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2006年8月 5日 (土)

宿坊に泊まる(下北半島・恐山)・後編

前編からの続き。
 
夕食の終了時に
午後8時から同じ大食堂で
菩提寺の院代(住職代理)の法話がある旨が
典座さんから告知された。
 
自由参加ということだったが
せっかく宿坊に泊まったのだから
ということで出てみることとする。
 
8時前に大食堂に向かってみると
今夜宿泊しているもう一グループの家族もきていた。
 
時間になって登場した院代のお坊様は
見た感じは自分より少し上くらいの年齢にみえる。
高齢の方を想像していたので意外(※)。
 
※あとでネットで調べたところ
 大学で講座を持ったり
 
一般向けの書籍も書いたりしている
 高名なお坊さんだった。
 
 
通常ならば大食堂の前の壇の上に座って
法話をするらしいが
今夜は出席者が少ないということで
我々と同じテーブルの席に着いて法話を開始。
 
法話は
内容は多数の冗談を交えた
落語のような感じのものだった。
中学生の頃,修学旅行で奈良に行った時に
学生達に向かって面白い話でお寺の由来を説明する
お坊さんを見たことがあるが
ちょうどそれと同じ感じである。
 
話の中でイタコのことにも触れていた。
イタコとお寺の関係だが
実は基本的に無関係なのだそうだ。
大祭の時にイタコが霊場内で口寄せをするのを
黙認するというだけであって
イタコさんたちは寺院に属しているわけではないし
寺院に場所代を払ったりもしていないとのこと。
にもかかわらず
菩提寺にかかってくる問い合わせの電話は
8割方はイタコの口寄せに関するものだとか。
 
 
法話は1時間くらいで終了。
その後,
今度は宿坊内にある温泉「御法の湯」に入る。
 
F1000426 
 
 
 
 
 
外湯と違って
こちらは新しくて広い(清潔なのは一緒だが)。
お湯は透明に近かった。 
 
ここもやはり貸し切り状態。
これだけ広くて綺麗な温泉の内湯の中で
物音も人の声もしないというのは,
かえって不気味な感じがしてしまうが
一週間前の恐山大祭の期間中は
多数の宿泊客で賑わっていたんだろう。
ちなみに入浴時間は
夜は10時まで,朝は5時から。
 
 
さて
夜は午後10時に全館消灯。
菩提寺は禅宗(曹洞宗)のお寺なので
寝る時間・起きる時間とも早いのだろう。
ただ
各宿泊室の電気まで
消されてしまうわけではない。
自分は11時くらいまで本を読んでから
消灯して寝た。
 
ところで
チェックインの時に
典座さんから
「夜は小さな虫が入るから
部屋の窓を開けないように」
と言われていたのだが
夜になっても窓辺に虫が現れたりはしなかった。
(実際に窓を開けたりはしなかったが)
ひょっとして
夜に入ってくるのは虫じゃなくて・・・とか
考えてしまった。 
 
 
翌朝は午前6時に起床,
6時30分から地蔵殿と本堂で「朝のお勤め」に参加。
と言っても
院代が経を唱える後ろで
座って手を合わせているだけである。
時間はトータルで30分間くらい。
正座はきつかったので
自分はあぐらでごまかした。

 
朝のお勤めは
義務であるとは言われなかったが
前夜の夕食後の典座さんの説明時に
法話は自由参加であると強調されていたのに
朝のお勤めの参加については
自由とも義務とも触れていなかったから
体調不良等の事情がないかぎり
参加が前提と考えて良いだろう。
 
朝食は7時30分から。
おかずは香の物が中心だったが
品数は多く,美味しかった。

朝食後は
境内の中をブラブラと散策。
チェックアウト時間の10時直前に宿坊を退出。

この後,前日に引き続いて
霊場の中を見学して回った。
 
 
 

今回,
初めて宿坊なるものを利用したのだが
恐山宿坊は思っていた以上に
普通の旅館に近かった。
飲酒なども食堂では認められないが
自室ではOKだそうである。
(宿坊内の浴室入り口にはビールの自販機もあった。)
普通の旅館・ホテルとの違いは
案内するのが典座のお坊さんであること
テレビがないこと
食事に魚肉が付かないこと
夜10時の消灯後は出入りが自由にできないこと
(外は真っ暗闇の中に寺院の境内と霊場があるだけなので
普通は出たくもないとは思うが)
朝のお勤めに参加すること
くらいであろうか。
 
宿坊によっては
制約がもっと緩いケースもあるようだし
(神社系の宿坊のように
魚肉・飲酒の制限はないこともある)
逆に
修行体験を目的として
一般客を受け入れているところでは
修行僧に準じた扱いを受けることもあるようだ。
宿坊に泊まろうと思ったら
事前に書籍やネットで
情報を収集するのが不可欠だろう。
 
 
 
なお,
恐山内の霊場の様子については
別記事にして御紹介することとしたい。

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コメント

宿坊,いいですね。テレビなんかいつでも見られるわけですから,これくらいの緩さだったら是非行ってみたいです。
私も東北に勤務していた際に休暇を利用して恐山に行ったことがあるのですが,調べもしないで行ったので,ちょうど大祭の時期で驚異的に混み合っており素通りした経験があります。
宿坊の温泉,入ってみたいなあ。でも,今住んでいるところからだとちょっと遠いですよね。行くまでにどのくらい時間がかかりましたか。

投稿: あまおうじ | 2006年8月 5日 (土) 18時21分

>>あまおうじ様
 
やっぱり
恐山大祭の時期は
すごく込むんですね~。
 
行くまでの時間ですが
今住んでいるところを
午前8時30分頃に出発して
恐山に到着したのが
午後3時ちょうどくらいでしたので
約6時間半くらいかかった計算です。
ちなみに
電車の乗り換えが3回,
バスへの乗り換えが1回でした。

投稿: かわうそ | 2006年8月 5日 (土) 20時19分

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