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2006年10月 3日 (火)

大河ドラマ「功名が辻」・第39回「秀吉死す」

今週は
「利家とまつ」の主人公の一人・前田利家@唐沢寿明が
ついに登場。
待ちかねていた大河ファンの方も多かったのでは?

ワンシーンだけ出演ということだったので,
どのタイミングで出てくるのかと思っていたら,
オープニング前の解説コーナー中の
おひろい君(秀頼)の元服シーンで
いきなり登場。

唐沢利家に与えられた役どころは,
秀吉が失禁してしまい,
居並ぶ諸大名が静まり返ったところを,
失禁を秀頼のせいにしてごまかすというものであった。
 
一豊は同じ部屋にいたものの,
利家と言葉を交わすシーンはなし。
また,
六平太@香川照之(「利家とまつ」の秀吉役)は
今週は登場せず。
ちょっと残念。
 
もしかしたら,予告なしに
まつ@松嶋菜々子が登場したりしないかな,
などと期待していたのだが,
流石に無理だったみたい。
 
 
今週のオープニングでは
祖父江新一郎@浜田学さんが
キャストロールに単独でクレジットされてた。
前回のレビューで
扱いが小さいと批判したせいかな(そんなことないか)。
 

本編の方は,
死期が迫る秀吉をめぐる話と
一豊に側室を取らせようとする千代の画策の
二本立てでストーリーが展開。
 
 
まずは秀吉をめぐる話から。
 
秀頼元服後のある夜,
淀殿と2人で酒を飲んでいた秀吉は,
淀殿から今後は夜伽をお許しいただきたい,
と言われる。
事実上の同衾拒絶宣言である。
淀殿は
老醜を理由に
今後は秀吉を見捨てると言っているに等しいわけで,
本来は相当いやーんなシーンのはず。
だが,
淀殿が冷酷なセリフを持ち出している時に
その両頬をひっぱりながらしゃべらせるという
柄本明のコミカルな演技によって
救われている感じがする。
それにしても,
ほっぺた引っ張られながら
冷たい演技をしつづけた永作博美も
プロだな~と思った。

この後,秀吉の病状は悪化。
看病に疲れた北政所(寧々)は千代に協力を要請。
いくらなんでも
大名の奥方を看病の手伝いに呼ぶだろうか,
とも思うが,
千代が主人公の大河だし,まあいいか(なんだそりゃ)。

ある日,
北政所,千代が見守る目の前で
病床の秀吉が
何度も「お許しくだされ~」とうわ言を言いながらうなされる。
驚いた北政所に抱き起こされた秀吉は
「上様(信長)がワシの腕をつかんで連れて行こうとなさる」
と告げるのだった。
 
 
このシーンだが,次のような怪談---
 
  最晩年の太閤・秀吉が
  病床について動けなくなってからのこと。
 
  ある日の昼間,
  太閤の寝室の入り口で番をしていた小姓たちが
  寝室から「許してくだされ~許してくだされ~」という
  太閤の声を聞きつける。
 
  驚いた小姓たちが寝室に駆けつけると
  たった今目を覚ましたばかりの太閤が
  青い顔をして次のように言った。
  「先ほど,上様(信長)が枕元にあらわれて,
  『猿,悪さが過ぎたようじゃな。
   ワシと共にすぐにあの世に参れ。』
  と余の手首をつかんで
  連れて行こうとなされたので,
  余は『どうか秀頼が一人前になるまで
  ご勘弁くだされ。お許しくだされ。』
  と必死で抗っているうちに
  目が覚めた。
  まことにおそろしい夢であった。」
  
  しかし,
  本当に夢であったのかどうか,
  病気で動けないはずの秀吉の体は
  布団から半分以上もはみ出しており,
  手首には赤い痕が残っていた。
  それはまるで
  何者かに力づくで
  引っ張られたようであったという。

--------------

を元にしているんだろうか。
 
ただ,
「功名が辻」でのこのエピソードは
怪談ではなくて
どうも淀殿の囁きによる暗示によって
引き起こされた幻聴という
位置付けのように読める。
(明確にそれを描いたシーンは出てこないが,
後に出てくる
”お市の方の振りをした淀殿の囁き”から考えると
そう推察できると思う。) 
 
ともあれ,
こんなこともあって,
ますます病状が悪化した秀吉は
枕元に家康,利家,三成を呼ぶ。
そう,
前田利家@唐沢寿明,本日二度目の登場である。
ワンシーンだけの登場と思っていただけに
驚いた&感動した。
 
秀吉は
家康と利家に向かって
秀頼のことを頼むと遺言。
これは史実のとおりだが,
さらに
秀吉は三成に向かって
自分が死んでも喪は伏せよ,
と武田信玄みたいなことを言い渡す。
これは史実なのかいな?
秀吉の葬儀が行われなかったのは事実みたいだけど。
それと,
喪を伏せる期限はいつまでなんだ?
秀頼が成人するまで隠すのは無理だと思うが。
 
それにしても,
喪を伏せるのであれば,
いっそのこと,
秀吉の死後,
六平太が影武者になるという展開にしてくれれば
面白かったんだけどな~。
そうすれば,
六平太と利家の会話シーンも
入れることができたかもしれないし。
(↑勝手な妄想なので気にせんといてくらはい。) 

