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2007年5月 6日 (日)

大河ドラマ「風林火山」・第18回 「生か死か」

甲:今週は由布姫が
  晴信の側室になることを受け入れるまでの話。
  今回は本当に奥深い脚本,素晴らしい演技でした。
  いや,本当に。
 
乙:武者震いがするのう~!
  っていうか,
  内野勘助って村上弘明に似てると思わんでごいんすか?
 
甲:なんだよ,それは。
 
 

○晴信,由布姫を側室に迎えることを決断
 
甲:さてさて,
  OP前のアバン部分では
  甥っ子の寅王丸を使って
  諏訪家臣団をうまいこと服従させた晴信さんでしたが,
  甲斐・躑躅ヶ崎館に戻ってみると
  妹かつ故・諏訪頼重の正室かつ寅王丸の生母である
  禰々@桜井幸子が死の病の床に。
  見舞った晴信に向かって
  禰々からは
  「寅王丸を兄上のような戦好きにはしとうない」
  とキツーイお言葉が。
 
乙:まあ,無理もないやね。
  今回の禰々は大井夫人@風吹ジュンに対しても
  「お北さま」という他人行儀な呼びかけだったな。
  今までは自分の生母じゃなくても(禰々は信虎の側室の子)
  母上と呼んでいたのにな。
 
甲:晴信に対しては
  ほとほと愛想が尽きたんだろうね。
  だからその母親ももはや肉親という感じではないと。
  大河において
  登場人物がやたらと戦さ嫌い発言をすると
  時代錯誤だと批判されることが時々あるんですけど,
  禰々のように自分の夫や赤子が酷い目に遭っていると
  こうした発言も自然に感じられますね。
 
乙:そういえば,去年の主人公はよく言ってたな。
  千代は戦さが・・
 
甲:コホン!
  今は「風林火山」の話をしとるんじゃ。
  この後,
  晴信は家臣団会議を開催,
  由布姫の処遇について諮ります。
 
乙:”よーし分かった”諸角は反対,
  ゴリさん甘利に至っては
  殺しておけばよかったのに詰めが甘いと
  山本勘助@内野聖陽を睨み付ける始末だったな。
  
甲:諸角と板垣@千葉真一の閨問答が面白かったね。
  それにしても,
  この大河,コメディ部分も重厚というか。
 
乙:オヤジくさいというか(笑)。
  下ネタでくるとは思わんかった。
  で,
  勘助が晴信に
  由布姫との間に男子を作って
  その子を諏訪の跡取りにしろと献策。
  
甲:で,晴信さんは勘助に
  由布姫の気持ちを聞いてくるように命じます。
 
 
○由布姫の拒絶
 
甲:勘助の対由布姫アタックですが,
  最初の一回目は姫から
  死んだほうがマシじゃ,と言われて失敗。
 
乙:勘助は
  側室になる覚悟もなかったのに
  生きるつもりだったのかと
  声をかけてたけど,
  頑なな姫君にあのセリフじゃ
  逆効果だわな,普通。
 
甲:勘助から失敗報告を受けた晴信さんは
  勘助に和歌を託します。
 
  君のいる 我が山里をつらく見て 心のうちに 待ちし春風
 
  まあ,なんて露骨な歌ざんしょ(笑)
  ともあれ
  勘助はこの和歌を持って二度目のアタック。
 
乙:由布姫と侍女たちは何て下手な歌だと
  物笑いにして床の間に飾りやがったな(笑)。
  でも
  これは晴信の作戦っぽいな。
  太陽作戦というか。
 
甲:晴信は以前にだいぶ和歌にハマっていたから,
  もっと上手に詠めるはずだし,
  下手な和歌を送って
  由布姫を笑わせて頑なな心をほぐそうという
  作戦だったのかもね。
  それにしても
  勘助,この二度目のアタックの際に
  姫から「そなたの心はどこまで醜いのじゃ」とか
  言われてたね。
 
乙:禰々の病の話なんか出して説得しようとするからだべ。
  勘助の方の北風作戦(?)はすべりまくりだったな。
  家臣団会議でメンズノンノ小山田が
  男女のことも戦と同じだとか言っていたのを
  真に受けたんかいな。
 
甲:だったら”恋は詭道なり”ということで
  もう一工夫ほしかったどこだけど。
  それにしても
  今回の由布姫,なかなか良かったんじゃないか?
  硬さが抜けていい演技になってる。
 
乙:確かに良かった。
  笑うシーンが入ったのがいい方向に働いたのかもな。
  由布姫が可笑しくて笑ったのは
  今回が初めてじゃねーかな。
  前に狂笑っぽいのはあったけどさ。
 
