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2006年9月24日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第38回「関白切腹」

オープニング前の解説で触れられていた
前野家の文書って,
やはり「武功夜話」のことなのかな?
 
それと,
今回のオープニングのキャストロールだが,
キャスト紹介とキャスト紹介の間が空く
(一,二秒くらいキャスト表記のない画面が表示される)ところが
2箇所くらいあった。
登場人物が少なかったからだと思われるが,
(通常だと三成,家康,北政所が登場する辺りだったので)
その分,
祖父江新一郎@浜田学さんとかの扱いを
大きくしてあげても良かったような。
 
 
本編のほうは,
前半がサブタイトルになっている「関白切腹」の話,
後半が千代・一豊の養子・拾の出家の話のである。
 
 
秀次を伏見に連れて来い,
という秀吉の命令を受け,
一豊は新一郎を同行して,
決死の覚悟で秀次の下へ向かうことに。
 
秀次と対面し,
伏見の秀吉の下に参ずるよう説得する一豊に,
襖の向こうに隠れていた
不破万作,前野景定らが刀を振り上げて襲い掛かる。
一豊様,大ピーンチ!
その瞬間に
「次兵衛殿!」という叫び声をあげながら千代が登場。
戦準備で厳戒中のはずの聚楽第に
千代がどうやって入り込んだのか,
入り込めたとして
どうして関白のいる部屋まで近づけたのか,
ちょっと引っかかるけど,まあいいか。
 
千代に切りかかろうとした不破に
刀を引くよう命じた秀次は,
出家するように,という千代の勧めを断り,
このまま伏見に行って
関白として最後の勤めを果たすと宣言。

必ずもう一度お目にかかりとうございます,
と言う千代に向かって,
「分かった」となみだ目の笑顔で答える秀次の顔からは
迷いは消えたようだった。
 
このシーン,
秀次役の成宮寛貴と千代の掛け合いが
非常に感動的に演じられていた。
「功名が辻」における名シーンの一つだろう。
 
 
伏見で秀吉と対面した秀次は,
関白職返上を申し出ると共に,
「唐入り」の兵を早急に撤退させること,
大名らが困窮する中の伏見城築城など言語道断であること,
さらに,
天下は天下のための天下である,と諫言。
秀吉の逆鱗に触れてしまう。
秀吉@柄本明が,
玩んでいたでんでん太鼓(?)をブチッと二つに折って
静かに怒りを示したのが意外かつ面白かった。
 
文禄4年7月15日,豊臣秀次切腹。
秀次最後のセリフは「千代殿,すまぬ。」
このセリフには
千代のことより,
残された妻子,家臣たちの運命を少しは心配せんかい!
とちょっと突っ込みたいところだが,
千代が主人公の大河だから仕方ないやね。
 
ともあれ,
秀次役の成宮寛貴さんはこれで退場。
この俳優さんの高い演技力からすると,
今後も大河登場の機会は少なからずあると思うので,
是非とも頑張ってほしい。
 
この後,
淀殿の囁きにより,
秀吉は秀次の妻子39名を処刑,聚楽第も破却される。
先週,
ちょっと唐突に登場した側室・お宮の方,
引き回しのシーンで辞世の句が紹介されていた。

 
前野長康,景定父子も秀次に連座して切腹。
 
事件後のある夜,
屋敷の庭で蛍を見ていた一豊は
千代に背中を向けながら
「皆,行ってしまわれた・・・」と呟くのだった。 
 
 
「功名が辻」における秀次事件は
以上のような展開だったわけであるが,
史実はちょっと違うようだ。
実のところ,
山内一豊は秀次事件の後に
旧秀次領から8000石の加増を
秀吉によって受けている。
秀吉は
一豊を秀次の監視役として秀次宿老に据えたのであり,
事件後の一豊の加増は,
秀次事件の処理に対する恩賞とみられる。
逆に,
切腹させられた前野長康は
秀次監視役としての”宿老”の役目を全うしていない点を
秀吉から責められたのだろう。
 
 
秀次事件の後は, 
今週のもう一つの柱となるストーリー,
拾の出家ネタ。
こちらも,涙そうそう,という展開だった。
それにしても
大河の子役の演技は相変わらず上手いな。
 
