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2006年5月28日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第21回「開運の馬」

今週は待ちに待った「功名が辻」最大の見せ場,
戦前の国定教科書に掲載されていたという
千代のへそくりで一豊が馬を購入するエピソードである。
このエピソードが世に伝えられなければ,
おそらく司馬先生は「功名が辻」を書かれることがなく,
千代が主人公の大河ドラマなど制作されなかったであろう。
 
 
 
安土城下に屋敷をもらって転居した山内家の人たち。
一豊は千代と城下を散歩している最中,
馬市が立ったことを知りって千代を置き去りにして駆けつける。

翌日,朝餉の席で
一豊は
城下の馬市で見事な馬を見つけたが,
値は黄金十両だった,とため息をつく。
 
これを聞いた千代は当然ながら
伯父・故不破市之丞からもらった十両を思い出し,
長浜城下の方の一豊邸に馬で舞い戻って例の十両を取ってくると,
(なぜ黄金十両を長浜の屋敷の方に置きっ放しにしたのかは謎) 
即座に安土の屋敷に取って返す。
 
そして,
また馬市に行って駿馬を見てから帰宅してきた諦めの悪い旦那様に
笑顔で十両を進呈。
 
ここまでは世間に流布している
山内一豊の妻のへそくり馬の話とほぼ同じであるが,
ここで
黄金十両を見た一豊が激怒するという予想外の展開。
一豊は,
今までに見せたことがないような
怒りとも妬みともとれるような表情(笑いながら怒る人みたいな)で
「何じゃ,その得意そうな顔は・・・」と千代にくってかかる。
 
なぜ一豊が千代にこれ程の強い怒りを見せたのだろう?
前回までの展開にこれといった伏線もないため,はっきりしないが,
一応,
①十両を簡単に用意した千代の才覚に嫉妬した
②六平太の暗躍により十両を用意したと考え,
 千代に頼られる六平太に嫉妬した
③前回,小りんに卑怯者と罵られたのがまだ尾を引き,
 イライラしていた
④千代の黄金十両に犯罪のにおいを感じ取った
などといったことが考えられようか。
ま,
その後のセリフ(「そちはいつも高見からわしを見下ろしておる」)や
上川一豊の表情による演技から伺うに
①と推測するのが妥当なところだろう。
個人的には④の線も捨て難いが。
  
結局,千代の必死の弁明により一豊の怒りは解け,
一豊はお目当ての駿馬を購入。
いや~,
確かに見事な駿馬である。
合戦跡から発掘される馬の骨格から
戦国期の日本の馬は
体高130センチくらいの小型馬だったとみられるそうだが,
一豊の購入した「南部馬」は
160センチはありそうな立派な西洋馬(?)で,
戦国時代には,これは貴重。
 
(※)NHK「功名が辻」のHPによると,
今回の馬の種類はクォーターホースで,
一豊の馬は特にたくましい馬を選んだとのこと。
馬の選択にはスタッフの方々も苦労が多いようだ。
なお,
今週の話で一豊が購入したとされる「南部馬」は
ポニーに分類される日本在来種の中では比較的大型だったが,
昭和初期には消滅してしまったらしい。

 
 
へそくり馬の話は
このように予定調和的に丸く収まったのだが,
収まらないのが信長様の狂気。
今週はとうとう自分を神だと宣言した上,
濃姫に対して脇差を抜いて差し出し,
自分は切られても死なないから試しに刺してみろ,
などと言い放つ有様。
濃姫は怯えて城を飛び出し光秀と密会。
 
そんな信長なのに,
前回に引き続いて一豊にはどうしたことか妙に優しい。
駿馬購入の噂を聞きつけた信長は
一豊と千代を城に呼んで千代のことを絶賛してしまうのである。

信長が本当に狂気に走っているのならば,
一豊と千代と馬を呼びつけ,自分で馬に試乗した上で
 
 信 長「まことに駿馬じゃ。この駿馬,余に黄金百両で譲れ。」
 一 豊「妻が苦しい時も使わずに持っていた
     十両で買った馬でございます。
     たとえ,黄金千両でもお譲りできませぬ。
     ひらにご容赦を。」
 信 長「そちは余の下知が守れぬと申すかっ!
     そこになおれぇっ!!」
 
信長,目をむいて刀で一豊をバサリ。
 
 千 代「何をなさいます,上様!!」
 信 長「ええい,黙れ!
     今すぐに夫の下に送ってやるわっ!」
  
信長,千代も刀でグサッ。

       --功名が辻・完--
 
 
と,ここまでやるのは行き過ぎだけど,
一豊が千代の十両で駿馬を買ったという噂を聞いただけで
信長が千代と一豊を褒め称えてしまうのは
狂気という設定と今ひとつ整合しないように思う。
 
もっとも,
整合しないのは信長の狂気が”本当”だった場合であって,
何か別途の目的を持った演技だということなら話は別。
実際,過去の大河では
平成4年「信長 KING OF ZIPANG」において
やはり信長@緒方直人が狂気の態を見せたが,
最終回,本能寺の変の直前に,
自身の行為がワザとだったことを側近に告白した,という例もある。
 
「功名が辻」における信長の狂気が果たして真実なのかどうか,
その回答は本能寺の変の回を待つこととしよう。
 

 

では,最後に
今週の「功名が辻」チェック。
なお,前回の感想では
本家HPが「出世度チェック」を始めたことを受けて
廃止するかもしれないと書いたが,
本家のは毎週やるわけではなく,
しかも単なる禄高チェックだけのようなので(リサーチ不足であった。スマソ。)
当面,うちのブログのチェックは続けることする。

○今週の功名度→☆☆☆☆☆

  合戦ではなく駿馬の購入で功名を挙げることに成功。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  千代が差し出した黄金十両に怒り心頭の一豊だったが,
  最後は誤解も解けて仲良く馬を購入。
○今週の隠密度→なし
  出番なし。馬の話だから仕方ないな。
○今週の信長度→☆☆☆☆
  刺されても死なないと豪語するなど,
  ますます狂気度アップの信長様。
  ただ,妙に千代・一豊夫妻に優しいので
  今週も狂気度マイナス1。
○今週のお笑度→☆☆☆
  千代による空笑い+拗ね泣き(一豊の怒りがとけた後の)が
  面白かった。
 
 
 
