が腹痛(嘘の)で席をはずしている間に,
丹羽長秀@名高達男が家臣たちを説得して
会議の大勢を三法師支持派にしてしまうというところは
目新しかったんじゃなかろうか。
(秀吉の同席中に長秀が秀吉に加担する展開は
過去にもあったと思うけど。
それと,本筋と関係ないが,
名高達郎が「達男」に改名したのは,美輪明宏の勧めによるらしい。
本当に関係ないな。)
 
他方,
会議の裏では
寧々に命じられた千代が
清洲城内でなかなか懐かない三法師を懐柔するため
悪戦苦闘。
 
結局,
狸の腹鼓の真似「ぽんぽこぽん」をしてみせることで
三法師をとりあえず千代とよねに懐かせることに成功。
(「ぽんぽこぽん」がそんなに面白いかという
疑問はあるものの,
三法師を演じる子役の表情変化がすこぶるうまい。)
 
更に
会議を抜けてやってきた秀吉の背中に三法師を乗せ,
秀吉に「馬」の役をやらせることで,
三法師を秀吉に懐かせることにも成功。
千代,だんな様を差し置いてまたまた大活躍・・・・・
と言いたいのだが,
考えてみると,
会議のほうは長秀の活躍で
三法師支持派の勝利に終わっているし,
あんまり意味がないような気がするのだった。
 
 
清洲会議も無事に終わり,
いよいよ長浜城に引っ越すべく
準備を進める一豊宅に
突如,秀吉が訪問し,一豊に土下座。
長浜は勝家に割譲することになったので,
長浜城代の話はなくなったと告げる。

口をパクパクする一豊,
秀吉と一豊を交互に見て
あたふたする千代。
「そういうことだ・・・そういうことです!」と
最後は丁寧語になって
わらじを胸にかかえたまま
裸足で逃げ去る秀吉(何かのギャグ?)。
今回は笑いどころを
ラストシーンに持ってきたらしい。
一豊の立場を思うと余り笑えないんだけど。

 
 

 
では今週も最後に「功名が辻」チェックをどうぞ。
 
○今週の功名度→☆☆☆☆
  明智光秀の首をみすみす逃す。
  それでも3000石に加増。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  今週は久しぶりに夫婦一緒のシーンが続いた。
○今週の隠密度→ゼロ
  六平太も小りんも出番なし
○今週の太閤度→☆☆☆☆☆
  先週退場した信長様に代わって
  今週からは太閤殿下度をチェック(まだ太閤じゃないけどね)。
  明智光秀を討ち,清洲会議でも大活躍の羽柴筑前。
○今週のお笑度→☆☆
  「ぽんぽこぽん」もラストシーンも今ひとつだったかな。
 

 

 

次回は第25回「吉兵衛の恋」
吉兵衛@武田鉄矢,
「僕は死にましぇ~ん!」をやってくれないかな?
相手役が浅野温子(※)じゃなくて細川ふみえらしいから
無理か(←そういう問題か?)。


※若い人向けに念のため解説しておくと
フジテレビのドラマ「101回目のプロポーズ」で
主人公・星野達郎@武田鉄矢の相手役・矢吹薫を演じたのが
浅野温子である。
今回の大河で寧々様を演じる浅野ゆう子と共に
90年前後に一世を風靡し,
W浅野と呼ばれたのも,
今は昔の物語になった。
なお,
浅野温子の大河出演としては
01年「北条時宗」における
主人公・時宗(@和泉元彌←去年のプロレスデビューには驚いた)の
生母・涼子役がある。

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2006年6月12日 (月)

大河ドラマ「功名が辻」・第23回「本能寺」

今週のメインは「本能寺の変」。
 
 
まずは信長様。
 
過去大河の信長は
たとえ被弾しても相当余力を残ったまま自害することが多かったが,
今回は鉄砲玉2発を受けてグッタリし,
家臣に抱えられて奥に下がる。
自害の際には
しゃっくりのような苦しい息をしつつ
短刀を力なく首筋にあてて,どうにか頚動脈を切断,という感じ。
最後までどこか元気がないのは
いかにも舘信長らしいといえようか。
ただ,ラストに関しては,
妙に格好をつける過去大河の本能寺の変よりも
今回の「功名が辻」の自害シーンの方が
ずっとリアルで好感が持てる気がする。
 
以前のレビューでちょっと触れた
信長の「狂気」の演技性については,
結局,よく分からないまま終わってしまったけど,
光秀の謀反を聞いてワザとらしく狂笑してみせた辺りの様子から推測すると
「狂気」はやはり演技だった,という結論を導き出せるような気も。
 
 

 
お次は帰蝶こと濃姫@和久井映見について。
 
今回の濃姫は本能寺で信長とともに戦う。
鉄砲玉に当たって絶命するまで
寄せ来る明智軍の兵たちを次々となぎ倒すという大活躍。
(バトルする濃姫を見ていて,
かつて「花のあすか組!」(88年,フジ)で
和久井映見が十人衆・風林火山の「火」というキャラを
やっていたのを思い出してしまった。
若い人には何のことだか分かるまい。)
逆に言うと,
鎧装束も付けていない濃姫の刃にかかって
ばたばたと倒される明智軍の兵たち,弱すぎる。
これじゃ山崎の戦いでの明智軍敗北は決定的。 

ところで,
昭和期の大河ドラマには
濃姫が本能寺で死ぬケースがあるが(83年「徳川家康」など),
平成時代に入ってからは
濃姫が本能寺の変以降も生きていたり(92年「信長 KING OF GIPANGU」など),
濃姫が出てこなかったり(95年「秀吉」など)するなど,
本能寺では死なないパターンが普通になったみたいである。
 
実のところ,史実の濃姫には謎が多いようだ。
斎藤道三の娘(名は不詳)が信長と婚約をしたのは確からしいが,
信長の同時代文書には
この女性の以降の消息を伝えるものはほとんどないらしい。
このため,
濃姫は離縁されたとか,そもそも輿入れしていない,という見方もある。
 
また,
信長の死後,
次男・信雄から六百貫文の知行が与えられた女性「安土殿」がいること,
京都市大徳寺総見院の織田家廟所に
慶長17年(1612年,本能寺の変の30年後)に亡くなったとされる
「信長公御台」の墓所があることから,
この「安土殿」「信長公御台」が濃姫であり,
本能寺の変の後も長く生きていたという意見もあるそうだ。
このネタは
「信長 KING OF GIPANGU」のエンディング後の解説コーナーで
たしか「生きていた!?濃姫」というタイトルで
紹介されていたように記憶している。
 
本能寺で死なない(あるいは最初から登場しない)
多くの平成大河の濃姫は
こうした見方を受けてのことだろう。
今回の「功名が辻」の濃姫の死は
この平成パターンから外れて昭和型に先祖がえりしたわけだけど, 
そもそも
実像が明らかでない女性だから
これはこれで演出としてOKだと思う。
 
 
 
「安土殿」と聞いてついでに思い出したが,
今回の「功名が辻」では
故・竹中半兵衛だけ
なぜか途中から信長を指して「安土殿」と言ってたな。
この演出意図はなんだったのかしらん。
 
 
 
さて,
我らが一豊様は
今回,午後8時半頃になってようやく登場(地上波の話ね)。
備中での陣中の夜,吉兵衛と馬鹿話をしている時に,
毛利軍の陣と勘違いして入り込んできた光秀の使者を発見して捕らえ,
信長の死を知らせる安国寺恵瓊(毛利側の武将)宛ての書状の入手に成功。
おおっ,一豊様,超大手柄じゃん,
と思いながら視聴していたら,
一豊が秀吉に問題の書状を見せた直後に
細川藤孝からの本能寺の変を知らせる使者が到着。
これじゃ
一豊が使者を捕らえた意味が半減しちゃうがな。
毛利側に知られなかったという点では功があるけど。

黒田官兵衛が秀吉に「これは好機ですぞ」とささやくという
お約束のエピソードがしっかり入っていたはうれしかった。
ただ,官兵衛役の役者さん,カツゼツがちょっと悪いね。
それにしても
「功名が辻」レビューでは
セリフが聞き取りづらいネタばっかりやっている気がするな~。
 
 
  
最後に今週の「功名が辻」チェック。
 
○今週の功名度→☆☆
  一豊の捕らえた密使により本能寺の変の発生を知る秀吉。
  しかし,すぐ後に細川藤孝から変を知らせる使者が到着して
  一豊の功のインパクト激減。
○今週の愛情度→☆☆☆
  旦那様とテレパシーで話せるらしい。
○今週の隠密度→☆
  六平太の出番,一瞬だけじゃん。
○今週の信長度→☆☆☆☆☆
  先週に引き続いて結構まともな信長様。
  だけど,ラスト出演なので5点。
○今週のお笑度→☆
  千代の「お腹が空きました~」くらいか。
  お腹が空いたというわりには
  おにぎりを一口しか食べない仲間由紀恵。
  以前のお腹が空いて倒れたという回の時にも
  出された食事に実際は全然手をつけていなかったけど,
  食が細いのかな?
 