 

では
今週も最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 
○今週の功名度→なし
  史実だと一豊は加増されているんだけどね。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
   愛情度は高かったけど,
  2人とも泣いてばっかりだったな。
○今週の隠密度→☆☆☆
  タメ口をきく六平太に向かって千代が丁寧語で答えるのはなぜ?
○今週の太閤度→☆☆☆
  後継者も古くからの家臣も処刑してしまって
  この先,豊臣家はどうなるのか。
○今週のお笑度→☆
  新右衛門と吉蔵の囲碁シーンくらいかな。
 
 
 
次週は第39回「秀吉死す」。
前田利家@唐沢寿明が登場。
六平太@香川照之と絡むシーンがないか,
ほんのちょっとだけ期待してみたりする。

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2006年9月18日 (月)

大河ドラマ「巧名が辻」・第37回「太閤対関白」

先週流れた
上川隆也・仲間由紀恵の交際報道には,
「功名が辻」ファンの皆さんも
少なからず驚いたのではなかろうか。
むろん,まだ真偽は分からないわけだけど。 

ドラマ終盤に向けての
視聴率てこ入れのための話題作りではないか,
という見方もあるかもしれないが,
大河ドラマに限っては
そんな小細工はしないんじゃないかな。
大体,「功名が辻」は
最近の大河の中では視聴率では健闘している方である。 

それにしても,
もし本当だとしたら
上川さん,本当に凄いな~と思う。
御両人は一豊・千代よりも
年齢差があるはずだし(←よけいなお世話じゃ)。
 
 
さて,「小細工」といえば,
今週は何者かの小細工により秀吉と秀次の対立が
進んでいくというストーリー展開であった。
 
秀吉と淀殿の男子・拾(後の秀頼)誕生の
祝い言を述べるために
秀吉のもとを訪れた秀次に向かい,
秀吉は,
秀次の3歳の娘と拾を夫婦にさせたい,と申し出る。
が,秀次は若君が元服してからその話をしてほしい,
と返答。
当然ながら,秀吉は激怒してしまう。
 
この後,
一豊と中村一氏(孫平次),堀尾吉晴(茂助)の三人が
薄暗い部屋に集まって協議するも
例によって一豊と一氏が対立するのを
吉晴がまあまあと抑えて終了。
何のために宿老3人が集まったんかいな。
 
 
一豊たちは
このように愚痴を言い合うだけだったが,
おさまらないのは
前野景定等の秀次周辺の若手側近たち。
人情として自分の子に家督を譲りたいのは無理からぬこと,
若君(拾のこと)が元服したら
関白職を譲ってもよいと考えている,
と優等生的な発言をする秀次に対して,
秀吉の側室の中で淀殿にだけ子供ができるのは怪しい,
などと煽ってしまうのである。

これを聞いた秀次は,何じゃと!?とか言って驚いているが,
今までこのネタを耳にしたことがなかったんだろうか。
世間の噂を収集するのも天下を治めるには不可欠だと思うんだけど。
それ以前に
あの反・淀殿派ぞろいの若手側近連中が
秀次にこのネタを今まで提供していなかったのもちょっとヘンかも。

ともあれ,
秀次はこの話を半分くらいは信じてしまったらしい。
 
 
一方,秀吉の方には
秀次が10人もの側室を抱えているなど
良からぬ情報が入り,
秀吉の秀次不信はますます募っていく。
 
 
そして,
秀吉と秀次は再度の面会の日,
秀次が拾を抱こうとして
泣かせてしまったことをきっかけに 
ついに本格的に衝突。
秀吉から罵倒された秀次は
自分も豊臣の跡継ぎの一人ではないのか,などと言って
秀吉に反抗的態度を取ってしまう。
このシーンだが,
どう見ても赤ちゃんの拾を秀次に渡す前に
秀吉が自分で泣かせているとしか思えない。
拾役の赤ちゃんがなかなか泣いてくれなかったんで,
やむを得ず柄本明が泣くようにし向けたのかな?
柄本さんも大変だったろうが,
泣かされる赤ちゃんもちょっと災難ではある。
 