 
次回は第22回「光秀転落」
本能寺の変に向けてカウントダウン開始。

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2006年5月26日 (金)

巨人・千葉ロッテの交流試合を観に行くの巻

今夜は東京ドームに巨人対千葉ロッテの交流試合を観に行った。

 
F1000156  
 
 
 
 
 
千葉ロッテのファンの応援の声がすごい。
ここは本当に東京ドームなのか?というくらいだった。
 
一方,
巨人ファンとしては
ゲームが千葉ロッテ優位に終始したこともあって
どうしても沈黙の時間が長くなる。
だいたい,巨人の守備時間が長すぎ。
私が陣取った一塁側スタンドが盛り上がったのは,
巨人を猛追する阪神が
今夜のゲームでは西武にリードされていることが
電光掲示板に表示されたときくらいだろうか。
 
結果は2対7で巨人の負け。
去年の日本シリーズ覇者・千葉ロッテはやっぱり強い。
 
今日のところは巨人がセ・リーグの首位をキープできたが,
はてさて。

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2006年5月25日 (木)

ココログ・画像の挿入方法

デスクトップにある画像ファイル(JPEG)「100.JPG」を
ココログの自分のブログに挿入する方法。
 
(その1)
「新規記事を作成画面」
下の図で矢印で示したボタン「IMG」をクリック。
101
 
 
 
 
 
 
 
(その2)
すると,新たに
下のような小さな画面が開く。
この画面の「1 画像の選択」にある「参照...」ボタンをクリック。
102  
 
 
 
 
 
 
 
(その3)
すると
下のように「ファイルの選択」という画面が開く。
ブログに掲載したい画像ファイル(ここでは「100.JPG」)を選択し,
「開く」ボタンをクリック。
103  
 
 
 
 
 
 
(その4)
その2で出てきた小さな画面に戻る。
ここで「画像の挿入」ボタンをクリック。
104  
 
 
 
 
 
 
(その5)
すると下のようなメッセージが出ることがある。
この場合は,「はい」ボタンを押す。
105  
 
 
 
 
 
 
メッセージが出なければ,そのままその6へ。
 
(その6)
以上の作業で
「新規記事を作成」画面の本文に画像が挿入される。
106  
 
 
 
 

 
あとは通常どおりにブログを作成して保存すればOK。
 
 
 
自分は普段,
基本的に画像をアップしないので,
たまに画像を表示しようとすると
あたふたしてしまいます。
そこで,備忘録的に画像の挿入方法を記事にしてみました。
 
ココログサポートにも画像挿入方法の記事があるにはあるんですが,
私的にはちょっと分かりづらいかも。
http://support.cocolog-nifty.com/howto/2006/03/post_698a.html

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2006年5月24日 (水)

韓国料理

昨夜,新宿で
職場の元同僚らといっしょに韓国料理を食べた。
簡単に内容をご紹介。
 
まずはお通しの白菜キムチもやし(コンナムル?)。
キムチはさすがに美味い。
コンビニで買うのとは違って
ちゃんと乳酸発酵による酸味がある。

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トッポッキ
「冬のソナタ」に出てきて有名になった
韓国風餅の甘辛炒め。
長ネギみたいに見えているのが
餅(トック)である。
 
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ケジャン
つまるところ
渡り蟹のキムチである。
本日のメインディッシュともいうべき
料理であった。
特に蟹ミソの部分が非常に辛く,
かつ,うまみも強い。
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サムギョプサル
豚三枚肉をカリカリに焼いて
サンチュ(レタスみたいなの)に
細切りネギ,青唐辛子,ニンニクの薄切りなどと
いっしょに包んで,
粗塩を加えたごま油のタレかミソを付けて食べる。
美味しかったが,
付け合せの青唐辛子が非常に辛かった。
二切れ以上包むと辛(つら)いかもしれない。
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マッコオリ  
韓国のにごり酒。
下戸の私は飲んでいないため
味は分からないが,
2壺分がすぐに消費されてしまったことからすると
上戸にはおいしいらしい。
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サムゲタン参鶏湯
鶏肉の中に
餅米,高麗人参,なつめ,ニンニク等を
詰めて
煮込んだ薬膳料理。
今回,食した料理の中で
唯一辛くなかったもの。
ほぐされる前の形状を見たときには
密かにニューネッシーを連想してしまったが,
同僚の一人が綺麗にほぐしてくれた。
写真は綺麗にほぐされた後の状態である。
 
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やや高麗人参に由来する風味が感じられるかな,
というのが食べた感想である。
やはり薬膳。健康に良さそう。
 
  
 
他にもプルコギなどを食べて
もうおなか一杯という感じだった。
 
 
ごちそうさまでした。

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2006年5月21日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第20回「迷うが人」

今週の「功名が辻」は
信長の発した
黒田官兵衛の子息・嫡男・松寿丸(後の黒田長政)殺害命令を
サボタージュするというエピソードが中心だった。
 
このエピソード,
秀吉が主役ないし準主役の過去大河では
定番といえるネタである。
今回も大枠では過去大河のストーリーを踏襲するものであり,
余りコメントすることはない。
過去大河では影も形もなかった一豊・千代夫妻が
松寿丸助命のため大活躍する点だけは
オリジナルだけど,
これは
主人公中心に歴史ネタを展開させるという
大河ドラマのお約束に従っただけのもの。
(むろん,それ自体は別に悪いことではない。
というか,
千代・一豊をそっちのけにして,
秀吉夫妻が松寿丸助命に走り回ったりしたら,
「功名が辻」的にはそっちの方が問題である。)
 
一点解せないのが,
一豊の報告により
偽って松寿丸を殺害しなかったことを知ったときの
信長の態度だ。
有岡城落城後に
城内にいた家臣はおろか
下働きの小物や女子供まで残酷に処刑したはずの信長が
なぜか涙を浮かべて
「早く官兵衛に会わせてやれ」などと
一豊に言ってしまうのである。
舘ひろしは段々と狂気を露にしてくる信長を演じたいという
趣旨の発言をしているようだし,
最近の演技はそれを見事に表現していたのに,
今回の一豊への対応は狂気路線から外れている。
むろん,
これは役者さんではなく脚本・演出の問題だけどね。
好意的に解釈すれば,
自分の感情をコントロールできずに,
その場その場の気まぐれで行動している信長を
表現しているのかもしれないが。

 
さて,兵糧攻めの結果,
降伏した三木城からフラフラと出てくる
城内の人間たちに混じって
久々に小りんが登場。
三木城に忍び込んで出られなくなったらしい。
飢餓のせいで眼が見えなくなっている小りんを
吉兵衛が発見して救出。
それなのに
一豊の家臣に救出されたことを知った
小りんは一豊との面会を拒否。
「こんなに痩せ細った姿を一豊様に見られたくない」と。
日本中の各家庭のテレビの前で
痩せ細っていないじゃん!と突っ込む人々の姿を
想像してしまった。
たぶん,他の大河感想ブログでも
同様の突っ込みの嵐に違いない。
それにしても
もしかして小りんはこれでフェードアウトなのだろうか?