 
○甘利と三条夫人の由布姫来訪
 
甲:こうして勘助の対・由布姫アタックが繰り返される最中,
  禰々さんが終に病死。
  死のシーンは直には描かれませんでした。
 
乙:大河を含めた時代劇では
  病気の人が何かセリフをはいてからガクッと逝くような
  死のシーンの描かれ方が多いんだけど,
  そういうのは非現実的だからな。
  今回の禰々のようにナレーションだけで死を告知する方法は
  俺的には好感が持てるでごいんす。
  
甲:過去大河だと89年「春日局」で
  基本的に病死がナレで済まされていたことがあったよ。
  話をストーリーに戻すと,
  この後,
  側室反対派のゴリさん甘利が
  突如,由布姫を訪問。
  小刀を由布姫の目の前に置いた上で
  自害した頼重の話を持ち出したり,
  禰々の病死は自害のようなものだと言ったりします。
 
乙:甘利は由布姫に暗に自害を迫っているのかと思いきや・・・
 
甲:勘助も視聴者もそう思ったんだろうけど,
  さにあらず,でした。
 
乙:後に由布姫いわく「斬られにきたのです」ということだな。
 
甲:甘利は自分が由布姫に小刀で斬られれば
  側室話は立ち消えになると考えたんだね。
  そして
  由布姫はそれを見抜いて
  自害に応じないのはもちろん,
  甘利を刺すこともしなかったというわけ。
  深い脚本だよね~。
  この展開にはすごく感動した。  

乙:で,
  勘助の言葉には動かなかった由布姫だが
  甘利の晴信を思う気持ちには心が動いたようだな。
  それで晴信に対する興味が涌いたらしい。
  ゴリさん,側室話を潰すために訪問したのに
  逆効果じゃん(笑)。
 
甲:たしかに(笑)。
  ゴリさん,ちょっと由布姫のことを認めたようだけどね。
  「聡明な姫じゃ」と言ってたし。
  で,
  さらにこの後,
  今度は三条夫人が由布姫を訪問します。
  最初は優しい言葉をかけた三条夫人でしたが・・・
 
乙:由布姫,うしろ!うしろ~っ!
 
甲:と思わず声をかけたくなった
  視聴者がいたんじゃないかと思いますが,
  晴信が由布姫に送った恋歌が床の間に飾ってあるのが
  三条夫人の目に入ってしまいます。
  っていうか,
  顔色を変えた三条夫人は
  由布姫に対して
  ”国は滅びたくないものじゃ”などと暴言を吐いて
  去っていきます。
  口では側室話を覚悟しているようなことを言ってても
  やっぱりショックだったのかな,三条夫人。
  それで悪態をついてしまったと。
 
乙:いや,俺としては,
  あれはわざと嫌われるような言動をして
  側室話を受けるのを促したんだと思うぞ。
  プライドが高い由布姫なら
  ああされれば三条夫人にライバル心を燃やして
  側室話を受けると踏んだんだろ。
  こう解釈しないと
  由布姫が三条夫人も傷を負いにきたと言っていたのと
  マッチしないし。
 
甲:そうかな?
  その解釈だと,
  床の間の恋歌の件が強調されていたのを
  うまく説明できていないと思うがな~。
  それに
  由布姫による三条夫人の心境説明が
  正しいとは限らないんじゃ?
 
乙:由布姫はサイコメトラーだから
  間違わないという設定なんずらよ,きっと。
 
甲:本当かいな(笑)。
  まあ,屋敷を立ち去る際の三条夫人の涙を
  どう解釈するかにもよるかもね。
  ともあれ,今回は池脇千鶴の演技も良かったよ。
 
 
○由布姫,決断す
 
甲:最後に由布姫は側室話を受けることを勘助に告げます。
 
乙:あの二人も傷を負ったのだから,自分も,という理由か。
  見ているときは納得したけど,  
  よくよく考えてみると,分かったような,分からんような。
  由布姫は三条夫人に合わせて(心に)傷を負う義理はないし,
  甘利に対してはもっと義理がない。
 
甲:うーん,そうだけど
  感動したからこれはこれで良いのだ(笑)。
  ところで,
  勘助はお屋形様との間に子供を作れば
  その子供にどんな魂を吹き込むかは
  由布姫の自由だ,みたいなことを言っていたね。
 
乙:なんか,恨みは子供の教育を通じて晴らせ,
  みたいな感じにも聞こえるな。
 
甲:一方で
  大望がなければ恨みを晴らしたとて何になろう,
  と以前に晴信に言われた話を
  由布姫に披露していたし,
  こと由布姫関係になると
  勘助は一貫性を欠くような気が。
 
乙:大望がありさえすれば
  恨みを晴らしてもいいってことなんだろ。
 
甲:そうかぁ?
 
 
○次回は第19回 「呪いの笛」
 
甲:これで由布姫はすんなり側室になるのかと思ったら
  来週予告を見る限りそうでもないようです。
 
乙:つーか,そうでもないというレベルじゃないと思うぞ。
  由布姫,お屋形さまに思いっきり切りかかってたじゃん。
 

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