このやりとりを知った
秀次の側近たちは激高し,
一豊たち宿老が止めるのも聞かずに
秘密裏に戦の準備を開始し,
連判状を回すとともに,
朝廷工作のために多額の献金をする。
これが後で命取りになるとも知らずに・・・。 
 
万策尽きた一豊は千代を伴って
秀吉に面会を求めにいくが
秀吉は病気で会えないという返事を
石田三成から冷たく伝えられる。
あからさまな面会拒絶だが,
それでも千代は
秀次様は叔父上様からお褒めの言葉がほしいだけなのでございます,
とだけ伝えてほしい,
と三成に食い下がる。

 
その夜,
寝室で千代と話していた一豊は
曲者の気配を感じて天井に槍をグサッ!
しかし,
天井にいたのは敵ではなくて六平太。
六平太は一豊の槍で怪我をしてしまったらしい。
避けられなかったのは
大陸で負った怪我が治っていないせいか。
 
六平太は
前野長康が秀吉の手で捕縛されたことを
千代と一豊に知らせる。
千代は,これからどうしたらいいの,と六平太に問う。
一豊は千代に質問をやめさせようとするが,
千代は六平太は味方だと言い返す。
 
久々の三角関係シーンである。
質問をやめさせようとした一豊の行動には,
誰に付くのか定まらない六平太に対する不信以外にも
嫉妬のようなものが覗われる。
何せ
千代は一豊に対しては
どうしたらいいのか,なんて決して質問しないわけであるし。
 
問いに対する六平太の答えは,
強い方につくしかあるまい,というものだった。
山内家存続のためには
当然といえば当然すぎる回答ではあるが,
千代も一豊も
秀次を見捨てるような行動をなかなかとれないことを見越して
背中を押すつもりで
あえて六平太はそう言ったのだと思う。
  
 
その頃,
中村一氏は
既に秀次を見捨てるよう行動を取っていた。
打倒・秀吉に向けた連判状を入手し,
秀吉に差し出していたのである。
既に朝廷への多額献金も発覚しており,
秀次の命運は尽きつつあった。
 
秀吉は一氏に
秀次を連れてくるよう一豊に伝えることを命じる。
もし連れてこないときには
「山内家も謀反に荷担したものと断ずる。」
先週の次週予告では「」の中の発言だけ流されたんで
山内家の謀反荷担が
秀吉に断定されたように聞こえたんだけど,
条件付きだったわけね。
騙された~,と思った視聴者は私だけではあるまい。
 
 
ところで,
秀吉・秀次反目の”小細工”の主だが,
石田三成の発言で判明。
「大蔵卿局どの,小細工が見え透いておりますぞ」
つまり
淀殿の側近・大蔵卿局が小細工をやっていたのだった。
このシーンまで
三成が小細工をしているのだと思っていた
視聴者も多かったはず。
三成はむしろ小細工を不快に思っていたような発言であるわけで,
ここでも騙された~という感じかな。
やはり
「功名が辻」の三成は「義の人」として描かれるのだろう。
 
この”小細工”の内容だけど,
秀次の悪評を流すのが含まれるのは当然だとして,
秀次に反乱を煽ることや 
拾の父親は秀吉ではないという噂を流すことまで
入っていたのだろうか。
だとしたら
大蔵卿局すごすぎ。
実際のところは,
もう触られるのもイヤ,
という淀殿の秀吉嫌悪の発言からして,
この大河の拾(秀頼)は秀吉の子で間違いないようだ。
 
 
その大蔵卿局だが,
演じている山村美智って
どこかで見た顔だと思ったら,
初代ひょうきんアナの山村美智子じゃん。

 
今週もまとまりを欠いたまま
最後に「功名が辻チェック」をどうぞ。
 

○今週の功名度→なし
  功名どころか山内家存亡の危機。
○今週の愛情度→☆☆☆
   一緒に秀吉や秀次を訪問する仲良し夫婦(秀吉には会えなかったが)。
  でも,六平太が登場すると微妙な波風が立つのは
  昔と変わりまへんな。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  登場シーンは少なかったが,
  千代・一豊との三角関係シーンが久々に見られたので4点。
○今週の太閤度→☆☆
  ”殺さぬ武将”の面影今いずこ。
○今週のお笑度→なし
  今週もなし。
 