それと,細かい話だが,
今回からようやく羽柴秀長が登場。
扱いは小さかったけどね。
前田利家の方は依然登場の気配なし。
 
 
では最後に
今週の「功名が辻」チェックを。

○今週の功名度→☆☆☆☆

  孫平次に功名を譲る余裕の見せる一豊。
  茂助も含めた3人揃って1300石に出世。
○今週の愛情度→☆☆☆
  一豊は
  自分が松寿丸殺害命令を持って帰宅したことを
  知っている素振りの千代を不審に思った模様。
  「六平太だな!?」と詰問する一豊の顔色がさえない。
  この不審を来週のストーリーまでひきずることになるか。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  六平太,少しは小りんの世話を見てやってもいいんじゃないの?
○今週の信長度→☆☆☆☆
  24年前の謀反を理由に重臣追放するなど,ますます暴走。
  でも一豊をあっけなく許したので狂気度マイナス1。
○今週のお笑度→☆☆☆
  演技ができない男・一豊が秀吉の命令により
  自分が松寿丸を殺してしまったかのような下手な演技をしてみせる
  というシーンを
  上川隆也が見事にお笑いっぽく表現(←ややこしいな)。
 
ところで,
今週の放送後にNHKの「功名が辻」のHPを見たら
「山内一豊出世度チェック」というコーナーができていた(笑)。
本家のチェックコーナーが充実するようならば,
うちのブログであえて○○チェックとかやる必要性も乏しいので
来週から廃止するかもしれまへん。

 
次回は第21回「開運の馬」
私にとって開運の馬と言えば,
平成5年のジャパンカップを
大方の予想を裏切って制した
レガシーワールドだな。
大河と関係ないけど。

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将門公の首塚を訪問するの巻

今日は千代田区・大手町にある
平将門公の首塚に行ってきた。
 
東京メトロ・大手町駅のC5出口を出て
ほんの数秒歩いたところに首塚はある。
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承平天慶の乱で討伐された平将門公の首は
京の都大路に晒されたが,
ある日,胴体を求めて空を飛び,
関東のある土地に落ちたという伝説がある。
大手町の首塚は,
その将門公の首が落ちた場所だという。
 
↓これが首塚の石碑である(ブレてしまった)。
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首塚の両脇には,蛙の石像がいくつか置いてあった。
F1000132F1000135_1  
 
 
 
 
 
 
この蛙の石像に
どういういわれがあるのかは
余りはっきりは分からなかった。
東京には蛙を祭った場所などもあるが,
それと関係があるのだろうか。
ちょっと調べてみる価値がありそうだ。
いずれにしても,
首塚にある蛙の石像が
かなり新しいものであるのは確かである。
 
↓これは説明の看板。
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真ん中の黒い看板の写真の中で
背中だけ写っているのは
首塚の石碑を清掃している御老人。
地元の有志の方々などが
首塚の清掃等の管理をしているようで,
首塚の敷地内は小さなゴミもなく清潔に保たれている。
 
それにしても,
周囲をビルに取り囲まれた地に
ぽつんと存在する小さな首塚は何とも奇妙な存在だが,
休日の大手町にもかからず,
私が滞在した短い時間の間にも
非常にたくさんの人が見学に訪れていた。

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2006年5月20日 (土)

お岩様のお墓に行って雨に祟られるの巻

今日は四谷怪談で有名なお岩様の墓碑を見に行った。

場所は東京都豊島区西巣鴨にある妙行寺。
都電荒川線に乗って最寄の「新庚申塚」駅に向かう。
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昼に家を出た時には晴れていた空が
荒川線に乗ってしばらくすると
怪しげな雲行きになってきた。
不安を感じつつ
「新庚申塚」駅で下車。
目的の妙行寺を目指して歩く。
 
途中,あちこちに
「お岩どおり商店会」の看板あり。
F1000120  

 

 

 
駅を出てから10分弱で妙行寺に到着。
 
もし外部者お断りだったらどうしようか,
と思っていたのだが,
簡単に中に入れた。
私以外にもお岩様の墓碑目当てらしい観光客が
何人もいた。
 
早速,お岩様の墓碑をさがす。
 
すぐに見つかった。
 
まずは説明板。
 
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説明版の前を通ってその後ろ側に回ったところに
お岩様の墓碑がある。 
 
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お岩様のお墓に向けて
携帯のカメラのシャッターを押した途端に
雨が降り出してきた。
お墓の側には
お岩を演じた役者が奉納した石碑もあるのだが,
雨はあっという間に激しくなり,
カメラに撮影する時間もないまま
お堂の下に逃げ込んで雨宿り。

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たくさんいたはずの他の見学者の姿も
見えなくなってしまい,
いささか不気味な雰囲気に。 

結局,
1時間半もお堂の屋根の下で待つことになった。
 
雨がようやく少し小降りとなったのを見計らって
荒川線「西ヶ原四丁目」駅までダッシュ。
(距離的には「新庚申塚」駅までとほぼ同じ。)
 
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なお,
このお寺はかつて四谷にあったそうで,
後に現在の場所に移転してきたとのこと。
お岩様のお墓もこちらに改葬されたそうだが,
墓石の下には鏡の残骸などがあるだけだったという。

 
ところで,
こことは別に新宿区の四谷左門町には
「於岩稲荷田宮神社」がある。
ここは元々は田宮家(お岩様の家)の屋敷があった場所で,
宮司さんは他ならぬ田宮家の当主だそうだ。
いずれこちらも当ブログで御紹介したい。
(でもその前に祐天寺の「累塚」を訪問しないといけない気もする。) 

(追加)
怪を語れば怪いたる,とよく言いますが,
やっぱりというか,
家に帰ってからちょっとだけ「怪」っぽいことが。
本当に些細なものでしたけど。
それは・・・おしえてあげない(笑)。

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2006年5月14日 (日)

「功名が辻」第19回「天魔信長」

今週の主役は竹中半兵衛@筒井道隆だろう。

竹中半兵衛の最後の告白で,
半兵衛が千代に好意を寄せていたことが
一豊にも明らかになった。
なのに
千代の手紙では「兄のようにお慕い申し上げ」って・・・
それでガクッとして死んだんじゃないの?
 