 

 

次回は第24回「蝶の夢」
なんとも幻想的なサブタイトルだけど,
荘子の「胡蝶の夢」が元ネタだべか。

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2006年6月 4日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」第22回「光秀転落」

今週のテーマは「折檻」である。
 
最初の折檻は,
武田滅亡後の信長と家臣たちとの会合シーン。
”皆様方が骨を折ったから”という光秀のセリフに対して
信長は「骨を折ったのはワシじゃ!」と因縁をつけて
足蹴りの上に扇子で頭打ち。
しかし,
なぜか足蹴りの際の足も,扇子で打たれる直前の頭も
ストップモーション。
本当に蹴ったり打ったりしていないんでは?
かつての大河「国盗り物語」では
光秀@近藤正臣に対する激しい折檻が話題になったそうだが,
今回の光秀@坂東三津五郎(十代目)は信長@舘ひろしからみると
蹴ったり打ったりするには大物すぎるのかな~。
そういや,
今回の折檻場面には,
その近藤正臣が細川藤孝役で出ているけど,
何となく気まずそうな顔をしている気がした(←そりゃ,そういう演技の場面だからだ)。
 
 
さて,
備中・高松城の水攻めで暇になった秀吉は,
一生懸命戦っている振りをするため信長に対して援軍を要請することに。
秀吉の使者として安土に赴いた一豊は
信長の気まぐれで光秀による家康接待の場に立ち会うことになった。
その接待の場で
信長は家康に出された魚が腐っていることに激怒し,
光秀をまたまた大叱責。

この話,
平成8年の大河「秀吉」のときには
琵琶湖畔の名物・鮒ずしを料理に出したところ,
その強烈なにおいのために腐っていると勘違いされた,
という一捻りした展開であったが,
今回はマジで腐っていたらしい(なんか,見た目は新鮮そうだったけど)。
そりゃ信長様は激怒するわな。
そして,
信長様は,
怒りの感情をおさえられないまま,
光秀に対し
中国への援軍派遣と現領地である近江・丹波の召し上げを宣告。
一豊はただただ驚いて見ているしかない。
 
この理不尽な命令に絶望した光秀は
それまでの経緯もあって信長を討とうと考え始める・・・
というところなんだが,
このエピソードについては
論理的におかしい,史実とは思えないという指摘が多いようだ。
つまるところ,
信長配下の武将たちが出陣を命じられた場合,
兵糧などは自分の領地で調達しなければならないのに,
今回の信長の命令のように,
出陣時点で現在の領地を取り上げられてしまうと,
光秀は兵糧調達もできず(当然,兵も集められないだろう),
少数の直臣だけを連れて着の身着のまま中国に赴く羽目になってしまう。
そして
まともな援軍が派遣されないことで
最終的に困るのは信長自身のはずであり,
そんなおかしな命令が出されるはずがないというわけである。
 
ま,「功名が辻」の信長に関しては,
狂気に走った結果,こういう無茶苦茶な命令を出してしまったんだ,
と好意的に理解できなくもない(かなり強引な解釈だけど)。
 
でも兵が集められない光秀は
本能寺の変も起こせないはずなんだよな~。
どうせ少数の家臣しかいないんだったら,
いっそのこと

・光秀,家康の饗応に失敗
→信長の命で光秀切腹
→光秀の重臣たち50人前後が本能寺に討ち入り
→信長の御首をあげて本懐を遂げる

という忠臣蔵みたいな展開したらどうだろうか?
忠臣蔵と同じく饗応の失敗が発端だし,
光秀の第一の重臣・斎藤利三って通り名が「内蔵助」だし,
ちょうどいいなりよ(←いーわけねーだろ!)
 
 

では,最後に今週の功名が辻チェックを。
 
○今週の功名度→☆☆☆☆
  一豊,敵方武将の槍の矢じりを素手でもぎ取る。
  ちなみにこのエピソードは史実。
○今週の愛情度→☆☆☆
  旦那様に文をせっせと出す千代。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  光秀に謀反をそそのかす六平太。どうみても一豊より大物だべ。
○今週の信長度→☆☆☆
  光秀を優しく(?)折檻したり,妙に濃姫に優しかったりしたので,3点どまり。
○今週のお笑度→☆☆☆☆☆
  一豊の矢じりのエピソードを
  秀吉・秀長・官兵衛・長康・小六たちの実況中継だけで演出。
  久しぶりに笑わせてもらった。
 
 
 

次回は第23回「本能寺」。
たぶんサブタイトルそのまんまの展開だと思う。

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2006年5月28日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第21回「開運の馬」

今週は待ちに待った「功名が辻」最大の見せ場,
戦前の国定教科書に掲載されていたという
千代のへそくりで一豊が馬を購入するエピソードである。
このエピソードが世に伝えられなければ,
おそらく司馬先生は「功名が辻」を書かれることがなく,
千代が主人公の大河ドラマなど制作されなかったであろう。
 
 
 
安土城下に屋敷をもらって転居した山内家の人たち。
一豊は千代と城下を散歩している最中,
馬市が立ったことを知りって千代を置き去りにして駆けつける。

翌日,朝餉の席で
一豊は
城下の馬市で見事な馬を見つけたが,
値は黄金十両だった,とため息をつく。
 
これを聞いた千代は当然ながら
伯父・故不破市之丞からもらった十両を思い出し,
長浜城下の方の一豊邸に馬で舞い戻って例の十両を取ってくると,
(なぜ黄金十両を長浜の屋敷の方に置きっ放しにしたのかは謎) 
即座に安土の屋敷に取って返す。
 
そして,
また馬市に行って駿馬を見てから帰宅してきた諦めの悪い旦那様に
笑顔で十両を進呈。
 
ここまでは世間に流布している
山内一豊の妻のへそくり馬の話とほぼ同じであるが,
ここで
黄金十両を見た一豊が激怒するという予想外の展開。
一豊は,
今までに見せたことがないような
怒りとも妬みともとれるような表情(笑いながら怒る人みたいな)で
「何じゃ,その得意そうな顔は・・・」と千代にくってかかる。
 
なぜ一豊が千代にこれ程の強い怒りを見せたのだろう?
前回までの展開にこれといった伏線もないため,はっきりしないが,
一応,
①十両を簡単に用意した千代の才覚に嫉妬した
②六平太の暗躍により十両を用意したと考え,
 千代に頼られる六平太に嫉妬した
③前回,小りんに卑怯者と罵られたのがまだ尾を引き,
 イライラしていた
④千代の黄金十両に犯罪のにおいを感じ取った
などといったことが考えられようか。
ま,
その後のセリフ(「そちはいつも高見からわしを見下ろしておる」)や
上川一豊の表情による演技から伺うに
①と推測するのが妥当なところだろう。
個人的には④の線も捨て難いが。
  
結局,千代の必死の弁明により一豊の怒りは解け,
一豊はお目当ての駿馬を購入。
いや~,
確かに見事な駿馬である。
合戦跡から発掘される馬の骨格から
戦国期の日本の馬は
体高130センチくらいの小型馬だったとみられるそうだが,
一豊の購入した「南部馬」は
160センチはありそうな立派な西洋馬(?)で,
戦国時代には,これは貴重。
 
(※)NHK「功名が辻」のHPによると,
今回の馬の種類はクォーターホースで,
一豊の馬は特にたくましい馬を選んだとのこと。
馬の選択にはスタッフの方々も苦労が多いようだ。
なお,
今週の話で一豊が購入したとされる「南部馬」は
ポニーに分類される日本在来種の中では比較的大型だったが,
昭和初期には消滅してしまったらしい。

 
 
へそくり馬の話は
このように予定調和的に丸く収まったのだが,
収まらないのが信長様の狂気。
今週はとうとう自分を神だと宣言した上,
濃姫に対して脇差を抜いて差し出し,
自分は切られても死なないから試しに刺してみろ,
などと言い放つ有様。
濃姫は怯えて城を飛び出し光秀と密会。
 
そんな信長なのに,
前回に引き続いて一豊にはどうしたことか妙に優しい。
駿馬購入の噂を聞きつけた信長は
一豊と千代を城に呼んで千代のことを絶賛してしまうのである。

信長が本当に狂気に走っているのならば,
一豊と千代と馬を呼びつけ,自分で馬に試乗した上で
 
 信 長「まことに駿馬じゃ。この駿馬,余に黄金百両で譲れ。」
 一 豊「妻が苦しい時も使わずに持っていた
     十両で買った馬でございます。
     たとえ,黄金千両でもお譲りできませぬ。
     ひらにご容赦を。」
 信 長「そちは余の下知が守れぬと申すかっ!
     そこになおれぇっ!!」
 
信長,目をむいて刀で一豊をバサリ。
 
 千 代「何をなさいます,上様!!」
 信 長「ええい,黙れ!
     今すぐに夫の下に送ってやるわっ!」
  
信長,千代も刀でグサッ。

       --功名が辻・完--
 
 
と,ここまでやるのは行き過ぎだけど,
一豊が千代の十両で駿馬を買ったという噂を聞いただけで
信長が千代と一豊を褒め称えてしまうのは
狂気という設定と今ひとつ整合しないように思う。
 
もっとも,
整合しないのは信長の狂気が”本当”だった場合であって,
何か別途の目的を持った演技だということなら話は別。
実際,過去の大河では
平成4年「信長 KING OF ZIPANG」において
やはり信長@緒方直人が狂気の態を見せたが,
最終回,本能寺の変の直前に,
自身の行為がワザとだったことを側近に告白した,という例もある。
 
「功名が辻」における信長の狂気が果たして真実なのかどうか,
その回答は本能寺の変の回を待つこととしよう。
 

 

では,最後に
今週の「功名が辻」チェック。
なお,前回の感想では
本家HPが「出世度チェック」を始めたことを受けて
廃止するかもしれないと書いたが,
本家のは毎週やるわけではなく,
しかも単なる禄高チェックだけのようなので(リサーチ不足であった。スマソ。)
当面,うちのブログのチェックは続けることする。