 
次週は第38回「関白切腹」。

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2006年9月16日 (土)

イタリア式結婚式

先週,
従妹がイタリア人男性とイタリア国内で結婚式を挙げた。
 
私や従兄弟たちは
現役社会人で
長期の海外旅行が難しいこともあり
出席しなかったが
既に定年を迎えている伯父・伯母たちや私の両親は
結婚式の行われたイタリアのトスカーナ州に
旅行も兼ねて行ってきた。
 
以下は
結婚式の様子を見聞きした両親から
きいた話を元に記述したもんである。
 
ご存じの方も多いと思うが
欧米では日本のような結婚式場のようなものは
ほとんど存在しない。
イタリアはカトリック国ということもあって
従来はカトリックの教会で式を行うことが
圧倒的に多かったようだ。
 
ただ,近年は教会を利用しない結婚式も
相当数に登るようで,
私の従妹と相手のイタリア人男性は
この教会を利用しない結婚(民事婚)の方を
行ったのである。
 
民事婚では
神父さんの代わりに
市役所の担当者が役所内の専用の部屋で
結婚を承認する手続を行うのが通常だそうだが,
従妹の結婚式の時には
式場となった屋外レストランに
市長さん自らが正装して出向いて
承認手続をした上で祝福の言葉をかけてくれたそうだ。
 
日本では式の後,
式場内の披露宴会場で披露宴になるわけだが,
イタリアではフランク(?)に
飲食パーティーを行うのが通常(教会婚の場合も同様)。
従妹夫婦の場合も
式を行った屋外レストランで
そのままパーティーを行ったそうな。
 
うちの親族は従妹の父親を除いて
イタリア語は全くできない(というか外国語ができない)のだが
新郎の家族とはそれなりにコミュニケーションがとれたとか。
新郎の家族たちは
新婦側の親族が列をなして出席している状況に
ちょっと驚いたらしい。
 
式の後,
ボンペイなどの観光地を見てから
うちの両親が帰国したのが一昨日。
私は昨夜,実家に帰省して
この結婚式の時の話を聞いたのであるが
いまだ時差ぼけで昼間も眠いとのたまっている。
 
実家の和室には
イタリア土産がいまだ雑然と放置されているのだった。
 
20060916223131_1  
 
 
 
 
 
ちなみに
従妹夫婦はこの後
イタリア国内で養蜂業を営みながら
新婚生活をおくる予定である。
新居の方は
外装だけ業者に頼んで
内装は自分たちが行うのがイタリア式だそうで,
従妹夫婦も式の後,
早速内装に取りかかるとか。

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2006年9月13日 (水)

大河ドラマ「功名が辻」・今後の予定

大河ドラマ「功名が辻」は
次回「豊臣の子」で第36回。
 
全49回のうちの36回目というと,
話ももう終盤という感じがする(※)。
 
(※)他方で,去年の「義経」では,
第36回の「源平無常」が
壇ノ浦合戦直後の話だったことからすると
残り13話分というのは,
まだまだ意外にゴールは先かな,
という感じもするのだが。




だからというわけでもないだろうが,
「功名が辻」の今後の放送予定が
少し前に明らかにされていた。

第36回 9月10日 豊臣の子
第37回 9月17日 太閤対関白
第38回 9月24日 関白切腹
第39回 10月1日 秀吉死す
第40回 10月8日 三成暗殺
第41回 10月15日 大乱の予感
第42回 10月22日 ガラシャの魂
第43回 10月29日 決戦へ
第44回 11月5日 関ヶ原
第45回 11月12日 三成死すとも
第46回 11月19日 土佐二十万石
第47回 11月26日 種崎浜の悲劇
第48回 12月3日 功名の果て
最終回 12月10日 永遠の夫婦
 
 
以前に
きちんと描かれるかどうか心配している,
と書いた
山内一豊による土佐入国後の
一両具足虐殺についても
第47回の「種崎浜の悲劇」というサブタイトルからすると
ちゃんと1話分を取ってくれているようだ。
あとは
一豊は反対したのに家臣が勝手に・・・というような
展開にならないことを祈るのみ。
 
また,
サブタイトルに
「三成」の字が2度も出てきている(※)のが目に付く。
秀吉退場後,
しばらくは三成の活躍が見られそうだ。
「功名が辻チェック」で
「今週の太閤度」の次は「今週の内府度」にしようかと
思っていたんだけど,
その前に「今週の治部(少)度」を入れた方がいいかな?
 