筒井道隆の死の演技は
あっさりとしていてとてもよかったと思う。
(民放の時代劇みたいな大仰な死に方はリアリティを欠くので,
逆に白けてしまうんだな,私的には。) 

一豊としては,
もてる女房を持って
うれしいような,心配なような,というところか。
(一豊も小娘にもてるけどね。小りんとか。)
 
千代と関連する男3人の年齢差をみてみると,
半兵衛死亡(1579年)の時点で
 
 山内伊右衛門一豊(1545年生)→34歳
 竹中半兵衛重治(1544年生)→35歳
 六平太(架空人物。千代の両親死亡時に15歳くらい。一豊と同年齢?)→30代半ば
 千代(1557年生)→22歳
 
男たちとは十二,三歳分も年齢差があるが,当時としては珍しくもないのだろう。
むしろ
千代が一豊たちを魅惑していた時期が問題かも。
千代・一豊が結婚の約束をした稲葉山城落城時(1567年)には,
一豊22歳,半兵衛23歳,六平太20代前半に対して
千代は10歳なのだった。
3人とも千代に好意を寄せるようになったのは
それ以前のはず。
なんだか千代が年上を魅惑するというよりは,
周囲の男たちが・・・という方が的確な気がしなくもないが,
とりあえず千代には「おっさんキラー」の称号を差し上げたい。
 
ところで,以前もちょっと触れたが,
去年の大河「義経」にもキラーキャラ(←何だかゲームみたい)がいた。
もちろん,源義経@滝沢秀明である。
義経に魅惑された男たち(むろん,作品中の話)との年齢差をみると,
 
平清盛→41歳差,藤原秀衡→37歳差,後白河院→32歳差

当時としては親子というより祖父と孫の年齢差。
「ジジイキラー」の称号を差し上げるべきだろう。
 
そして魅惑相手3人との年齢差で比較すると
千代が計37歳差(六平太は一豊と同年齢で計算)に対して
義経は実に計110歳差。
千代VS義経のキラー対決は
年齢差で義経の勝ちぃ!
 
ああっ,くだらない話で行数を消耗してしまったような。

 
そうそう,
千代は半兵衛あての手紙の中で
一豊のことを「伊右衛門殿」って表現していた。
本来ならば,普段からこう呼ぶのが自然だと思う。
よねちゃんにも,
父上のお名前はまず通り名の方から教えた方がいいんじゃ?




さて, 
「功名が辻」も今回で第19回を迎える。
全49回の予定だから,
既に4割弱の放送を終えたわけであるが,
いまだ本能寺の変にも届いていない。
 
今後あるはずの歴史的イベントは,
主なものだけでも
本能寺の変,
中国大返し・天王山の戦い,
清洲会議~賤ヶ岳の戦い,
小牧・長久手の戦い,
天正大地震(一豊・千代の夫婦にとって最大の悲劇が・・)
秀次事件,
関が原の戦い,
土佐一国の拝領
・・・・・
とざっと見てもこれだけある。
それに何と言っても
千代のへそくりで馬揃えのための馬を一豊が購入するという
「功名が辻」の中の最大イベントが残っている(信長存命中)。
 
過去には
実質的な時間切れで最終回を迎えた大河もあるし,
(最近では,平成8年の「秀吉」が秀次事件にも到達せずに終了)
時間不足で最後が端折られてしまった例もある(※)。
 
私としては,
土佐拝領後,保身のために
一領具足の虐殺に走った一豊の弱さ,
それを咎めた千代と一豊の対立, 
これらをきちんと描いてほしいので,
製作サイドが
話数の配分をしっかり考えてくれることを
つよく希望するし,期待もしている。
 

○今週の功名度→☆☆☆
  相変わらず「功名」の意味に悩み続ける一豊。
  でも,いつの間にか1100石になっていたのね。
○今週の愛情度→☆☆
  今回は一度も一緒のシーンがなかった。
○今週の隠密度→☆☆☆☆
  六平太って半兵衛にも使われていたんだ。
○今週の信長度→☆☆☆☆☆
  ますます狂気に磨きがかかってきた。
  濃姫も家臣たちも気味悪がってます。
○今週のお笑度→ゼロ
  2週続けてコメディらしきシーンはなし。
 

次回は第20回「迷うが人」
まだへそくり馬の話にならないらしい。

(※)例えば,
去年の「義経」では
義経都落ち後の奥州藤原氏編が
最終2話分だけになってしまった。
「義経」は後半では
回想シーンを何回も入れたり,
腰越状関係の話で3話も使ったりと,
話数の無駄遣いとも思えるような演出があったにもかかわらず,
である。
「炎立つ」(平成5年~6年)以来の
奥州藤原氏ファンの私としては
正直ちょっと悲しいというか,寂しいというか。
でも
滝沢義経の自害シーンが美しかったので
すべて許そう(笑)。
自害直後の”義経ドッカーン”(持仏堂の屋根が吹っ飛ぶ)には
視聴していて手をたたいたし(皮肉じゃなくて本当に),
大河というよりもファンタジーとして楽しめた。
なお,
義経が実際に自害するシーンが映像化されるのは
非常に珍しいそうで,
(義経の生死を曖昧にする映画・ドラマが非常に多い。
義経=ジンギスカン説を視野に入れてのことと思われる。)
この点では「義経」を高く評価すべきだろう。
(実のところ,
「義経」でやたら強調されたキーワード「新しき国」とは
実はモンゴルだった,
というオチにならないかとちょっと心配してた。)

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2006年5月13日 (土)

九州じゃんがららーめん

今日の午後,秋葉原に行ったのですが,
「九州じゃんがららーめん」秋葉原店の前を
通りかかったところ,
いつもは順番待ちが長蛇の列なのに
今日は10人くらいしか並んでいませんした。
きっと
冷たい小雨のせいでしょう。
 