○今週の功名度→☆☆☆☆☆

  合戦ではなく駿馬の購入で功名を挙げることに成功。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  千代が差し出した黄金十両に怒り心頭の一豊だったが,
  最後は誤解も解けて仲良く馬を購入。
○今週の隠密度→なし
  出番なし。馬の話だから仕方ないな。
○今週の信長度→☆☆☆☆
  刺されても死なないと豪語するなど,
  ますます狂気度アップの信長様。
  ただ,妙に千代・一豊夫妻に優しいので
  今週も狂気度マイナス1。
○今週のお笑度→☆☆☆
  千代による空笑い+拗ね泣き(一豊の怒りがとけた後の)が
  面白かった。
 
 
 
 
次回は第22回「光秀転落」
本能寺の変に向けてカウントダウン開始。

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2006年5月21日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第20回「迷うが人」

今週の「功名が辻」は
信長の発した
黒田官兵衛の子息・嫡男・松寿丸(後の黒田長政)殺害命令を
サボタージュするというエピソードが中心だった。
 
このエピソード,
秀吉が主役ないし準主役の過去大河では
定番といえるネタである。
今回も大枠では過去大河のストーリーを踏襲するものであり,
余りコメントすることはない。
過去大河では影も形もなかった一豊・千代夫妻が
松寿丸助命のため大活躍する点だけは
オリジナルだけど,
これは
主人公中心に歴史ネタを展開させるという
大河ドラマのお約束に従っただけのもの。
(むろん,それ自体は別に悪いことではない。
というか,
千代・一豊をそっちのけにして,
秀吉夫妻が松寿丸助命に走り回ったりしたら,
「功名が辻」的にはそっちの方が問題である。)
 
一点解せないのが,
一豊の報告により
偽って松寿丸を殺害しなかったことを知ったときの
信長の態度だ。
有岡城落城後に
城内にいた家臣はおろか
下働きの小物や女子供まで残酷に処刑したはずの信長が
なぜか涙を浮かべて
「早く官兵衛に会わせてやれ」などと
一豊に言ってしまうのである。
舘ひろしは段々と狂気を露にしてくる信長を演じたいという
趣旨の発言をしているようだし,
最近の演技はそれを見事に表現していたのに,
今回の一豊への対応は狂気路線から外れている。
むろん,
これは役者さんではなく脚本・演出の問題だけどね。
好意的に解釈すれば,
自分の感情をコントロールできずに,
その場その場の気まぐれで行動している信長を
表現しているのかもしれないが。

 
さて,兵糧攻めの結果,
降伏した三木城からフラフラと出てくる
城内の人間たちに混じって
久々に小りんが登場。
三木城に忍び込んで出られなくなったらしい。
飢餓のせいで眼が見えなくなっている小りんを
吉兵衛が発見して救出。
それなのに
一豊の家臣に救出されたことを知った
小りんは一豊との面会を拒否。
「こんなに痩せ細った姿を一豊様に見られたくない」と。
日本中の各家庭のテレビの前で
痩せ細っていないじゃん!と突っ込む人々の姿を
想像してしまった。
たぶん,他の大河感想ブログでも
同様の突っ込みの嵐に違いない。
それにしても
もしかして小りんはこれでフェードアウトなのだろうか?

それと,細かい話だが,
今回からようやく羽柴秀長が登場。
扱いは小さかったけどね。
前田利家の方は依然登場の気配なし。
 
 
では最後に
今週の「功名が辻」チェックを。

○今週の功名度→☆☆☆☆

  孫平次に功名を譲る余裕の見せる一豊。
  茂助も含めた3人揃って1300石に出世。
○今週の愛情度→☆☆☆
  一豊は
  自分が松寿丸殺害命令を持って帰宅したことを
  知っている素振りの千代を不審に思った模様。
  「六平太だな!?」と詰問する一豊の顔色がさえない。
  この不審を来週のストーリーまでひきずることになるか。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  六平太,少しは小りんの世話を見てやってもいいんじゃないの?
○今週の信長度→☆☆☆☆
  24年前の謀反を理由に重臣追放するなど,ますます暴走。
  でも一豊をあっけなく許したので狂気度マイナス1。
○今週のお笑度→☆☆☆
  演技ができない男・一豊が秀吉の命令により
  自分が松寿丸を殺してしまったかのような下手な演技をしてみせる
  というシーンを
  上川隆也が見事にお笑いっぽく表現(←ややこしいな)。
 
ところで,
今週の放送後にNHKの「功名が辻」のHPを見たら
「山内一豊出世度チェック」というコーナーができていた(笑)。
本家のチェックコーナーが充実するようならば,
うちのブログであえて○○チェックとかやる必要性も乏しいので
来週から廃止するかもしれまへん。

 
次回は第21回「開運の馬」
私にとって開運の馬と言えば,
平成5年のジャパンカップを
大方の予想を裏切って制した
レガシーワールドだな。
大河と関係ないけど。

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2006年5月14日 (日)

「功名が辻」第19回「天魔信長」

今週の主役は竹中半兵衛@筒井道隆だろう。

竹中半兵衛の最後の告白で,
半兵衛が千代に好意を寄せていたことが
一豊にも明らかになった。
なのに
千代の手紙では「兄のようにお慕い申し上げ」って・・・
それでガクッとして死んだんじゃないの?
 
筒井道隆の死の演技は
あっさりとしていてとてもよかったと思う。
(民放の時代劇みたいな大仰な死に方はリアリティを欠くので,
逆に白けてしまうんだな,私的には。) 

一豊としては,
もてる女房を持って
うれしいような,心配なような,というところか。
(一豊も小娘にもてるけどね。小りんとか。)
 
千代と関連する男3人の年齢差をみてみると,
半兵衛死亡(1579年)の時点で
 
 山内伊右衛門一豊(1545年生)→34歳
 竹中半兵衛重治(1544年生)→35歳
 六平太(架空人物。千代の両親死亡時に15歳くらい。一豊と同年齢?)→30代半ば
 千代(1557年生)→22歳
 
男たちとは十二,三歳分も年齢差があるが,当時としては珍しくもないのだろう。
むしろ
千代が一豊たちを魅惑していた時期が問題かも。
千代・一豊が結婚の約束をした稲葉山城落城時(1567年)には,
一豊22歳,半兵衛23歳,六平太20代前半に対して
千代は10歳なのだった。
3人とも千代に好意を寄せるようになったのは
それ以前のはず。
なんだか千代が年上を魅惑するというよりは,
周囲の男たちが・・・という方が的確な気がしなくもないが,
とりあえず千代には「おっさんキラー」の称号を差し上げたい。
 
ところで,以前もちょっと触れたが,
去年の大河「義経」にもキラーキャラ(←何だかゲームみたい)がいた。
もちろん,源義経@滝沢秀明である。
義経に魅惑された男たち(むろん,作品中の話)との年齢差をみると,
 
平清盛→41歳差,藤原秀衡→37歳差,後白河院→32歳差

当時としては親子というより祖父と孫の年齢差。
「ジジイキラー」の称号を差し上げるべきだろう。
 
そして魅惑相手3人との年齢差で比較すると
千代が計37歳差(六平太は一豊と同年齢で計算)に対して
義経は実に計110歳差。
千代VS義経のキラー対決は
年齢差で義経の勝ちぃ!
 
ああっ,くだらない話で行数を消耗してしまったような。

 
そうそう,
千代は半兵衛あての手紙の中で
一豊のことを「伊右衛門殿」って表現していた。
本来ならば,普段からこう呼ぶのが自然だと思う。
よねちゃんにも,
父上のお名前はまず通り名の方から教えた方がいいんじゃ?




さて, 
「功名が辻」も今回で第19回を迎える。
全49回の予定だから,
既に4割弱の放送を終えたわけであるが,
いまだ本能寺の変にも届いていない。
 
今後あるはずの歴史的イベントは,
主なものだけでも
本能寺の変,
中国大返し・天王山の戦い,
清洲会議~賤ヶ岳の戦い,
小牧・長久手の戦い,
天正大地震(一豊・千代の夫婦にとって最大の悲劇が・・)
秀次事件,
関が原の戦い,
土佐一国の拝領
・・・・・
とざっと見てもこれだけある。
それに何と言っても
千代のへそくりで馬揃えのための馬を一豊が購入するという
「功名が辻」の中の最大イベントが残っている(信長存命中)。
 
過去には
実質的な時間切れで最終回を迎えた大河もあるし,
(最近では,平成8年の「秀吉」が秀次事件にも到達せずに終了)
時間不足で最後が端折られてしまった例もある(※)。
 
私としては,
土佐拝領後,保身のために
一領具足の虐殺に走った一豊の弱さ,
それを咎めた千代と一豊の対立, 
これらをきちんと描いてほしいので,
製作サイドが
話数の配分をしっかり考えてくれることを
つよく希望するし,期待もしている。
 

○今週の功名度→☆☆☆
  相変わらず「功名」の意味に悩み続ける一豊。
  でも,いつの間にか1100石になっていたのね。
○今週の愛情度→☆☆
  今回は一度も一緒のシーンがなかった。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  六平太って半兵衛にも使われていたんだ。
○今週の信長度→☆☆☆☆☆
  ますます狂気に磨きがかかってきた。
  濃姫も家臣たちも気味悪がってます。
○今週のお笑度→ゼロ
  2週続けてコメディらしきシーンはなし。
 