(※)「三成」が大河のサブタイトルに入っているのは,
おそらく96年「秀吉」の第27回「三成登場」以来ではなかろうか。
ちなみに
「秀吉」で成人後の石田三成を演じたのが
真田広之なのは大河ファンの間で広く知られていると思うが,
少年時代の三成(佐吉)役が
小栗旬(去年の「義経」で梶原景季役を演じたイケメン役者)だったのは
案外知られていない事実かも。

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2006年9月10日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第36回「豊臣の子」

冒頭,
東福寺での鶴松の葬儀の場で
秀吉は突如,髻を切る。
続いて
加藤清正,福島正則が髻を切ったため,
遅れを取るまいとばかりに
葬儀参加者たちは
「ワシも」「それがしも」と
次々と自分の髻を切断。
集団心理とは恐いものである。
 
成り行きを唖然として見ていた
一豊と中村一氏も最後に仕方なく
髻をバサッ。 
一氏がすぐに切らなかったのは
その冷静な性格によるのだろうが,
割と熱くなりやすいはずの一豊は
なんで躊躇してたんだろうかね?
  
 
葬儀後,
聚楽第(たぶん)に戻った秀吉は
切断された多数の髻を見て
「諸国大名の忠義の証じゃ。ハハハハッ!」と
高笑いした上で,
側で見ている寧々(北政所)に向かって
「大明国に討ち入る」と宣言。
「お前様,気でも狂われたか」という
寧々のセリフが示すとおり,
秀吉晩年の”狂気”の始まりである。
 
 
その頃,奥州攻めの最中だった家康は,
陣中で秀吉による諸大名宛の
「唐入り」のお触れを聞くが,
家臣たちの前で
「明国など誰が行くか」と一蹴。
これは格好良かったのだが,
続いての家臣たちとのやり取りの中で
家康の口から
聞き捨てならぬセリフが。
「さる関白さまは淀君に正気を抜かれたかの?」
 
あの~,東照大権現様,
「淀君(よどぎみ)」ってのは,
江戸時代に入ってから広められた蔑称のはずなんだけど(※)。
大河ドラマじゃ決して聞けない言葉だと
思っていただけにビックリ。
私の聞き間違いならいいのだが。
 
(※)江戸時代,夜鷹(街娼のこと)を指して,
   「夜君」と呼んだのをもじった呼称。
   茶々は実際には「淀殿」,「淀の方」と呼ばれていた。 


天正19年12月,
秀吉は奥州平定から戻った秀次に
関白を譲り,みずからは太閤となる。
秀吉は訓示のひとつとして
”女狂い”をしないように秀次に言い渡しているが,
そんな行状のシーンは全くないので,
ちょいと違和感がある。
過去大河と違って,
(例えば,
87年大河「独眼竜政宗」の秀次は,
奥州平定中に立ち寄った山形・最上家で
当主・最上義光に向かい
まだ10歳の娘・駒姫を差し出すよう強要している。)
今回の秀次は行状が良いからね。

 
 
秀吉が肥前・名護屋に行ってしまった後,
聚楽第の主となった秀次は
千代を呼び出して源氏物語を献上。
千代に魅惑された男がまた一人登場。
それにしても
千代を「千代殿」と呼ぶとは
腰の低い関白様である。
やっぱり今回の秀次は良い人なのだ。
 
 
  
少し時間が経過して
文禄2年1月のある日。  
縫い物をしている千代のところに
拾(養子になった拾い子)が
外にいる侍に託されたと言って
紙包みを持ってくる。
紙包みを開けた千代の目に入ったのは,
砕けた鉄砲玉の残り。
そう
これを託したのはあの男しかいない。
”千代に魅惑された男”第一号のあの男。

