« 巨人・千葉ロッテの交流試合を観に行くの巻 | トップページ | 累塚(かさねづか)に詣でるの巻 »

2006年5月28日 (日)

大河ドラマ「功名が辻」・第21回「開運の馬」

今週は待ちに待った「功名が辻」最大の見せ場,
戦前の国定教科書に掲載されていたという
千代のへそくりで一豊が馬を購入するエピソードである。
このエピソードが世に伝えられなければ,
おそらく司馬先生は「功名が辻」を書かれることがなく,
千代が主人公の大河ドラマなど制作されなかったであろう。
 
 
 
安土城下に屋敷をもらって転居した山内家の人たち。
一豊は千代と城下を散歩している最中,
馬市が立ったことを知りって千代を置き去りにして駆けつける。

翌日,朝餉の席で
一豊は
城下の馬市で見事な馬を見つけたが,
値は黄金十両だった,とため息をつく。
 
これを聞いた千代は当然ながら
伯父・故不破市之丞からもらった十両を思い出し,
長浜城下の方の一豊邸に馬で舞い戻って例の十両を取ってくると,
(なぜ黄金十両を長浜の屋敷の方に置きっ放しにしたのかは謎) 
即座に安土の屋敷に取って返す。
 
そして,
また馬市に行って駿馬を見てから帰宅してきた諦めの悪い旦那様に
笑顔で十両を進呈。
 
ここまでは世間に流布している
山内一豊の妻のへそくり馬の話とほぼ同じであるが,
ここで
黄金十両を見た一豊が激怒するという予想外の展開。
一豊は,
今までに見せたことがないような
怒りとも妬みともとれるような表情(笑いながら怒る人みたいな)で
「何じゃ,その得意そうな顔は・・・」と千代にくってかかる。
 
なぜ一豊が千代にこれ程の強い怒りを見せたのだろう?
前回までの展開にこれといった伏線もないため,はっきりしないが,
一応,
①十両を簡単に用意した千代の才覚に嫉妬した
②六平太の暗躍により十両を用意したと考え,
 千代に頼られる六平太に嫉妬した
③前回,小りんに卑怯者と罵られたのがまだ尾を引き,
 イライラしていた
④千代の黄金十両に犯罪のにおいを感じ取った
などといったことが考えられようか。
ま,
その後のセリフ(「そちはいつも高見からわしを見下ろしておる」)や
上川一豊の表情による演技から伺うに
①と推測するのが妥当なところだろう。
個人的には④の線も捨て難いが。
  
結局,千代の必死の弁明により一豊の怒りは解け,
一豊はお目当ての駿馬を購入。
いや~,
確かに見事な駿馬である。
合戦跡から発掘される馬の骨格から
戦国期の日本の馬は
体高130センチくらいの小型馬だったとみられるそうだが,
一豊の購入した「南部馬」は
160センチはありそうな立派な西洋馬(?)で,
戦国時代には,これは貴重。
 
(※)NHK「功名が辻」のHPによると,
今回の馬の種類はクォーターホースで,
一豊の馬は特にたくましい馬を選んだとのこと。
馬の選択にはスタッフの方々も苦労が多いようだ。
なお,
今週の話で一豊が購入したとされる「南部馬」は
ポニーに分類される日本在来種の中では比較的大型だったが,
昭和初期には消滅してしまったらしい。

 
 
へそくり馬の話は
このように予定調和的に丸く収まったのだが,
収まらないのが信長様の狂気。
今週はとうとう自分を神だと宣言した上,
濃姫に対して脇差を抜いて差し出し,
自分は切られても死なないから試しに刺してみろ,
などと言い放つ有様。
濃姫は怯えて城を飛び出し光秀と密会。
 
そんな信長なのに,
前回に引き続いて一豊にはどうしたことか妙に優しい。
駿馬購入の噂を聞きつけた信長は
一豊と千代を城に呼んで千代のことを絶賛してしまうのである。

信長が本当に狂気に走っているのならば,
一豊と千代と馬を呼びつけ,自分で馬に試乗した上で
 
 信 長「まことに駿馬じゃ。この駿馬,余に黄金百両で譲れ。」
 一 豊「妻が苦しい時も使わずに持っていた
     十両で買った馬でございます。
     たとえ,黄金千両でもお譲りできませぬ。
     ひらにご容赦を。」
 信 長「そちは余の下知が守れぬと申すかっ!
     そこになおれぇっ!!」
 
信長,目をむいて刀で一豊をバサリ。
 
 千 代「何をなさいます,上様!!」
 信 長「ええい,黙れ!
     今すぐに夫の下に送ってやるわっ!」
  
信長,千代も刀でグサッ。

       --功名が辻・完--
 
 
と,ここまでやるのは行き過ぎだけど,
一豊が千代の十両で駿馬を買ったという噂を聞いただけで
信長が千代と一豊を褒め称えてしまうのは
狂気という設定と今ひとつ整合しないように思う。
 
もっとも,
整合しないのは信長の狂気が”本当”だった場合であって,
何か別途の目的を持った演技だということなら話は別。
実際,過去の大河では
平成4年「信長 KING OF ZIPANG」において
やはり信長@緒方直人が狂気の態を見せたが,
最終回,本能寺の変の直前に,
自身の行為がワザとだったことを側近に告白した,という例もある。
 
「功名が辻」における信長の狂気が果たして真実なのかどうか,
その回答は本能寺の変の回を待つこととしよう。
 

 

では,最後に
今週の「功名が辻」チェック。
なお,前回の感想では
本家HPが「出世度チェック」を始めたことを受けて
廃止するかもしれないと書いたが,
本家のは毎週やるわけではなく,
しかも単なる禄高チェックだけのようなので(リサーチ不足であった。スマソ。)
当面,うちのブログのチェックは続けることする。

○今週の功名度→☆☆☆☆☆

  合戦ではなく駿馬の購入で功名を挙げることに成功。
○今週の愛情度→☆☆☆☆☆
  千代が差し出した黄金十両に怒り心頭の一豊だったが,
  最後は誤解も解けて仲良く馬を購入。
○今週の隠密度→なし
  出番なし。馬の話だから仕方ないな。
○今週の信長度→☆☆☆☆
  刺されても死なないと豪語するなど,
  ますます狂気度アップの信長様。
  ただ,妙に千代・一豊夫妻に優しいので
  今週も狂気度マイナス1。
○今週のお笑度→☆☆☆
  千代による空笑い+拗ね泣き(一豊の怒りがとけた後の)が
  面白かった。
 
 
 
 
次回は第22回「光秀転落」
本能寺の変に向けてカウントダウン開始。

|

« 巨人・千葉ロッテの交流試合を観に行くの巻 | トップページ | 累塚(かさねづか)に詣でるの巻 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/170425/10281875

この記事へのトラックバック一覧です: 大河ドラマ「功名が辻」・第21回「開運の馬」 :

« 巨人・千葉ロッテの交流試合を観に行くの巻 | トップページ | 累塚(かさねづか)に詣でるの巻 »