次回は第20回「迷うが人」
まだへそくり馬の話にならないらしい。

(※)例えば,
去年の「義経」では
義経都落ち後の奥州藤原氏編が
最終2話分だけになってしまった。
「義経」は後半では
回想シーンを何回も入れたり,
腰越状関係の話で3話も使ったりと,
話数の無駄遣いとも思えるような演出があったにもかかわらず,
である。
「炎立つ」(平成5年~6年)以来の
奥州藤原氏ファンの私としては
正直ちょっと悲しいというか,寂しいというか。
でも
滝沢義経の自害シーンが美しかったので
すべて許そう(笑)。
自害直後の”義経ドッカーン”(持仏堂の屋根が吹っ飛ぶ)には
視聴していて手をたたいたし(皮肉じゃなくて本当に),
大河というよりもファンタジーとして楽しめた。
なお,
義経が実際に自害するシーンが映像化されるのは
非常に珍しいそうで,
(義経の生死を曖昧にする映画・ドラマが非常に多い。
義経=ジンギスカン説を視野に入れてのことと思われる。)
この点では「義経」を高く評価すべきだろう。
(実のところ,
「義経」でやたら強調されたキーワード「新しき国」とは
実はモンゴルだった,
というオチにならないかとちょっと心配してた。)

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2006年5月 8日 (月)

「功名が辻」第18回「秀吉謀反」

連休明けでお疲れモードにつき
感想は簡単にまいる。
 
今週はサブタイトルからして
謹慎中の長浜城ドンチャン騒ぎが
メインになるかと思ったのだが,
案外,あっさりとしていた。
今回の大河の主人公は秀吉じゃないんだから,
これはこれでいいかもしれない。
ただ,
これほどの秀吉ピンチの時に
秀吉の弟・秀長や盟友・前田利家が出てこないのは
なぜなんだ?
ひょっとして
秀長や利家のいないパラレルワールドなのだろうか。
 
 
対して
意外に扱いが大きかったのが,
松永弾正久秀が籠城する信貴山城攻防戦。
 
降伏勧告の使者に立った一豊は
松永久秀から
家臣たちを逃すために
攻め口のひとつを開けてくれれば
名茶器・平蜘蛛茶釜を信長に渡すという約束を
取り付けてガッツポーズ。
ところが
一豊の報告を聞いた秀吉は
順番が逆だ,平蜘蛛茶釜を差し出すのが先だ,
と激怒し,信貴山城焼き討ちを決定。
例によって
激怒して早口で罵る際の柄本秀吉のセリフが
ほとんど聞き取れない。
やっぱり
柄本明のせいじゃなくて,
自分の耳が遠くなってんじゃないだろうか,と
また心配になってしまった。
 
秀吉軍を含む織田勢の猛攻により
ついに久秀も最後の時を迎える。

松永久秀,
平蜘蛛茶釜に火薬を詰めて
点火。
ドバン!
・・・え,これだけ?
爆発がショボすぎる。
久秀の周囲が煙に包まれただけだぞ!?
なのに
次のシーンでは信貴山城の天守閣が
ドッカーン!!と大爆発したのは
先週の予告どおりだった。
これじゃドリフの全員集合のギャグみたいじゃないか。
 
どうせドリフみたいにやるならば,
 
松永久秀が火薬に点火
 ↓
ドボン!とショボい爆発しか起きなくて平蜘蛛茶釜はそのまま。
久秀は頭バクハツで顔煤だらけ。
 ↓
松永久秀「ダメだ,こりゃ」
♪テケテ,テンテケテンテン,テンテケテンテン,テンテケテン,
チャララ,チャンチャン~♪
 
とこのくらいはやってほしかった。
いかりや長介が健在で久秀役を演じていたら
きっとやってくれたに違いない(←やらね~よ!)。
 

○今週の功名度→☆☆
  刀で抵抗する敵の子供に「頼む,逃げてくれ」と告げる一豊。
  しかし,願いはとどかず。功名とは何か,一豊の苦悩は続く。
○今週の愛情度→☆☆☆
  命の持ち帰りこそ功名の種にございます。
○今週の隠密度→☆☆☆
  またも一豊・千代の寝室に侵入して妨害する六平太。
  わざとじゃないのか。
○今週の信長度→☆☆☆☆
  本能寺の変に向けて一段とハイテンションに。
○今週のお笑度→ゼロ
  今週は全然笑えなかった気が。
 
 

 
次回は第19回「天魔信長」。
濃姫と光秀があやしい。

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2006年4月30日 (日)

「功名が辻」第17回「新しきいのち」

まずは
今週の「功名が辻」チェック(5段階評価)

○今週の功名度→☆
  今週も功名なし。転戦に次ぐ転戦のはずなのに
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  千代,女の子を出産せり
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  今週も六平太が活躍すれど,小りんの出番なしでマイナス1
○今週の信長度→☆☆☆☆☆
  怒りの信長様,キターッ!
○今週のお笑度→☆☆
  旭の手鼻ネタだけ。ちょっと下品

 

冒頭,
おなかが目立って大きくなった千代のために
赤ちゃんのための肌着(←正式名称が分かんない)を縫う
一豊の母・法秀尼@佐久間良子と伯母・きぬ@多岐川裕美。
超が付くベテラン女優のお2人だが,
美しく年齢を重ねておられるのはさすがである。

そこに
同じく身重の堀尾茂助の妻・いと@三原じゅん子が登場。
中村孫平次の妻・としの男児出産を
千代たちに知らせただけで去っていった。
それだけなら
何も身重をおしてまで
無理して一豊宅に来なくてもいいのに。
法秀尼も「騒々しい方じゃ」と苦笑。
それにしても
こんなに明るい三原じゅん子というのは,
その昔の
「GO!GO!チアガール」の”姉御”役を
記憶している者としては
違和感がありまくり。
若い人には分からない話だな,スマン。

 

男たちのほうに目を向けると
竹中半兵衛@筒井道隆の肺病が
だんだん悪化してきたようで,
秀吉は一豊を連れて半兵衛宅を見舞い。
対面した半兵衛はやはり顔色が悪く,
いかにも具合が悪そう。
(もっとも初登場時から
青白かったような気もするが)

半兵衛はゴホゴホと咳をしながら
「それがしの遺言と思って聞いてくだされ。」と
前置きした上で,
上杉と戦になっても
北国に援軍に出てはならないと
(例の感情のこもらない台詞回しで)秀吉に忠告。
 

その後,
信長による転戦に告ぐ転戦,
更には安土城建設への従事により,
秀吉や一豊たちは1年以上も長浜に帰れない状態が続く。
 

 

そんなある日,
千代が池の畔の小屋で涼んでいると
音もなく六平太が登場。
「何も言わずに1年以上もどこに行ってたの?」
という千代のセリフからして
1年以上も前に姿を消していた模様。

上杉,毛利の情勢調査に行っていた,
姿を消す前に一豊にはきちんと別れを告げていた,
と述べる六平太。
一豊は六平太が去ったことを
黙っていたわけだ。
確かに,一豊にとっては
千代に話しづらいだろう。
六平太絡みのことを千代に告げるとすれば,
小りんのことにも
どうしても触れざるを得ないからね。
(なお,小りんはどこかに姿を消したとのこと。)

加えて
六平太の思い人が千代であることを
一豊もそれとなく気づいていて
六平太の話題を忌避する気持ちもあるのかもしれない。
六平太,ちょっとストーカーっぽく思われてるのかも。

その六平太,
千代に対して
一豊を上杉謙信との戦いに向かわせないように忠告。
半兵衛と同じ結論に達したようだ。
ただ,
半兵衛が軍師の立場から
秀吉や一豊に自分の考えを伝えたのに対し
六平太が千代にこの話を伝えたのは
「千代が悲しむ顔を見たくないからな。」が理由。

そんな六平太だが,
他人の妻になって
身ごもって大きなおなかである千代を見ていて
どんな気持ちなのだろうか。
複雑な感情を持ちつつも
無理してダンディーに振舞っているようにみえる。

と思いきや。
その場で突如,産気づく千代。
六平太は大あわてで
せっかくのダンディーさも崩壊。
この辺りの変化も上手い。さすがは香川照之である。

 

その夜,
千代は無事に女の子を出産。

出産といえば,
去年の大河「義経」では
静@石原さとみが
リアルな陣痛・出産シーンを演じていたので
今回はどうかな,と思っていたのだが,
千代はスムーズに出産。
静と千代ではシチュエーションが違うから当然か。
というか,
陣痛で苦しむ姿を正面から映し出した「義経」の静の方が
例外的なのだろう。
(静の場合は,
出産直後に赤子が殺害されてしまうので,
産みの苦しみを強調することで,
後の静の悲しみがよりいっそう印象付けられることになる。)

 

出産してしばらくした後,
千代は
秀吉の妹・旭の新しい夫・副田甚兵衛@野口五郎の求めに応じて
気が塞いでいる旭の見舞いに行く。

登城した千代は旭に向かって
「気が済むまで私を打ってくださいませ。」
と告げる。

オラ,そんなことできねえだ,
とでも言うだろうと思っていたら,
旭は千代に擦り寄ってきて
左ほおをバッチーン!
本当にぶつなんてひどいよ~(泣)。
フェイントであった。

ぶたれた千代は
旭に向かって
自分の母親が目の前で殺された日のことを話した上で
戦国の世に生きる者は
赤子のように
お腹がすいたら食べ,眠りたいときには眠り,
泣きたければ泣き,怒りたければ怒る,
それでいいではないか,
と諭す。
影で聞いていた甚兵衛も姿を現し,
一緒に秀吉様に向かって怒ろう,と旭に告げる。
大声で泣き出す旭。
吹っ切れたようだ。