あわてて外に駆け出る千代。
待っていたのは六平太。
「10年ぶりだな」と言っているが,
実際のところ,ドラマ上で
六平太が千代に会うのは
第22回「光秀転落」(6月4日放送)以来,
3か月ぶりだ。
(登場シーンは第23回「本能寺」以来。)

六平太は千代に向かって
自分が海の向こうにいたこと,
「唐入り」が地獄の戦場になっていることを伝え,
「秀吉は負けるぞ」と断言。
そして
人間は嘘と実の間で生きていること,
これからの戦は目に見えない戦であること,
情に捉われては生き延びれないこと
を告げた上で,
千代の頬を手でなぞってから
去っていくのだった。
 
六平太,
千代への思いを断ち切れとらんのは明白。
ちと哀れ。
とはいえ,
人妻の顔にベタベタ触っていくのはどうかと思うが。
ちなみに
この時点で千代36歳,
六平太は四十七,八歳くらいのはず。
六平太,若いな~。
 
 
さて,ラスト近くになってから
淀殿の懐妊が判明。
それから間もなく男児(後の豊臣秀頼)が誕生。
一豊が帰宅してその事実を千代に報告し,
夕日を浴びながら夫婦2人で不安感に捉われたところで,
今週はエンド。
 
 
 
今週は六平太が見れて私的には大満足。
満足感に浸ったまま
「功名が辻チェック」にまいるとしよう。
 
○今週の功名度→なし
  奥州平定,「唐入り」とも一豊に出番なし。
○今週の愛情度→☆☆☆
   人の心をあれこれするのは得手ではない,
  という一豊に向かって
 得手不得手ではない,やらねばならない,
  と喝を入れる千代。
  机をバン!と叩いたのも愛情の証ということで。
○今週の隠密度→☆☆☆☆☆
  6月11日以来の六平太登場。
  千代との濃密(?)シーンも久々に見れた。
今週の太閤度→☆☆☆
  今週でようやく本当の「太閤」に。
○今週のお笑度→なし
  全然ないのは寂しいな,やはり。
 

 
次回は第37回「太閤対関白」
今週に引き続いて登場の六平太,
どんな活躍を見せてくれるかな?

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2006年9月 3日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第35回「北条攻め」

今週はタイトルどおり
小田原合戦がメインかと思いきや
最初に持ってこられたのは
旭と副田甚兵衛の話。
 
冒頭,
養子の赤ちゃんや侍女たちと一緒に
町を歩いていた千代は,
商人姿の副田甚兵衛を発見。
道端で針売りの商いを始めた甚兵衛を
下男と侍女に見張らせたまま,
千代は屋敷に戻って
旭から預かった手紙を取り出すと
甚兵衛のいる場所にとって返し,
知らぬ存ぜぬと拒む甚兵衛に
半ばむりやり手紙を押し付ける。
 
下男や侍女に対する命令口調といい,
甚兵衛に対する強引な態度といい,
すっかり大名の奥方様が板に付いた感じの千代である。

ま,甚兵衛の方も
本心では心残りがあったようで, 
その夜,
商売仲間(?)と寝ているあばら家を抜け出し
月明かりの中で旭の手紙を読んで涙するのだった。

その翌日(あるいは数日後?),
大阪城の病床で北政所,大政所に囲まれる旭を
見舞った千代は,
甚兵衛から手紙を預かった針証人だと嘘を言って,
甚兵衛本人を病床に面した中庭に呼び出させ,
甚兵衛自身に旭の前で手紙を読み上げさせる。
明確には描かれなかったが,
両シーンの間で
千代が甚兵衛に連絡を取って説得し,
これを実現させたものと思われる。
(とすると,やはり翌日ではなくて数日後なのかな?
六平太あたりが暗躍していれば別だが。)
 
この旭の病床シーン,
千代@仲間由紀恵と北政所(寧々)@浅野ゆう子の
目と目によるやり取りが秀逸である。
 
寧々の視線(どういうことです,千代殿?)
千代の視線(このくらい見逃してください,北政所様)
 