余り待たずに食べられそうです。
せっかくのチャンスなので遅めの昼食を
ここでとることに決定。

 F1000108_1
F1000112_1

 

 

待つこと10分強で店内に入れました。
列待ち中にあらかじめ注文してあった
「じゃんがらみそ・めんたい・味玉入り」が
席につくとすぐに出てきます。
↓(著しいピンボケ)
F1000109  
 
 
 
 
 
久々に食べたんですが,
やっぱりおいしかった。
 

 
食べたあとは秋葉原散策。
 
↓これは古くからの秋葉原名物・おでん缶の自販機。
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寒さのためか全部売り切れで再度温め中。
どうやって外で食べるのかを御紹介したかったのに残念。
 
代わりといってはなんですが,
「ラオックス・コンピューター館」において,
別種のおでん缶が売られていたのを紹介しましょう。
↓これ。
 
F1000106  
 
 
 

 

このタイプのおでん缶は初見。
伝統的名物であるおでん缶に
秋葉原の新名物になりつつある
メイドさんのイラストをあしらったもの。
ひとつだけ購入しました。

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2006年5月 8日 (月)

「功名が辻」第18回「秀吉謀反」

連休明けでお疲れモードにつき
感想は簡単にまいる。
 
今週はサブタイトルからして
謹慎中の長浜城ドンチャン騒ぎが
メインになるかと思ったのだが,
案外,あっさりとしていた。
今回の大河の主人公は秀吉じゃないんだから,
これはこれでいいかもしれない。
ただ,
これほどの秀吉ピンチの時に
秀吉の弟・秀長や盟友・前田利家が出てこないのは
なぜなんだ?
ひょっとして
秀長や利家のいないパラレルワールドなのだろうか。
 
 
対して
意外に扱いが大きかったのが,
松永弾正久秀が籠城する信貴山城攻防戦。
 
降伏勧告の使者に立った一豊は
松永久秀から
家臣たちを逃すために
攻め口のひとつを開けてくれれば
名茶器・平蜘蛛茶釜を信長に渡すという約束を
取り付けてガッツポーズ。
ところが
一豊の報告を聞いた秀吉は
順番が逆だ,平蜘蛛茶釜を差し出すのが先だ,
と激怒し,信貴山城焼き討ちを決定。
例によって
激怒して早口で罵る際の柄本秀吉のセリフが
ほとんど聞き取れない。
やっぱり
柄本明のせいじゃなくて,
自分の耳が遠くなってんじゃないだろうか,と
また心配になってしまった。
 
秀吉軍を含む織田勢の猛攻により
ついに久秀も最後の時を迎える。

松永久秀,
平蜘蛛茶釜に火薬を詰めて
点火。
ドバン!
・・・え,これだけ?
爆発がショボすぎる。
久秀の周囲が煙に包まれただけだぞ!?
なのに
次のシーンでは信貴山城の天守閣が
ドッカーン!!と大爆発したのは
先週の予告どおりだった。
これじゃドリフの全員集合のギャグみたいじゃないか。
 
どうせドリフみたいにやるならば,
 
松永久秀が火薬に点火
 ↓
ドボン!とショボい爆発しか起きなくて平蜘蛛茶釜はそのまま。
久秀は頭バクハツで顔煤だらけ。
 ↓
松永久秀「ダメだ,こりゃ」
♪テケテ,テンテケテンテン,テンテケテンテン,テンテケテン,
チャララ,チャンチャン~♪
 
とこのくらいはやってほしかった。
いかりや長介が健在で久秀役を演じていたら
きっとやってくれたに違いない(←やらね~よ!)。
 

○今週の功名度→☆☆
  刀で抵抗する敵の子供に「頼む,逃げてくれ」と告げる一豊。
  しかし,願いはとどかず。功名とは何か,一豊の苦悩は続く。
○今週の愛情度→☆☆☆
  命の持ち帰りこそ功名の種にございます。
○今週の隠密度→☆☆☆
  またも一豊・千代の寝室に侵入して妨害する六平太。
  わざとじゃないのか。
○今週の信長度→☆☆☆☆
  本能寺の変に向けて一段とハイテンションに。
○今週のお笑度→ゼロ
  今週は全然笑えなかった気が。
 
 

 
次回は第19回「天魔信長」。
濃姫と光秀があやしい。

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2006年5月 6日 (土)

心霊写真

Yahoo!ニュースより(配信は5日付けサンケイスポーツ)
「タイのホラー映画「心霊写真」めぐり、トラブル続出」

20日に日本公開の
タイの映画「心霊写真」関係者の間で
パソコンの電源が突然に切れるなどの不可思議な現象
が起きているとのこと。
 
うーん,評価が難しいですね~。
怪談に関しては
この手の話が以前から
しばしばあるものですし。
 
一例を挙げると,
「サスペリア」(77年)の本編内で
ストーリーと無関係に”謎の叫ぶ男の顔”が写っている,
と当時話題になったそうです。
でも
後の監督インタビューで
制作サイドが仕込んだものだったことが判明。
 
古くは江戸時代に
怪談狂言の上演前に
主役が病気に倒れるなど関係者に怪事が相次いだので
怪談の主人公のために供養を行った,
ところが,主役の病気等の怪事は
実は作者と歌舞伎俳優たちが仕組んだヤラセだった,
という例も。
 
私的には,
ホラー映画を盛り上げるために
事前に怪談を流すっていうのは
OKなんですけど(映画自体がフィクションだし),
うまく怖がらせてほしいな,というのが正直なところ。
パソコンの電源が切れるなんて,
数年前までは珍しくなかったじゃん(笑)。
 
映画「心霊写真」の公式サイトはこちら
この映画のタイアップ企画なのか,
浅草の花屋敷では「心霊写真展」 と「心霊写真撮影会」を開催するとか。
 
映画とは関係ないですが,
心霊写真関係サイトとしては,
こちらのHPの中の次のページがおすすめ。
 
http://www5a.biglobe.ne.jp/~fnao/shinrei_pic.htm
 
http://www5a.biglobe.ne.jp/~fnao/shinrei_pic2.htm
 
懐疑的立場から非常に丁寧に検証されています。
謎解きされていても,
屋形船の中で撮影されたという写真が怖いです。

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山姫の神隠し

老いた元猟師より再び聴き取る。

雪女か?
雪女には会ったことがないし,
会ったという奴にも会ったことがないな。
ありゃ,昔話とか民話の中の話だろう。
そもそもこの辺りじゃ雪が積もっている間は
山には登らないしな。