千代のセリフがとてもよかった。
よく考えてみると,
明日の命も知れない戦国の世に生まれちまった以上,
好き勝手に生きようや,
という意味にも取れるのだが,
この際,細かいことは気にしないこととしよう。

この後,
泣きながら手鼻をかむ旭に驚いて
甚兵衛がはな紙を差し出すというギャグがあったけど,
あんまり面白くなかった。
野口五郎といえば,
かつて「カックラキン大放送」(←これも若い人は知らないだろ)で
活躍した人なので,
今後のギャグの冴えに期待。
登場シーンがどの程度あるのか分からないけどね。

 

さて,
安土築城も一段落し,
1年ぶりに帰宅した一豊は
庭で娘「よね」と初めて体面するも,
怖がって泣く「よね」に苦笑い。
へえ~,最近は赤ちゃんでも怖がる演技ができるのか,
と驚くと共に感心したが,
その後の部屋の中でのシーンでも
「よね」は一豊に抱かれた途端に泣いていた。
どうやら
「よね」役の赤ちゃんが
上川一豊と相性が悪くて泣くので,
それに合わせて脚本を作ったというのが正解かな。

 

一豊は長浜在住中に
明智光秀の妻・槙の求めに応じて
千代と共に坂も途上を訪ね,
光秀・槙夫妻とその末娘・玉に面会。
前に岐阜城下で
千代が玉と出会ったときには
玉はまだ七,八歳の子役だったのが,
今回は長谷川京子になっていた。
玉についてだけ20年近い年月が流れたらしい。
特殊相対性理論か何かか?

 

場面は変わって安土城。

安土城の素晴らしさを自慢する信長に対し,
濃姫は「そんなことよりも」と言った上で,
情けを持たないと家臣は付いてこないと忠告。
怒った信長は忠告を無視して部屋を去る。
このシーン,
次第に顕わになってきた信長の狂気を
描きたかったんだろうけど,
築城がなった城を見せたくて呼び寄せた正室に
お祝いの言葉もなくいきなり批判されたんじゃ,
信長じゃなくても怒ると思う。

その信長,安土城内の軍議で
秀吉に北国にいる柴田勝家への援軍を命じる。
ちょっと抵抗する秀吉だったが,
信長に凄まれてすごすごと退散。

 

長浜に戻った秀吉は
信長を説得できなかった弱気を半兵衛からなじられ,
家臣たちと頭を抱えるが
出陣しないわけにもいかない。
ここで
なぜか半兵衛ではなく
前野長康@石倉三郎が知恵を出す。
秀吉軍はいったん柴田陣営に到着するも
勝家が出迎えに来なかったのは
自分たちは来なくてもいいということかと
難癖をつけ,
激怒した勝家から「帰れ!」と言われたのを
言質にして
本当に長浜に帰ってしまったのである。

帰ったのはいいけど,
当然,信長は激怒し,
「猿の首をはねよ」と命令。
秀吉と家臣たちは大ピンチに。
この策のどこが「知恵」じゃい!(怒)

石倉三郎の意見なんかを採用するから
こーなるんだ。
筒井,目の前で聞いていたのに
何故止めないんだよ。
おかけで上川様がピンチじゃねーか。

・・何だか,怒りのあまり
役と俳優の区別が
だんだんと付かなくなってきたな。
(石倉さん,筒井さんのファンの方がいたらすいません。)

 

次回は第18回「秀吉謀反」
予告映像で
どこかの城の天守閣がドッカーンと爆発。
まさか長浜城?
(↑そんなわけないだろ!と突っ込んで。
もちろん,
名茶器「平蜘蛛茶釜」と共に自爆した武将の話のはず。)

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2006年4月26日 (水)

「功名が辻」第16回「長篠の悲劇」

(今週の「功名が辻」チェック・5段階評価)

○今週の功名度→☆
  長篠の戦があるも,たいした功名なし
○今週の愛情度→☆
  千代が一豊の仕事を妨害,険悪ムードに
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  六平太が大活躍
○今週の信長度→☆☆☆
  二週ぶりに登場もセリフ少なし
○今週のお笑度→☆☆
  仲間由紀恵に変な顔させてどーすんの?
 
 
 
今回から5段階評価の「功名が辻」チェックを
冒頭に載せることにした。
評判がよくなかったら,来週から元に戻すかも。

今回は信長様が前々々回以来の御登場で,
久しぶりに歴史的ストーリーの展開があった。
もちろん,
今回のタイトルになっている長篠の戦である。

一豊たち秀吉軍は
まず岐阜に行き
他の織田軍と合流するが,
ここで足止めを食らってしまう。

梅雨の雨が降る中,
岐阜城下の宿屋らしき部屋の中で談義する
中村孫平次,堀尾茂助,五藤吉兵衛,祖父江新一郎
そして六平太の5人。
400石の一豊様はこの宿にはいないらしい。
一豊の家臣たちと同じ部屋に押し込められたんじゃ,
孫平次の一豊に対する嫉妬心に
ますます火がつきそうである。
そういえば,
前々回で生じた一豊・孫平次間の冷戦は
まだ解決していないけど,この後どーなるんだろ。
スルーしちゃうことはないと思いたいけど。

なぜ信長様が出撃しないのかといぶかる
孫平次と茂助に対して,
雨が降っているからだと答える六平太。
つまり,鉄砲が使えないからだというわけね。

一方,
岐阜城内では,
信長が秀吉に対して
長篠に鉄砲柵を何日で作れるかを下問。
秀吉は
半日もあれば作れると答えた上で,
家康からの援軍要請が矢の催促だと上申するが,
信長は「いつ出陣するかは雨に聞け。」と回答。
六平太の読みは
ばっちり当たっていたわけだ。

半日で鉄砲柵を作るためには
建築・土木に優れた能力を発揮する源助(旭の夫)が
必要だというわけで
秀吉の命により岐阜から長浜に一豊が使いに出される。
ところが(というよりも案の定かもしれない),
ここで一騒動。
長浜城内での説得の場で,
旭となかが源助の長浜行きに反対しただけでなく,
一豊と同行した千代が反対論に加担してしまうのである。
当の源助は長篠行きに傾いているというのに。

結局,
自分の命に代えても源助を守るという
という一豊の約束と
寧々の口添えにより
源助の長篠行きが決定。
一豊をにらみつける千代がちょっと怖い。

直後,千代は
寧々から別室に呼び出されて
叱責を受ける。
「我が夫を難ずることは許しませぬ。」と千代に言う寧々。
千代を呼んだのは反対論者を説得するためだったとも述べる。
柵がスムーズにできなければ,
織田軍が苦戦して
下手すれば秀吉や一豊の命も危ないわけで,
寧々の怒りは当然というところだろう。

城から家に戻った千代は
フラフラと元気がない。
「さと」(実は小りん)から水をもらって飲んだ途端
吐き気がしたらしく,
その場を立ち去る。
小りん,ついに一服盛ったか,と思いきや,
妊娠の兆候だったのだった。
千代自身はこの時点でまだ気づいていないが。

場面は変わって
長篠で源助の指導の下
雨の中を鉄砲柵作りに勤しむ秀吉軍。

陣屋で鉄砲をいじっていた一豊は
雨を見ていて信長の意図に気がつく。
「そうか!信長様は雨が止むのを待っていたのか!
雨が降っていては鉄砲は使えんからな。」
あの~もしもし,一豊様,
六平太はとうに気がついてたんだけど。
と思ってみていたら,
やはり六平太から
「殿もようやく頭に血が巡ってきましたな。」と
チクリと嫌味を言われていた。

今回の大河では
今までのところ,
一豊はかなり出来る男風になっているが,
原作本(by司馬遼太郎センセイ)では
これと言って取り柄のない
平凡な男として描かれている。
(千代が心の中で
一豊のことを(大した才能もないくせに)と評する
場面すらある。)
大河版の一豊は
原作と違う”出来る男”路線で
このままずっと行くのかと
思っていたんだけど,
今回から
原作にあわせた路線修正(つまり平凡路線)が
始まったのかもしれない。

鉄砲柵は予定通り半日で完成し,
織田軍は武田軍を鉄砲で迎え撃って大勝利を収める。
この辺り,
意外とあっさりとした描かれ方だったが,
主人公の一豊が大した活躍をしないので
仕方がないところか。

ところで
長篠の戦で
織田軍は信長の集めた3000丁の鉄砲により武田騎馬軍団を破った,
という一般に流布している話には
以前から批判が強いようだ。

①織田軍の鉄砲の数は1000丁とみられる。
②信長が他の大名より鉄砲に強い関心を示したことが伺える良質の資料がない。
③武田軍に他の大名に比べて強力な騎馬隊が存在した形跡はない。
④実際に参戦した者の回想に鉄砲の話が出てこない。
 むしろ,長篠の戦というと野戦築城のことが思い出されている。

といった辺りが主な批判点らしい。
そもそも
織田・徳川連合軍は武田軍の倍以上の兵力だった上,
野戦築城(今日の本編では要塞化と言っていたが)して迎え撃ったのだから,
前者が勝ったのはむしろ当然だと言えるのではないだろうか。

 
で,
これを今日のブログのネタにしよう,
などと考えながら番組を見ていたら,
制止を振り切って
柵の様子を見に舞い戻った源助に矢がザクッ!
源助死亡・・・・って何だそりゃ!?
「長篠の悲劇」ってそういうことだったのけ?