 
ところで,
このシーンで秀吉@柄本明の寝室にいるのは
家康@西田敏行(90年「翔ぶが如く」,95年「八代将軍吉宗」で主役),
利家@前田利家(02年「利家とまつ」で主役),
三成@中村橋之助(97年「毛利元就」で主役)
といった面々。
なぜか千代@仲間由紀恵もいるので,
(遺言の間だけ千代は外してもよかったんじゃないかな)
はからずも(?)
新旧の大河主役俳優が4名も集まった形になった。

 
 
数日後(たぶん), 
千代と共に秀吉を看病していてた淀殿は
千代が居眠りしている隙を見て
秀吉の枕元に近付き,
母・市の振りをして
「天下は織田家が取り戻すゆえ安心して逝きなされ」
とささやく。
悲鳴をあげる秀吉。
しばらくの間,
こんなことが繰り返されてきたのだろうか。 
 

翌日未明,太閤・豊臣秀吉は世を去った。
 
 
秀吉の死は
遺言に従って伏せられ,
三成は密かに遺骸を阿弥陀ヶ峰に埋葬した。
大阪城から運び出される秀吉を
一人涙を浮かべて見送る三成。
「功名が辻」の三成は
やはり本物の”義の人”として描かれるようだ。
 
 
 
 
さて,
もうひとつのストーリーの柱,
一豊の側室騒動の方は,
掛川城(屋敷かな?康豊が預かり中)で
見出した侍女・みつを一豊に夜伽させるべく
千代があれこれ画策するという話。
みつを一豊の寝室に送り込むことには成功するが,
一豊は毎晩,話だけをして肌を合わせずに帰すという
奇策(?)で対抗,
結局,みつが「殿の御種を授かる」ことは失敗に終わる。
千代VS一豊の戦いで
これが一豊の初勝利(たぶん)。
千代の方は
どうせならば
六平太に頼んで
小りんを草分けてでも連れてもらってきていれば
まだ芽があったんじゃなかろうか。
ちなみに,
この側室騒動は
秀吉の死の直前の時期と重なっているから
この時点で
千代が40歳くらい,一豊は52歳くらい。
小りんは生きているとしたら
三十代前半というところだろう。

 
その後,
一豊は弟・康豊の子息・国松を
元服後に山内家の跡取りにすることを宣言。
後継者問題はこれで一応の決着を見た。
後とり宣言の時,
場所が庭で,
かつ,
家臣だけではなく侍女・女中までいたのは
ちょっと引っかかったけど。
(「みつ」の最後の登場シーンを作るためかな?)


以上,
今週のレビューは
ドラマ上の時間の流れ順ではなくて,
柱になるストーリーごとに構成しやんした。
けっこう分かりにくかったかも。
ご容赦あれ。
 
 

では,最後に気を取り直して,
「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
 
○今週の功名度→なし
  太閤殿下との会話シーンすらなかった気が。
○今週の愛情度→☆☆
   側室をめぐる夫婦バトルは珍しくも一豊勝利。
○今週の隠密度→ゼロ
  だからさ,
  六平太を秀吉の影武者にして
  利家との会話シーンを設けていれば(←しつこい)
○今週の太閤度→☆
  寂しい最後だったかな。
○今週のお笑度→☆
  明らかなギャグというのは最近はなくなったね。

 

次回は第40回「三成暗殺」。

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コメント

別の方のブログにも書かせていただいたのですが、私は利家の一言に見事に騙されてしまいました。てっきり、おもらしをしてしまうような子供に跡を継がせるのを皆が呆れているのかと思ってしまったのです。だいぶ経ってから、実は秀吉の失禁だということを知りました。

その後の大河作品の秀吉を見ると、『天地人』の秀吉は善人とは言えないまでも、この作品ほど悪くは描かれていなかったような気がします(反対に信長と家康はこの作品よりもあくどく描かれていたと思うのです)。この作品では失禁どころか、小便のシーンすら描かれていませんでした。

一方、現在放送されている『江』の場合主人公を苛めるキャラとして描かれており、『功名が辻』以上に悪者になっています。今後どういう展開になるか、気になるところですね。

投稿: 旭川の自称美女 | 2011年5月13日 (金) 11時43分

>旭川の自称美女さん

休止状態のブログにコメント,ありがとうございます。

失禁したのが秀吉だというのは,見ていてちょっと分かりにくかったかもしれませんね。
自分は87年大河「独眼竜政宗」の秀吉(@勝新太郎)の失禁シーンが頭にあったせいか,今回のシーンも,ああ秀吉だな,と思いましたです。

秀吉というキャラは,若い時と天下人の時とでイメージが変わる感じがありますので,今年の大河「江」のように天下人の時がメインになると悪者っぽく描かれてしまうのかも。

それにしても「功名が辻」からもう5年もたつんですね~。香川照之さんも上川隆也さんも去年の「龍馬伝」に登場してましたっけ。上川隆也さんは来年の大河にも出演するようで,今から楽しみです。

投稿: かわうそ | 2011年5月14日 (土) 21時32分

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