山姫ならば知っているぞ。
そう,山姥ではなくて山姫だ。
秋の山の中で
茸狩りをしていた時にな,
夕方になって暗くなったんで帰ろうとしたら,
急に目の前に
年の頃,十四,五ばかりの
髪の長い小娘が現れたんだ。
十二単を着ていてな。

これは魔物だと思って
腹の中で三峯様(註:狼を祀った神社)
の御加護を念じたら
しばらくして姿を消した。

疲労のあまり,
幻覚を見たんじゃないか,だと?
ハハハ,確かにそうかもしれん。

だがな,山姫と言えばこんな話もある。

俺がまだ16歳,
勢子になって二年目の時のことだ。
秋の山に猟に入った。
その時の猟マキ(猟の参加者)は10人で,
そのうち猟銃を持った射手が6人,
勢子が俺も入れて4人いた。

先輩の勢子の中に
ちょっとぼおっとした男がいてな,
もう20歳を過ぎていて
普通ならば射手になってもおかしくないんだが,
何年もずっと勢子のままだった。

そのシーズンの
山に入って初日のことだったと思う。
その日は熊も猪も見つからず,
日が暮れてきたので
山小屋に引き上げることになった。

マキ頭(猟のリーダー)が
引き上げの集合の笛を鳴らしたんで
俺も仲間達も急いで
マキ頭のところに集まったんだが,
例の先輩勢子は他の者よりも
何分か遅れてトボトボと戻ってきた。

何か訳がありそうなので,
帰り道を歩きながら
マキ頭が問いただすと,
先輩勢子は「山姫を見た。」という。
十二単を身にまとった
15歳ばかりの小娘がいたというんだな。

周りで話を聞いていた仲間のうち,
俺みたいな若い勢子は怖がったが,
二,三十代の射手たちは
詰まらないことをいうな,と罵った。
遅れた言い訳だろう,というんだな。
マキ頭は黙って何も言わなかった。

山小屋に戻ってからの食事の用意は
勢子がやることになっている。
山小屋に戻った後,
休む間もなく
俺と先輩勢子は
水をくむために桶を持って沢まで降りていった。

沢できれいな水をくめる場所は限られている。
しかも
その日の川の水の量で変わってしまう。

いい水くみ場所を見つけて
桶に水を入れた時には
先輩勢子の姿は近くに見えなくなっていた。
仕方なく
山小屋に通じる山道の入り口で
先輩勢子を待っていると,
10分程して森の中から先輩勢子が姿を現した。
顔色が悪い。

俺がどうしたのかと聞くと
先輩勢子は「森の中で障子を見た」という。
障子が捨ててあったのか,と再度聞いたら
そうではなくて
真新しい障子が立っていたんだ,という。
家も屋敷もないのに
障子だけが立っていて,
障子の向こうに誰かがいるみたいに
衣擦れの音がした,
それで怖くて逃げてきたんだ,
というんだな。

そう,
そもそも水くみ場所を探していたはずなのに
なぜ森の中に行ったのか,
要領を得ない話だろ。

だが
俺は先輩勢子に問いただそうとはしなかった。
早く水を持ち帰らないと
射手たちに怒られるってこともあるが,
何より先輩勢子の妙な話を聞いたせいで
心細くなっちまって,
一刻も早く小屋に戻りたかったんだな。

先輩勢子に自分の見つけた水くみ場所を教えて
水をくんでもらうと
俺たちは飛ぶようにして小屋に帰った。

小屋に戻って食事の時間になっても
俺も先輩勢子も,その障子の話はしなかった。
夕方,猟から引き上げる時に
山姫の話をして射手たちから怒られたことが
頭にあったんで,
妙な話を持ち出す気持ちにならなかったんだな。
先輩勢子も同じ気持ちだったと思う。

翌日は雲行きが怪しかったんで,
山小屋の近くで小物を狙うことになった。
小物ってのは野ウサギとかだ。
畑から大根を抜くみたいに簡単に取れるもんで
忌み言葉で”ダイコン”などともいう。

昼飯は弁当を持たずに
小屋に戻って取ることになり,
勢子の一人が小屋に残って
昼飯の用意をしておくことになった。
マキ頭は
例の先輩勢子に小屋に残るように命じた。
昨日から元気がないので
気を遣ったのかもしれん。

外に出た俺たちは
午前中の間,
ずっと獲物を探し続けたが,
よほどゲンが悪いのか,
前日に続いて獲物は全くいなかった。

昼時になったので
山小屋に戻ってみると,
先輩勢子の姿が見あたらない。

昼飯の用意の方はちゃんと出来ていて,
あとは盛りつけるばかりという状態だ。
小屋で食事をする時には
全員が揃って食べるのが習わしなので,
ぶつぶつ文句を言う射手たちと一緒に
先輩勢子が戻るのを待ったが,
10分たっても20分たっても
姿を現さない。

たまりかねた射手の一人が
奴を探してくる,
と立ち上がり,
他の射手や俺たち勢子達も
山小屋の近くにいないかどうかを確かめに
外に出ていった。

それから1時間ばかりして
探しに出ていた皆が小屋に戻ってきたが,
だれも先輩勢子を見つけられなかった。

どうも尋常じゃないな,と
皆の間に不安の色が出てきた頃に,
俺はようやく
昨夜言い出せなかった
森の中の障子の話をした。

障子の話を聞いたマキ頭は,
「分かった。」と言うと,
俺以外の残った勢子2名に対して
これから村に行って先輩勢子が戻っていないか確認して
明日の午前中に連絡に戻ってくることを,
射手たちに対しては
山の中の考えられる場所を探すことを
それぞれ命じた。

俺とマキ頭以外の者が小屋から出ていった後,
マキ頭は
昨日,俺が沢で先輩勢子から話を聞いた場所まで
案内するように言った。

俺とマキ頭は
昨日の場所まで来ると
先輩勢子が出てきた方向に向かって
森の中に入った。
四,五十歩も行ったところで,
きれいに履き揃えて置いてある藁草履を
マキ頭が見つけた。