私の認識では,
旭の夫は農夫出身であったけれど,
秀吉に取り立てられて武士になり,
後に関白になった秀吉が家康を懐柔するために
旭を後室に送り込む際に離婚させられた,
ということだったはずなんだが。
(「女太閤記」の甚助@せんだみつおも
「秀吉」の仲蔵@岡本健一でもそうだった。)

調べてみると,
朝日姫(←この表記が一般的かな?)の前夫は
佐治日向守とも副田甚兵衛とも言われており,
経歴はおろか名前すらはっきりしないようなので,
農民時代の夫と長浜城時代以降の夫が別人という設定も
あり得るところではあるようだ。
とはいえ,
源助役の役者さんも
こんな形の退場には驚いたんではないだろうか。

六平太から
源助の死を聞かされた千代は
自害を口にする。
当然ながら止める六平太。

お前の中には新しい命が宿っているんだ,
一豊とお前の子だ。
千代の動きを見ていて分かった,
俺は小さいときから千代を見ているからな。

本当に毎度ながら見事です,香川照之氏。
今回は千代・一豊夫婦のやりとりよりも
六平太の語りの方が良かったくらい。
これで秀吉役(by「利家とまつ」)さえ
連想しなければなあ。(←しつこい?)

小りんは
千代の妊娠を知って
一豊宅から去ることを決意。
六平太に向かって一言「あばよ!」と捨てゼリフ。
かっこいい。
(けど,
「あばよ」って
戦国時代にも使われていたのかな?)

この後,
千代,一豊の夫婦は長浜城で旭と面会し,
城の庭で揃って自害しようとするも,
その場に飛び込んできた秀吉が阻止。
秀吉は旭に土下座した上で泣いて詫びるのだった。
過去の感想では
柄本秀吉の批判ばかり書いてきたけど,
今日の演技はちょっと感動させられたなりよ。

それにしても,
一豊が自害寸前まで追い込まれたのは
源助を長浜に連れて行くよう周囲を説得するのに苦労し,
自分の命をかけると言明してしまったせいなんだけど,
源助本人が行く気だったのに説得が難を極めたのは
千代が反対論に加担したことにも一因があるわけで,
今回の千代の言動はマッチポンプである。
先の寧々による叱責は
この辺りも見越していたのかもしれない。

その後も元気のない旭を
見舞いに行った千代は
旭から笑わせてほしいと言われて
自分の家の庭に来るスズメの田吾作(何だ,それ)
の顔まね(?)をしてみせる。
これが今週のギャグらしいが,
仲間由紀恵に変な顔ギャグさせてどーすんのよ,
脚本さん,演出さん。
旭は何だか辛そうに笑っていた(あるいは失笑かも)。

最後に旭の新夫候補として副田甚兵衛が登城。
役者さんは
新御三家(←我ながら古いな)の一人・野口五郎。
新御三家では
郷ひろみが大河に多数出演しているが
野口五郎は「八代将軍吉宗」での
吉宗の次兄・徳川頼職役以来ではなかろうか。
そういえば,
西城秀樹って大河の出演がないよな。

あ,忘れてたけど,
千代の母方の伯父で養父の不破市之丞@津川雅彦が
今回で死去して退場。
大物役者にしては
意外と出番が少なかったけど,
ともあれご苦労様でござった。

次回は第17回「新しきいのち」 
千代に女の子誕生れす。

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2006年4月17日 (月)

「功名が辻」第15回「妻対女」

いや~,凄かった,ダイオウイカの映像。
いえね,「功名が辻」の直前の番組の「生きもの新伝説」の話。
大河ドラマを見ていると
どうしても時々は直前番組も見ることにになるわけよ。
ここんところは
ずっと子供向け番組ばっかりだったんだけど,
「生きもの新伝説」は大いに期待できそうだ。
地上波で日曜午後8時から大河を見ている人以外は
分からないネタだな。
スマン。

肝心の「功名が辻」のほうだが,
今回は,冒頭,祖父江新右衛門@前田吟が
隠居と嫡男・新一郎への家督譲渡を宣言。
これで以前の感想で予想したように
新一郎の出番が増えることになるかどうか。
 
新右衛門が引退宣言したその夜,
寂しさのためか
一人外で酒を飲む五藤吉兵衛@武田鉄矢。
慰めようと出てきた千代に対し
自分は黒田城落城の折から一豊を育ててきた,
父親のようなものだ,
と延々と演説をする吉兵衛。
今回に限らないけど,
この吉兵衛には
どうみても金八先生が入っているとしか思えない。
楠木正成(by「太平記」)役の時は
そんな感じはぜんぜんしなかったんだが。
今回の大河では
あえてそういう感じの演技をしてんのだろうか?
 
それならば
いっそのこと
星野達郎(by「101回目のプロポーズ」フジ系)も
演技に入れてみたらどうだろう。
五藤吉兵衛為浄は
史実どおりに話が進んでいくと
天正11年の伊勢亀山城攻防戦の折に討死するんだが,
その時に

矢が飛んできてグサッ!→吉兵衛「僕は死にましぇん」と絶叫

とか。
やるわけないか。

話を本編に戻すと,
今回も信長様の登場はなく
歴史上の展開は先週に続き一休み。
メインは
山内家に乗り込んできた六平太と小りんの話である。

六平太は,
突如として一豊宅の前に現われ
鉄砲の名手として一豊の家臣たちに一豊へのとりなしを依頼。
たまたま通りかかった千代にも
初対面の振りをして挨拶する。
千代,明らかに動揺するが,周囲の家臣どもは気づかず。
 
その夜,
寝室で千代が一豊に寝物語で,
六平太の仕官希望の話→実は元から知り合い→実は・・・
という順で
六平太が忍びであることを話そうとした瞬間に
寝室の襖がドーンと開いて
天井から六平太が降臨。
千代と一豊は二度びっくり。
もっと登場のタイミングを考えてあげろよ,六平太。
 
六平太の顔を見て
以前にも出会ったことを思い出す一豊に対し,
自分が忍びであることを打ち明ける六平太。
これで夫婦そろって
六平太の真の姿が分かったわけだ。
 
翌日,
千代は六平太に本当の目的を話すように頼むが
六平太は
武田との戦の際に一豊を守るために来た,と答える。
そしていつもの言葉を千代に告げる。
「これだけは信じろ。俺は千代の味方だ。」
毎度ながら,
六平太の千代に対する微妙な気持ちを
素敵に表現する香川照之の演技が良い。
六平太にとっての千代は,
思い人的存在と妹的存在の中間というところなのでしょうかな。
(しかし,
こんないいシーンでも
香川照之の顔を見ると秀吉役(by「利家とまつ」)のことを
どうしても思い出してしまうのであった。)

対する千代の気持ちは
明らかに兄的存在という以外はない感じ。
あわれ六平太。
 
 
こうして食客となった六平太のところへ
ある夜,今度は小りんが現われる。
帰れというのに帰らない小りん。
仕方なく,
翌朝,六平太は小りんを自分の妻「さと」として
一豊・千代の夫妻に紹介。
一豊は当然嘘だと分かるわけだが,
初対面の千代はこの時点では素直に信じたようだ。
 
この後は
千代・一豊と小りんのやりとり場面がつづく。
てっきり
小りんが千代に自分の正体を明かして
嫌がらせをするのかと思いきや,
最後まで表向きは身分は隠していた。
ただ,
千代は
庭で花摘みする小りんに声をかけて
会話を交わした時点で
早くも正体に気づいた様子。
だって
花切バサミを持って千代と話をする小りん,
殺気がありすぎだもんな。

その晩,
厠に入っている一豊に
のぞき窓から顔を見せる小りん。
後ろにぶっ飛んで厠の戸を飛ばす一豊。
久々に上川一豊に体を張らせるギャグだった。
 
翌日,針仕事をしている時に
「さと」は千代から
一豊との間にまだ子供がいないと聞いて
「私が一豊様の御子を生んで差し上げます。」と
厚かましくも言うのであった。
これでは
表向き六平太の妻の振りをしている意味がない。
正体を隠せという六平太の命に
実質的には背いているわけで,
もし
こういう言動が六平太にばれたら
千代への嫌がらせと合わせ技で
折檻を受けるぞ,きっと。

その晩も
小りんは
夜中に厠から帰る途中の一豊に迫るが
一豊は断固拒否。
寝室に戻った一豊に
千代は小りんの正体に勘付いたことを告げ
一豊を小りんに渡さないと宣言。
その時,出陣の法螺貝が鳴り響いた・・・
というところで,以下は次回につづく。

 
総括すると,
今回の小りんはシリアスシーンも含めて
今ひとつだったかな。
小りんの矛盾する面の共存が
うまく表現し切れていない感じ(←なんかエラソ~だが)。
ただ
「義経」の静@石原さとみの例もあるし,
今後,長澤まさみが急成長して
視聴者を感動させてくれることを大いに期待しよう。

一豊と千代のやり取りは
相変わらず良かったが,
歴史的動きが全然ないせいか
ちょっと間延び気味。
こういうときこそ,
夫婦コメディを多めに入れればよいのに。

ところで,
六平太と小りんってどういう関係なんだろうか?
小りんがぜんぜん言うことを聞かないところからすると,
上司みたいな感じではなさそう。
妹弟子みたいな存在なのかな。

おまけだが,
今回冒頭の新右衛門の隠居宣言のシーンに
第7回「妻の覚悟」で活躍した
新一郎の弟・徳次郎が
医師になるために上京する
というストーリーが
半ば強引に挿入され,
子役のささの堅太君も多分これでフェードアウト。
なかなかの熱演,ご苦労様でござった。