という感じであろうか。
 
聞き終わった旭は
ガクッと倒れて気を失う。
その直後の場面が
旭の葬列のシーンだったので,
そのまま旭は亡くなったらしい。
83年組アイドルの生き残り代表・松本明子は
こうして「功名が辻」から
ひっそりと退場したのだった。
 
甚兵衛のメッセージは
早く病を治してほしいという内容だったのに,
逆効果になったようだ。
甚兵衛殿,無念。
これまた明確には描かれなかったが,
甚兵衛はあとを追ったのだと思われる。
もっとも,
81年「おんな太閤記」では,
副田甚兵衛@せんだみつおが
あさひの墓の前であとを追ったように描かれたのに
その後も生き延びていて再登場したという
ケースもある。
(ちなみにあさひ役は泉ピン子。
この大河は原作・脚本が橋田壽賀子だからね。)
今回,明確に死が描かれなかったのは,
再登場に含みを持たせているのかもしれない。
 
 
この旭・甚兵衛の話で20分近く費やした後で,
ようやく今回のサブタイトルである「北条攻め」の話がスタート。
今回のストーリー展開だと,
謀反の噂がある家康と織田信雄が面会している陣に
秀吉自身が乗り込んで酒を酌み交わして
謀反の噂を蹴散らしてしまうという
いかにも大河ドラマ的なエピソードの後は
トントン拍子に攻略が進んだように見えるが,
実態はかなり違うようだ。
 
例えば,
北条側の有力支城のうち,
織田信雄の軍勢が攻めた東海道沿いの韮山城は
なかなか陥落せず,
やむをえずこれを包囲したまま
秀吉軍は小田原城に向かう羽目になっている。
信雄殿,家康と会って
謀反の相談している場合じゃないがね。
 
今回描かれた
秀次軍による山中城攻め(一豊も従軍)にしても,
最終的には落城したものの,
北条兵の頑強な抵抗にあって,
秀次宿老の一人・一柳直末が戦死している。
一豊は康豊と共に山中城に切り込んでいって,
切腹していた敵将に手を合わせていたけど,
実際にはあんな余裕はなかったのでは?
 
ともあれ,
秀吉軍の圧倒的物量の前に
北条軍は遂に降伏・開城。
秀吉が没収した関八州を家康に与え,
代わりに従来の東海道の領地を召し上げたのは
周知のとおり。
我らが一豊殿は
遠江国掛川5万石に加増。
 
そういえば,
小田原陣中の
伊達政宗と秀吉の接見シーンがなかったな。
ちょっと残念。

 
今週はこれで終わりかと思いきや,
ラスト直前に
豊臣秀長死亡,千利休死亡が
ナレーションだけで立て続けに告知。
96年「秀吉」の時にはそれぞれ1話分使ったネタなのに,
この大河ではえらい軽い扱いである。
それにしても,
利休殿って「功名が辻」でセリフがなかったんじゃ?
それと秀長が一番目立ったのって,
第33回のオープニング前の解説コーナーだった気がする。
 
そして
最後に一豊が千代に鶴松君死去を知らせたところで,
今週はエンド。
 

今週もまたまたストーリーをなぞったままの
レビューになってしまった。
来週こそちゃんと感想を書こうと反省しつつ,
最後に「功名が辻」にGO!しよう。
 
 
○今週の功名度→☆☆☆
  山中城攻め,実際には苦戦のはず。
○今週の愛情度→☆☆☆☆
   小田原陣中で顔を合わせて見つめ合う二人。
  関白殿下の声も耳に入らなかったようだ。
○今週の隠密度→ゼロ
  本編にはまたまた登場しなかったが,
  来週予告で久々に姿を見せた。
今週の太閤度→☆☆☆☆☆
  事実上,全国制覇を達成したが・・・
○今週のお笑度→☆☆☆
  ホシイカを一豊に見せて「いかが?」と聞く千代。
  けっこう面白かった。
 
 
次回は第36回「豊臣の子」。
久々登場の六平太の活躍に期待大。
 

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