これがいなくなった先輩勢子の草履ならば
まだ近くにいるかもしれない。
俺とマキ頭は
それから2時間余りもその付近を探した。
しかし
先輩勢子の姿はおろか,
草履以外の手掛かりも何も出てこなかった。
やがて日が暮れたので
俺とマキ頭は仕方なく
見つけた草履を持って小屋に戻った。

俺たちが小屋に入ると
先に探しに出ていた射手たちは
もう皆戻っていたが,
先輩勢子を見つけた者は誰もいない。

翌日,日が高くなってから
村に行った勢子の1人が
先輩勢子の弟と叔父を連れて
小屋に戻ってきた。
やはり村にも戻っていないという。

先輩勢子の叔父と15歳になる弟は
いつも別の猟マキで仕事をしているんだが,
話を聞いて驚き
一緒について来たんだ。
村に行った勢子のもう1人は
村長さんに詳しい説明するために
村に残ったということだった。

その日は
昨日草履を見つけた場所から
捜索範囲を広げて行く方法で探したんだが,
見つからなかった。

その翌日には
村から更に応援が来たんで
今度は手広く山全体を探したが,
先輩勢子の姿はどこにも見あたらなかった。
村の方でも
女達や年寄りが近隣の村まで
聞いて回ったんだが,何の手掛かりもなかった。

結局,
いなくなった日から
7日の間探した上で,
捜索は打ち切られた。

それきり,
先輩勢子は姿を消してしまった。
手掛かりもマキ頭が見つけた草履だけだった。
先輩勢子の家族は
いなくなってから1年後に
その草履を先輩勢子に見立てて葬式を出した。

先輩勢子が見たという
山姫と障子の話を聞いた村人達は
神隠しだ,山姫に見込まれたんだと
噂しあった。
 
俺は思った。
昼飯のために水をくみに行った先輩勢子は
また障子を見つけて
今度は開けてしまったのかもしれない。
そして
中にいた「誰か」に招かれて
そのまま障子の向こうの世界に
行ってしまったのかもしれない。

話はこれだけだ。

ただな,
いなくなった先輩勢子と関わりがあるかどうか,
もうひとつ妙なことがあった。

先輩勢子がいなくなったシーズンの次の
春のシーズンの猟が始まる直前,
俺は準備のために
マキ頭と二人だけで先に山小屋に入ったんだけど,
小屋に入ってみたら
水桶に水がいっぱい
くまれてあったんだ。

秋の猟が終わって小屋をしめる時に
水桶は空にして蓋をしたはずだったんだが。

マキ頭にその話をしたら,
マキ頭は
水桶の近くにつり下げられている
柄杓を手に取った。
柄杓からは滴がしたたった。
まるで
ついさっき使われたばかりのようにな。

え,山姫は怖いだと?
俺が山姫を見た話をした時には
幻覚だとか言っていたのに
いい加減な奴だな,ハハハ。

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2006年5月 5日 (金)

こどもののみもの

こどもののみもの

現在,帰省中なのだが,これは実家近くの量販店で購入したもの。
まだ飲んでいないので味の方は不明。

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2006年5月 4日 (木)

京極本の映像化作品

ゴールデンウィークを利用して
京極夏彦原作本の映像化作品2本を
あらためて見直し。
そのレビューをば簡単に。

「巷説百物語 狐者異」(WOWOW,松竹)
京極夏彦著「続巷説百物語」の一話を映像化したもの。
昨年3月にWOWOWで放映されたのが初出で、
DVDも発売ずみ。
キャストは
 御行の又一@渡部篤郎
 山猫廻しのおぎん@小池栄子
 山岡百介@吹越満
 言触れの治平@大杉漣

何だか大河ドラマでよく見る顔ぶれである。
渡部は元祖”赤マフラー”時輔(by「北条時宗」)、
吹越は鎌倉6代将軍”許しません!”宗尊親王(by同上)だし、
小池、大杉の両者も去年の「義経」出演が記憶に新しい。

作中での各キャラのイメージだが、
吹越版百介は佐野史郎(by「京極夏彦 怪」)よりも
ずっと原作イメージに近いと思うし、
小池版おぎんもまずまずイメージに近い。
が、
渡部版又一はビジュアル的に原作からほど遠く、
この点では田辺誠一版又一(by「京極夏彦 怪」)の勝ちか。
ただ、キャラの性格付けという点では、
”さすらいの正義の味方”になってしまった田辺版又一よりも
小悪党らしさが出ていた渡部版の方がイメージに合致。

作品全体の完成度は極めて高く、
B級時代劇だった「怪」とは比較しちゃいけないレベル。
(「怪」はあえてB級テイストで作ってるんだろうけどね。)
京極ファンならDVD買って損はない。
京極先生も占い師役でちょこっとだけ出演。
 
なお、続編「巷説百物語 飛縁魔」
先月WOWWOWで放映されてる。
内容と関係ないけど、
渡部篤郎が髪切ってイメチェンしてる。
 
 

映画「姑獲鳥の夏」(角川ヘラルド)
キャスト
 京極堂(中善寺敦彦)@堤 真一
 関口 巽@永瀬正敏
 久遠寺涼子・梗子(二役)@原田知世
 
本作品も既にDVD発売ずみ。
 
この映画、評価が難しい。
原作本を読み込んでる京極ファンならば
映像化が難しそうなシーンをどう表現しているのか
一時も目が離せない、という感じなのだが、
原作を読んでいない方が見に行ったら
訳が分からない映画ということになりそうだ。
実際、
私が昨年の夏に見に行ったときには
周囲に居眠りをしている人の姿がチラホラ。
 
画像が微妙に揺れ続ける箇所があるのも
この映画の特徴で、
たぶん、
関口の目眩を表現しているんだと思うが、
車酔いに弱い私は気持ち悪くなってしまった。
 
疑問に思ったのが(以下ネタバレのため反転)、
ホルマリン漬けの赤ちゃんたち、
全部頭がへこんでいたこと。
涼子さんはあんなにたくさん産んでいたのか?
原作では一人だけで、
後は他の女性が産んだはずなんだけど。

それにしても
原田知世っていくつになっても若い。
それと
ダチュラが栽培されているのが、
原作では病院の庭だったのが、
映画では温室だった。
思わず、
ラベンダーがないかと
探してしまった。(それじゃ「時をかける少女」か。)