大河の子役が
後年の大河でレギュラーで活躍した例は
いくらでもあるので,
(例えば「義経」で平宗盛役をやった鶴見辰吾は
79年の「草燃える」で少年時代の源頼家を演じている。)
またいつか登場してくらはい。

子役といえば,
「義経」で少年時代の義経を演じた
神木隆之介君(@映画「妖怪大戦争」の主役)は
あの年齢で神業的な演技力であった。
どうみても,成人後の義経よりも・・・
いえ,タッキー義経はとても美しかったです,はい。

何か,今回は本編と関係ない話ばかりになったな。

次回は第16回「長篠の悲劇」
これで第1回のプロローグのシーンに
ようやく到達することに。

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2006年4月 9日 (日)

「功名が辻」第14回「一番出世」

今回は信長様が登場しなかったこともあり,
オープニングのキャストロールで
トリをつとめたのは羽柴秀吉@柄本明。
柄本は大河でもおなじみの超ベテランだが
(「太平記」の高師直はとても良かった。
今回の大河でのセリフの聞こえづらさは
何かの間違いだと思いたい。),
トリになっているのははじめて見た。
 
さて,信長が出なかったことからも分かるように,
今回は歴史上のストーリーはほとんど進展なし。
すごろくでいえば,一回休み,みたいな感じである。
 
その代わり,
ホームドラマチックなストーリーがからみあう展開だった。
 
まずは,
一豊の出世をめぐる男たちの感情の行き違いの話。
禄高400石になった一豊に対し,
同僚の中村孫平次(一氏)と堀尾茂助(吉晴)は150石のまま。
孫平次は城下での普請の現場で
茂助に対して一豊への嫉妬を口にする一方,
城内では
一豊を「伊右衛門様」と呼んで頭を下げる。
 
きっとこのあとに
何か出来事があって
わだかまりが溶けるんだろうと
思って見ていたら,
結局,今回は最後まで
孫平次との仲はそのままだった。
もう一方の
茂助は最後に女房・いと@三原じゅん子と
一緒に一豊宅に風呂に入りに来て仲直り。
なんだそりゃ。
 
気になったのが,
150石と400石って
そんなに差があるものなのか?
ということ。
禄高そのものよりも
知行取り(自身に領地あり)と
蔵米取り(米の現物支給)の違いを
強調した方が分かりやすいんではなかろうか。

 

もうひとつのストーリーは,
秀吉の母・なかと妹・あさひの登場。

なかの方は
秀吉がいつの間にか
城内に呼び寄せていたらしい。
そうとは知らない千代は,
百姓の媼かと思い,
野良仕事を手伝ったりしたところ,
あとで秀吉の母親と判明し,
一豊と夫婦そろって平伏するという
水戸黄門的の印籠取り出しみたいな展開。
何だかな~と思ってしまった。
それと,
秀吉が寧々を浮気で悩ませていることに怒ったなかが
秀吉にビンタを食らわせるシーン,
ビンタが優しすぎ。
かつての大河「秀吉」(もう十年前になるんやね)の時は,
たしか市原悦子が竹中直人に
思いっきりビンタを食らわしていたはず。
以前の回の
光秀に対する信長の折檻シーンもそうだったけど,
体罰は本気でやらないのが
今回の大河の方針なのだろうか。
上川一豊には
体を張った顔面打ちギャグをやらせているのに。
 
文句ばかり書いたが,
なか@菅井きんの名古屋語の台詞回しは
たとえ何ちゃって名古屋語だったとしても,
違和感なく自然に聞こえた。
流石に超ベテランである。

あさひ@松本明子だが,
なぜか
新右衛門の妻・ふね@熊谷真実とそっくり。
二役で再登場かと思ったげな。
松本明子って熊谷真実の妹だっけか?(そりゃ松田美由紀だ。)
それにしても
83年組のアイドルの中で
最後まで生き残るのが松本明子になるとは
当時は思いもよらなかった。
もっとも,
岩井小百合は今でも歌手活動を続けているらしいし,
小出広美はたまに雑誌で・・・って
大河と関係ないのでやめとこう。

千代と一豊の会話の場面だが,
今回はたくさんあって私的には大満足。
千代が
風呂に入っている一豊から
同僚の態度についての愚痴を聞いているシーン,
一豊が寂しげな様子を見せたときに
「心得違いです,と言いに
これから中村様と堀尾様のところに行きます!」
と行きそうになる千代を
あわてて一豊が止めるというコメディに笑った。
大河なんだから,
顔面を打つみたいな体を張ったギャグよりも,
この場面のような
会話のやり取りで笑わせるコメディの方がいいと思う。
 
それでもギャグが面白ければいいのだが,
今回のはつまんなかった。
千代が寧々の着物の裾を
踏んづけるだけなんだもんな。

 
  
次回は,第15回「妻対女」

タイトルから想像がつくとおり,
小りんが再登場。
ちょっと楽しみ。

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2006年4月 4日 (火)

「功名が辻」第13回「小谷落城」

今回はタイトルどおり小谷城落城前後の話に終始。

冒頭,小谷城攻めの織田軍の陣営で
小谷城攻撃がなかなか始まらないことに
いらつく一豊の家臣・祖父江新一郎(新右衛門の息子)。
ここ数回,
新一郎の登場度が目立ってきている気がする。
今回のオープニングのキャストロールでは
新一郎@浜田学は単独で出ていたし,
段々と扱いを大きくしていく予定なのかもしれませんな。

一方,
岐阜城下の秀吉宅では
千代と寧々が小谷城攻めについて
談義中。
小谷城にいるお市の身を案じる千代に向かって
寧々は
「信長様とお市様の間には
兄と妹以上の思いがあるから」
と説明。
「兄と妹以上の思い」って
どういう設定なんだろ?
千代もしばし絶句。

さて,
当初,長政と共に小谷城で果てるつもりだったお市は
長政の嫡男・万福丸を必ず助命するという
秀吉の言葉を信じて小谷城を落ち,
織田軍の陣営に参じる。

今回の大河では
万福丸はお市の子ではないという設定。
お市の嫁いだ時期と万福丸の年齢から
お市の子ではないという説があるようで,
そっちの説を取ったわけだ。
万福丸を演じる男の子のおびえた演技が
リアルで素晴らしい。
最近の子役は本当に上手いな。

小谷城はあえなく落城。
浅井長政@榎木孝明もここで退場。

直後,
万福丸殺害を秀吉に対し命じる信長。
これを受けて
秀吉は一豊に万福丸の磔を命じるも
一豊は「できません!」と抵抗。
秀吉と一豊の間で
激しい口論が繰り広げられる・・・んだけど,
今回も秀吉@柄本明のセリフが
さっぱり聞き取れん。
テレビのボリュームを上げても
声がうるさいだけで
ほとんど意味が分からんかった。
あとで
一豊が千代に万福丸殺害を告白するときに
一豊がわざわざ秀吉のセリフを
復唱してみせるシーンがあったけど,
製作サイドの方も
柄本秀吉のセリフの聞き取りづらさを
フォローするためにそうしたのかも知れない。
柄本秀吉も上川一豊も迫真の演技だっただけに
セリフが聞き取りづらいのは本当にもったいないと思う。

最後の秀吉の捨てゼリフ
「わしの命に逆ろうのは謀反じゃ~!」のとこだけは
ようやく聞き取れた。
だけど
この時点の一豊にとって
秀吉は組頭に過ぎないはずで
謀反はおかしいのでは?
ま,このすぐあとに直臣化したわけだけど。

結局,
万福丸を磔にして殺害させる一豊。

憔悴して帰宅する一豊を
千代が出迎えた途端,
信長様本人が乗馬して門前に登城。
千代に打掛を持って登城するよう御下命。
あわてて家に戻ろうとした千代は
入り口で足を引っ掛けてすっ転びかけるが
何とか持ちこたる。
「早くしないと殺されるぞ」という一豊に
「ヒィー」と悲鳴をあげる千代。
この辺りのやりとりが今回の唯一のギャグだった。
ギャグは多すぎるとやかましいが,
少ないと寂しい(←勝手な視聴者)

城から帰宅した千代に
一豊は万福丸を殺害したことを
隠し切れずに打ち明けてしまう。
千代は「何ということを・・・」と言いつつも
それ後悔するやさしい人でうれしい,
と慰める。
一豊@上川隆也の涙を流しながらも
淡々と言葉をつなぐ演技がよい。
去年のやたら騒々しい大河は
何だったんだと思うくらい。
(タッキーファンの方々,すいません。
去年の大河も面白いところはたくさんあったんだけどね。
鬼一法眼@美輪明宏が登場してムササビが飛び回るところとか。
大河というよりもファンタジーみたいだったけど。)

浅井長政らの髑髏の盃で宴会を開いた後,
一人になった信長は
長政の髑髏の前で大笑した上で,
「ワシはお主が好きだった。」と告白(?)
信長様,目がいっちゃってる。

ともあれ
小谷城攻めの功績により
秀吉は12万石の城持ち大名に。
一豊は400石の領地持ちになると同時に
名実共に秀吉の直臣になった。
 

一豊宅での祝いの席上,
領地の唐国ではなく
秀吉の本拠地である今浜への転居を
千代から勧められた一豊は
躊躇しつつも千代の言に従うことを決意。

次回・第14回は「一番出世」
どんどん出世していく一豊は
もはや馬1頭買うくらい何でもない御身分にみえるけど
へそくりで馬を買うエピソードは
どのタイミングで出てくるんだろうか。

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2006年3月26日 (日)

「功名が辻」第12回「信玄の影」

本日のオープニングは武田信玄と武田軍の解説からだったが,
その時に紹介された武田信玄の肖像画は
現在では武田信玄かどうか疑問視する声が強いもの。
(ただし,やはり信玄像であるとの再反論が出されているらしい。)

本編では案の定,武田信玄は出てこなかった。

さて,本日は
一豊と小りん,六平太のやりとりと
歴史の流れ(武田軍動く→足利義昭挙兵→信玄の死・義昭追放)
の二本立てのストーリー展開で,
千代の出番はほんの少しだけ。
ひょっとしたら今までで最小のセリフ量かもしれない。
一豊の家臣2人もほとんど登場せず(新右衛門@前田吟は非登場か?)。

一豊にストーカーのごとく付きまとう小りん。
小りんは情報を得るために一豊を篭絡しているのかと思いきや,
いつの間にか本気でほれていたのであった。
千代の時といい,
今回の大河では小娘キラーな一豊様である。
(去年の大河の主人公はジジイキラーであったが。)

本来はコメディシーンと思われる
小りんが一豊に向かって「切れー,切れー」と叫ぶ場面は
全然笑えなかった(台詞回しが今ひとつかも)。
やはりコメディは
千代@仲間由記恵でないとあきまへんな。
でも
シリアスシーンでの小りん@長澤まさみは
なかなかよかったかも。

小りんを追い払ったものの
やはり気になって探しに出た一豊に
今度は突如,六平太が襲い掛かり,
自分と手を組めと迫るも
「自分は日輪の下で功名を立てる。そう千代に言うた。」と一豊は拒否。
六平太は信玄が死の病にあることを告げて去っていく。
恋敵の一豊から「日輪の下で」なんて言われてしまっては,
辛いですな。
その辛さをそこはことなく醸し出していた香川照之はさすがだ。
NHKのHPもバック転よりそっちに注目してほしい。
とはいえ,あのシーンは吹き替えなしだそうで,確かにそれも見事ではある。)
ただ,惜しむらくは
香川照之って秀吉(by「利家とまつ」)のイメージが抜けきれないこと。
あの顔を見るといまだに秀吉を連想してしまう。
それほど秀吉役にハマっていたということなのだが。

秀吉の話が出たついでに言うと,
今回の秀吉様@榎本明,
なぜか信長様以上にセリフが聞き取りづらかった。

そういえば,
今週のすっころび役は
一豊ではなくて将軍様だった。
一豊は自分が顔面を打つ代わりに
小りんを顔面から地面に叩きつけていた。

 

それにしても
千代の登場シーンが少ないと
感想も今ひとつ盛り上がらんな。
 
次回は「小谷落城」。
予告を見る限りでは
千代の登場場面がいっぱいありそうだ。

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2006年3月19日 (日)

「功名が辻」第11回「仏法の敵」

今回の小りんネタはちょっとだけだった。
冒頭で一豊が小りんに命を助けられたことを
回想したシーンだけ。
少しさびしいが,あまりこのネタで毎回引っ張っても
くどいしな。

くどいと言えば,今回も上川隆也が体を張ったギャグがあった。
側室にしたい女子がいるならお連れくださいませ,
と千代が言ったのを聞いた一豊があわてるシーンで
滑って顔面からズットーンと倒れるというもの。
これからも毎回上川氏は顔面を打つのであろうか。

さて,今回は
一豊夫妻から教育を受ける秀吉の甥っ子・治兵衛のシーンと
横山城および延暦寺での合戦シーンの2本立てで展開。
岐阜城下での千代中心のシーンと
合戦場での一豊中心シーンの2本立てというのは
定番になってきましたな。

千代は治兵衛に初対面で頭を下げていたけど,
なぜかその後は「治兵衛」と呼び捨て。
秀吉の縁者なんだから,
せめて治兵衛「殿」くらいは付けてほしい。
それとも,寧々のいるところでは尊重しておいて
目が届かなくなると呼び捨てにしている
という設定なのか?

横山城下で戦心にはやる一豊をいさめる竹中半兵衛。
元恋敵の軍師様からいさめられては一豊も従わざるを得ませんな。
セリフに鷹揚がないのは足利直冬(「太平記」)以来ずっと変わらない筒井道隆だが,
半兵衛のような冷静キャラではなかなかマッチしていて良いかも。

その後,一豊は
秀吉に従って比叡山延暦寺包囲に加わるも
足利義昭が朝廷に奏上して得た勅命のため
合戦なくして終わり,
いったん岐阜に戻る。
 
一豊「千代,こたびも命拾うたぞ!」
千代「お命の持ち帰りこそ,功名の種にござりまする。
無事のお帰り,うれしゅうございまする。」
このやりとりはいいねえ。
これも何回も聞かされているわけだが,
くどいとは全く思わない。
ごくごく短いやりとりだが,
同じセリフであっても,
毎回微妙に変化が付いていて
上川隆也と仲間由紀恵の演技力が光る。

さて
2度目の延暦寺攻めを命じる信長を
いさめる光秀は信長に足蹴りにされる。
この足蹴りシーンだが,
足蹴り行為自体はなぜか映像に現われてこなかった。
足蹴にする直前→(間がとんで)→光秀が壁にドーンとぶつかる
という感じ。
さすがに坂東三津五郎を本当に足蹴にはできなかったのか,舘ひろし。

その舘ひろしの信長,どうにもセリフがくぐもっていて聞き取りづらい。
今回に限らず,この大河での舘ひろしの信長は
全体的に年取りすぎの感じが強い。
大河で信長役の俳優が50歳を過ぎているのは
「秀吉」の渡哲也以来だそうだが,
渡哲也演じる信長はもっと若々しくて神々しかったぞ。
(去年の清盛役ではさすがに年取ったと思ったけど,神々しさは相変わらずたった。)

延暦寺焼き討ちのシーンでは
一豊は同僚の堀尾茂助や中村一氏と共に
女子供や僧(非武装の)を殺害する寸前までいったが
秀吉の気転により彼らは無事に逃げていった。
この頃は
信長の命令をサボタージュしてでも
人命を救っていた秀吉だが,自分が天下人になってからは・・・
というようなことに今後なっていくんでしょうな。
 
ところで,この延暦寺のシーンで
堀尾か中村のどっちかが(どっちか分からなかった)
一豊のことを「伊右衛門!」と通り名で呼んでいたのは良かった。
千代はいつも「一豊様」と呼んでいるけど,
普段は通り名で「伊右衛門様」と呼ぶ方が自然ではないだろうか。
もっとも
視聴者には分かりづらいかもしれないし,
「伊右衛門様」と聞くと
「うらめしや,伊右衛門さま~」(by四谷怪談)を
思い出す人もいるかもしれん(←それは私だ)。

次回は「信玄の影」。
タイトルに信玄の名前が入っているけど
今回の大河では
武田信玄はキャスティングされていないから
少なくとも信玄登場はないと思う。
(来年の大河では出ずっぱりのはずだしね。)

(おまけ)
「功名が辻」豆知識
 
今回の大河ドラマの主人公である
山内一豊の正室・見性院だが,
その俗名は伝わっていない。
 
「千代」というのは,
土佐藩の2代目藩主・山内忠義(一豊の弟・康豊の実子)の
生母(康豊の室)の名であり,これが混同されたのではないかともいう。
 
江戸時代の文献には
一豊の正室の名を「まつ」とするものもあるが,
信憑性には疑問が付されている。
 
もし一豊の妻の名が「まつ」だったりするとちょっとイヤだな~。
ただでさえミニ「利家とまつ」とか言われているのに。

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2006年3月12日 (日)

「功名が辻」第10回「戦場に消えた夫」

「巧妙が辻」は今のところ自分が毎回見ている唯一のドラマ。最初は違和感が強かった横書きのオープニングも今回で11回目ということで大分なれた。ただ,舘ひろしが出演者のトリをつとめているのは納得できないと毎度毎度思ってしまう。せめて佐久間良子(「女太閤記」で主役。そういやそのときは今回家康をやってる西田敏行が秀吉だったな。)が出演する回には佐久間良子をラストにしてほしい。

一豊が小りんとの浮気を千代に告白する前回のラストシーンから引き続く今回は,怒る千代と謝る一豊のコメディタッチなシーンからスタート。千代が閉めた引戸に一豊が頭をぶつけるところなんざ,コメディを通り越してギャグ。いや,面白いのは個人的に好きなんだが,今年の大河はちとやり好きでないか?ほとんど毎回だし。

今回の合戦シーンは姉川の戦い。浮気に怒って不破家に戻ってしまった千代を迎えにいくためにも手柄をたてんと姉川に馬で突っ込む一豊だが,馬が鉄砲で撃たれてあえなく川に転落,行方不明に。

合戦が終わっても一豊は行方知れずのまま。組頭の秀吉は非常にも一豊の葬式を出すことを命じ,千代もこれを受けて自分は髪をおろすことを決意。

という展開なわけだが,あの川は馬の足の先くらいの深さしかなかったぞ?雑兵も普通に足先だけ水に浸かったまま渡っているし。運悪く川の深みに落ちてしまったんだろうか。

私は戦がにくい,と言う千代だが・・・うーん,やはり時代設定上,こんなセリフが出るのは苦しいという感じが強い。去年の「義経」も600年くらい早過ぎる人道主義者だったけど。

ラスト近くになっても一豊は姿を現さず,今週は行方不明のまま来週に続くのかと思いきや,最後の最後で一豊が槍を杖代わりにふらふらと登場。

来週は「仏法の敵」。比叡山焼き討ちの話ですな。一豊関係ではまた小りんネタが出てくるようだが・・・

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