 
本作品にも京極夏彦先生が出演、
京極堂と会話を交わすシーンまであった。
何の役だろうかと思ったら
最後のキャストロールで
「傷痍軍人(水木しげる)」と判明。
多々良勝五郎役かと思った。

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2006年5月 3日 (水)

山オヤジと黒犬

一人の老猟師-元猟師と言った方が正確か-から聴き取る。

・・・その春シーズンも
俺はいつもどおり狩猟組の仲間と一緒に猟に出かけた。

俺や仲間はそれぞれ一、二頭ずつの猟犬を連れていた。
俺のは一頭だけで、3歳になる白ぶちの茶色い雄犬だ。

猟を始めて3日目、
俺たちは比較的若い山オヤジ
-忌み言葉で熊を指す-を見つけて
追いかけ始めた。
まだ少年のような勢子たちが
熊を谷間に追い込むべく、
大声をあげながらその若い熊を追っていく。

追い込み先の谷間の上で
熊を待ち伏せできるよう
俺や三、四十代のベテランたちは
勢子達を背後においたまま
猟銃をもって駆けだす。
それぞれの猟犬も後を追う。

夢中になって十分程も走っただろうか、
気がつくと仲間の姿が近くに見えない。
俺の犬が側に一緒にいるだけだ。

俺は仲間の姿をさがすべく、
少し歩速をゆるめた。

と、突然。
前の笹越しに見えていた
大岩が動いた。

岩じゃない、山オヤジだ。
そいつは、
俺たちが追いかけていたのとは別の、
成年の大きな個体だった。

熊も俺に気づいて顔をこちらに向けた。
しばらくの間、
金縛りにあったように
双方で睨み合っていたが、
やがて熊は気がついたように後ずさりすると
歯をむき出して俺を威嚇し始めた。

(しめた。)
しかし俺は内心ほくそ笑んだ。
仲間で見つけて仕留めた獲物は
全員で分配するのが原則だが、
この山オヤジは俺が一人で見つけたものだ。
今この場で仕留めれば、
全部が俺のものになる。

俺は猟銃を構えた。
距離は10メートルと近距離。

だが。

銃を撃つときには絶対に動いてはならない、
というのが鉄則だ。
動けばねらいがはずれる。
頭の中では分かっていたはずだった。

なのに、
仲間に見つかる前に仕留めねば、
という焦りのためか、
俺は斜面を横に滑りながら銃を撃ってしまった。

ストーン!

鈍い音がした。
弾は山オヤジの尻をかすめて外れた。

手負いになった熊は猛烈に怒って、
俺の方に突進してくる。
距離が短いせいで、
次の発砲の用意が出来ない。

愚かな主を救うために
俺の犬は熊に正面から飛びかかったが、
一撃で近くの木の幹に叩きつけられた。

万事休す。

俺は目を閉じることも出来ずに
ただ呆然と
山オヤジが自分に迫ってくるのを見ていた。

あと10歩、あと5歩、あと3歩。

と、その時。

ウォーン!という甲高いうなり声と共に
俺と熊の間にひとつの影が現れた。

それは手足の長い黒犬だった。

黒犬は挑発するように尻尾をふると、
熊の脇に飛んだ。
熊は今度は黒犬の方に襲いかかる。
しかし、
黒犬は熊の攻撃を巧みにかわしながら
熊の首筋、脇の下といった急所に噛みつく。

さしもの山オヤジも少しひるんだように見えた。

ほんの数秒の出来事だったが、
俺は体勢を立て直して銃を構えた。

それを待っていたかのように
黒犬は熊から飛び退く。

ズドーン!

今度は山オヤジの急所に命中し、
山オヤジは倒れた。

俺は慌てて
熊にやられた自分の犬のところに駆け寄った。

意識はないようだが、生きている。

黒犬は?
俺は立ち上がって周囲を見回したが、
その姿はどこにも見えなかった。

しばらくして、
銃声を聞きつけた仲間達が集まってきた。

仲間達は倒れた大熊を見て
驚いたり羨ましがったりしたが、
俺は自分の犬のことが心配で
獲物のことは仲間達に任せて山を下りた。

急いで町の獣医者に見せたのがよかったのか、
俺の犬は片目を失ったものの命は取り留めた。
すっかり年をとって耳も遠くなってしまったが、
今も生きている。
あんたの横で寝ているのがそいつだよ。

あの黒犬のことは
その後、いろいろな人に聞いてみたが、
誰もその正体を知る者はいなかった。

俺はそれきり猟をやめた。

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2006年5月 2日 (火)

4月に読んだ本

○皆神 龍太郎著「ダ・ヴィンチ・コード最終解読」(文芸社)
世界的ベストセラーとなった
ダ・ヴィンチ・コード」(ダン・ブラウン著)の批判本。
 ルーブル美術館入り口の「ガラスのピラミッド」のガラスの枚数は
666枚じゃなくて673枚である,という細かい話から,
もっと突っ込んだ批判まで盛りだくさんな内容。
 
ダ・ヴィンチ・コード」自体は小説なわけでして,
こうした批判は野暮だという見方もあるでしょうが,
同書の巻頭で
建築物,文書等については
「すべて事実に基づいている」という記述がある以上,
事実と異なる箇所に関する指摘を受けることは
やむをえないでしょうな。
 
それにしても
改めて検討してみると,
ダ・ヴィンチ・コード」には
オリジナリティな内容って少ないです。
例えば,
キリストがマグダラのマリアと結婚していて子供もいた,
という話は,
私が10年以上前に購入した
「世界不思議百科」(コリン・ウィルソン著,初版89年刊)という本にも
記述があるようなネタ。
(「世界不思議百科」では,
フランク王国のメロウィング朝がキリストの血統だという
伝説が聖杯伝説に絡めて取り上げられており,
まさにどこかで聞いたような話。)
 
にもかかわらず,
ダ・ヴィンチ・コード」がベストセラーになったのは,
その文章の上手さによるものなんでしょうか。
 
そういや,
ダ・ヴィンチ・コード」の映画って今月公開みたいですね。

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2006年5月 1日 (月)

パンダ・アタック!

↓英文のページですが・・・パンダも野生の一員なんですね。
http://www.gofish.com/userVideoPlayer.gfp?gfid=30-1012136

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